「なんでタバコがこんなにうめえんだ」Fukushima 50 Miyuさんの映画レビュー(感想・評価)
なんでタバコがこんなにうめえんだ
当時小学生だったこともあり、正直原発事故に関してはあまりにも知らないことが多かった。緊急速報から始まる冒頭、"そんなに急がんでいいよ"と言ったその瞬間に津波が襲ってくるシーン、どれも当時本当にあったことなのにわたし自身が忘れ風化させてしまっていたため、一鑑賞者として恐怖を感じてしまった。この恐怖を目の当たりにした人が大勢いたのに。東日本大震災を風化させてはいけない、と強く思った。
佐藤浩市ら演じる福島第一原発の職員たちの、決死の思いでふるさと、日本を守ろうとする姿はあまりにも印象的。私たち現代人には欠けている精神であり、この映画を見て思い知らなければならない。失敗し戻ってきてしまった工藤らや弱音を吐いてしまう前田がしきりに謝る姿は、日本人らしい精神で、印象的だった。現場の人々のそれぞれの正義感を全ての役者が全力で演じきっていて素晴らしかった。佐藤浩市さんと吉岡秀隆さんが本当に素敵。リアリティのある大作には必ずいてほしい役者さんです。
タバコを吸うよしやんと伊崎のシーンと息子を見て思わず涙する伊崎の父の表情が印象的。
コメントする