「故郷にはせる想いと、もうひとりの自分との対話。」ブルーアワーにぶっ飛ばす 野々原 ポコタさんの映画レビュー(感想・評価)
故郷にはせる想いと、もうひとりの自分との対話。
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そうか。
実家が苦手なのは、
自分の恥部を知られている気がしている
親族と顔を合わせるのが気まずいからなのか…
そうか。
実家が苦手なのは、
年老いた親族を見るに耐えないのと同時に
ヒトに等しく訪れる“死”を意識してしまうからなのか…
そして、
否応無しに自分と向き合うことになるからなのか…
だから、今は、前を向いて、ただ、突っ走る。
人生の海を泳ぎきる、そのときまで…
秘密の友達「キヨ」
それは「スナ」の中の、〈もうひとりの自分〉
不確かな存在の彼女との対話で自分を肯定する。
〈なりたかった自分〉を具現化して自らを慰め、
〈なれなかった自分〉に背中を自ら押してもらう。
でも、お母さんだけは
最初からキヨの存在を許容していた!
ということは、ちゃんと娘を肯定してくれていた
ということなのね!
夏帆さんの今までのキャリアにして、
このタイミングでの、まさに等身大の演技!
彼女の代表作になることでしょう。
『新聞記者』でのシリアス演技とは真逆の
天真爛漫な好演をみせてくれたシム・ウンギョンさん!
日本語うまくなったね!と思ったら、本作の方が
日本映画での最初の収録作品と知ってビックリ!
『勝手にふるえてろ』と合わせて
本作『ブルーアワーにぶっ飛ばす』も
わたしにとって特別な【わたし映画】となりそうです!
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