「美談で終わらせてはいけない」Fukushima 50 y.summerさんの映画レビュー(感想・評価)
美談で終わらせてはいけない
現場で最後まで戦った方々には最大の敬意を示すが、本作のような美談で終わらせてはいけないと感じた。
予想を超える事態が起きても万全だとする安全対策をせず、その時に取るべき行動を叩き込んでおかなかった東電の危機管理態勢等々、事前の準備を怠っていたのも事実である。
また、福島がなぜ原発を受け入れたのか、その葛藤と苦悩を描くのも大事だが、そこが描かれていないのは残念だ。むしろ、父親が出稼ぎせずに正月を一緒に過ごせる喜びとして描いている。もしそうだとすれば事故も受け止めるしかなくなってしまう。
賛否あるだろうが、この事故は簡単に語るものではないので、多くの人に見て、考え、感じて欲しいと思う。
当時、民主党に国は任せられないなあと思い、自民党政権を望んだが、コロナ対策を見ていると安倍政権も同様であると気づく。まともなリーダーはこの国にいないのだろうか。。
放射能とコロナウィルス。危険度は全然違うが、目に見えない危機としては同類で恐怖だ。
復興五輪と銘打ったオリパラも開催が危ぶまれる今、再び乗り越えられるのか、そんなこともよぎった作品。
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一言レビューさんのコメント
2020年3月8日
私は、建屋に入る有志を募るところで誰も手をあげない中、当直長が俺と一緒に、と言った時、皆が決死の覚悟で志願したあの瞬間ですね!
そして、明日が感動のピークでもありました