「迷い」Fukushima 50 めいんさんの映画レビュー(感想・評価)
迷い
この作品は、日本人が原発事故を映画化する限界を感じさせるものだった
アメリカや韓国ならエンターテイメントにふって面白くするための脚色表現を多用するだろう
ドイツで作れば、一切脚色のないドキュメンタリーにして、如何に原発が恐ろしいものかを見せるだろう
しかし、日本人は原発事故の直接の被害者ではなくても、自分達が被害者であり加害者でもあると認識しているから、エンターテイメントに振りすぎることも出来ず、ドキュメンタリーとして作るには重すぎる
事故の被害者への思い。風評被害に苦しむ人への配慮。事故と戦った人々の功績。事故後の復興への責任。
これらあらゆることを考え迷われた結果、映画としての完成度は下がっているように思う
しかし少なくともフクイチで必死で戦った人達がいたおかげで、東日本全滅という危機から救われたのだということは充分に伝わったと思う
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