WALKING MANのレビュー・感想・評価
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どこにでもある平凡な母子家庭
まず最初に
めちゃくちゃ面白かったです。和製8mileと言ってしまえばそこまでですが、日本にしかない環境や空気感などが絶妙に表現されていて素晴らしいです。
平々凡々、見ようと思えばどこにでも見られるありふれた不幸な家庭の話で、それを表現したありふれた一曲だが、本人にとっては二つと無い特別な人生なんだなと感じ入りました。
これぞHIPHOPであり、これぞ表現であると言わざるを得ません。
バトルブームに乗って入ってきたヘッズは是非見るべき。曲の聞き方が変わります。
全く期待していなかったけど
自己責任論をぶっ壊せ!!
日本人のラップはあまり好きではなかったのですが、ここまで過酷な生活の中からにじみ出てくる言葉で歌われると、さすがにグサリと心に響いてくる。貧困母子家庭で育ったアトムだったが、母親が事故で入院してしまい、医療費すら払えない状況に追い込まれた。妹ウランは高校をやめたいと言い出すのだが・・・
不用品回収業者“猫の手スマイル川崎”という小さな会社。光代(渡辺真紀子)が仕切っているけど、彼女は謎の中国人(石橋蓮司)の妻役との二役。ある時、遺品整理に訪れた家でラップと知り合い、リズムに乗せると上手く喋れるようになる事実に気づいたアトム。ひょんなことからラップバトルにも参加するようになるが、何も口に出せなかった・・・そして自宅は電気も止められてしまう。
職場の先輩山本も借金まみれのいい加減な男だけど、「自己責任」という言葉に対してはしっかりとした信念を持っていた。吃音は自己責任じゃない、母子家庭だって自己責任じゃない。ただ、ラップをやるのは自己責任だぞ!と。世の中の矛盾、不満を爆発させたくてしょうがないアトムだったが、カウンターでリズムを取りながらバトルに再チャレンジするまでになった。
社会の底辺に生きていても自由はある。たまに不用品やその他を拝借してしまう癖もあったけど、自由は履き違えてないないはずだ。上手く喋れない状態から、憤りや世間に向けてのメッセージを伝えるようになるまでが美しいまでに輝きを見せるアトム。身を削ってまで妹を助けるシーンもそうだし、伝えることができれば正しいことだけが残ることを教えてくれた。
カッコだけの音楽、韻を踏むだけのラップ、そんな形式的なものは要らない。心からの叫びが必要なんだ。今まで日本のラップに興味を持てなかったのもそうしたカッコだけのものが多かったから。働いていても生活苦。そんな中からしか魂の叫びは聴けないのかもしれませんね。
自分好みの作品でした!
ラップ初心者でも楽しめる
ヒップホップを題材にした作品ですが曲の時間が短く軽い感じに仕上がっているのでラップ初心者でも違和感なく楽しめる。
野村周平と優希美青も役作りも上手くピッタリな印象でエンディングも大変満足。
2019-260
突き刺さる言葉
ラッパーANARCHYと漫画家高橋ツトムが「映画作りたい!」を実現させた真っ当なG指定作品
ギャングスタ成り上がり系の派手なムービーをつくるのかと思ったら、底辺を生きる子供若者を描く正統派の映画を作ってきた。さすが京都り上がり系の派手なムービーをつくるのかと思ったら、底辺を生きる子供若者を描く正統派の映画を作ってきた。さすが京都向島団地の育ち。
上からモノ言う「貧困は自己責任」論者達を映し出す。
生まれた場所や家庭環境、吃音症は「自己責任」じゃない。ラップをするのは自己責任だぞ。という先輩の言葉が沁みる。
先輩が借金返済滞りしばかれるシーンがヌルかったのだけが惜しい。
ゲロ吐くのは良かった
石垣佑磨をキャスティングしてくるとは!
最後に主人公がハーレムで披露する「promise」は流石に泣いてしもた。
一声目がANARCHYに聞こえる(野村君自身が誰よりも真似するのが上手いというてる)。
川崎工業地帯を舞台に(川崎でも北と南ではえらい格差があるみたい)
母子家庭、母親は頸椎損傷
キラキラネームの名付け親の祖母は借金だけ残して死亡
JKの妹は制服のシャツ1枚しか持たずスマホなど夢のまた夢
長男は吃音症で上手く笑う事すらできず友達もおらず
免許を取る金もなく何でも屋の助手のバイトで家計を支える
底辺の生活に偶然現れたラップに夢を持つ
川崎を舞台にしたからかT-Pablowの登場にBADHOPの曲がアガる
全編HIPHOPにしない劇伴も好感
大三元は川崎ではなく新小岩にある中華料理屋
主人公にラップをさせるきっかけになった酔っ払いラッパーは十影
渡辺真起子は日本で初めての女性ラッパーらしい
こういうのじゃなくてアナーキーの半生記がみたいっていう人がおるけど、もっと全然前に「DANCHI NO YUME」て米製作のドキュメンタリーが撮られている。
神奈川あ?
ラップと任侠の良くできた映画❗
苦しみをバネに・・・
最後に泣いた
かっこいい
【野村周平の抑制した演技に魅せられる、気持ちがどんどん高揚していくラップムービー】
予想では、もっとストレートに吃音をラップに載せて、一気に突き進む物語かと思いきや、予想以上に前半の重いシーンが長く、”野村周平、個性派俳優へ一直線か? と近作、「純平、考え直せ」(快作)を思い起こしていたら、後半、気持ち良い程に見事にやられた。
<印象的なシーンも数々あり>
・アトムが交通量を図るバイトでカウンターをカチカチしながら、言葉を紡ぐシーン(このバイト、今でもあるんだとも思った・・)
・伊藤ゆみさんの拙い日本語を話す美しく心優しき在日韓国女性としての演技。美しく魅力的な女優さんである。
・アトムが心優しき先輩(柏原収史:良い)に”お前はこの町で終わる人間じゃない”という言葉を掛けられ、堤防を歩んでいくシーン。
・自分の境遇を嘆き、自暴自棄になっていたウランに対するアトムの兄としての献身的な優しさに絆されるシーン・・・。
前半は、俯きがちで、吃音を気にして余り喋らないアトムが、徐々に背筋を伸ばして歩む姿を野村周平が抑制した演技で見せる。
ボディーブローのように前半シーンが徐々に効き始め、物語に引き込まれていく。
あるテロップが出た後の、アトムのステージ上の姿とそれを涙を流しながら見つめる母娘、そしてアトムが口にするラップの素晴らしさに瞠目し、心が大いに揺さぶられた作品である。
日常が違って見える目線
『サイタマノラッパー』シリーズが大好きで、いつもラストの長回しに号泣してしまうのですが
今回はイタイ ラップではありませんww
ラップと出会う事で救われる少年の物語です。
ラップに限らず、何かを表現するということは、自分自身の魂の救済に繋がると思っています。
たとえ誰にも共感されなかったとしても。
表現しようとする者の目線で見ると、身の回りの日常だって違って見える。
ミニマムな驚きや発見、それだけでも生きる糧になる。
人はパンのみに生きるにあらず。『塀の中のジュリアスシーザー』を見てから、そんな風に思うようになったのですがσ^_^;
ラップに出会ってどんどん変わってゆく少年の表情が、とても魅力的でした。
辛い生活を強いられるなかで、面白シーンも結構あって、なかでも石橋蓮司さんと渡辺真起子さんとの絡みは笑えました。
期待していたラップのシーンは、ラストもさることながら、中盤の、まだ たどたどしいけれども懸命にチャレンジしていくバトルシーンが良かった。
頑張れ!頑張れ!と思わず心の中で応援していました。
エンドロールで芦澤明子さんのお名前があって驚き!
とくにリズムを取りながら、日常を見つめて言葉を探していくシーンが素敵で印象に残りました。
エミネムの『8 Mile』を超えた!
格差激しい厳しい社会の中の底辺に居ても、変革できることを教えてくれる内容。とってもリアルさがあり、現代の社会風刺もしている。どんなにあがいても這い上がれない状況下にありながら、ラップとの出会いによって自身も変わり環境も変わっていく。ラップの韻を踏んだ言葉のひとつひとつがとっても良い。野村周平さんのラストのラップの歌声も素敵で心に響く。川崎の工業地帯の背景が光と闇を感じさせ惹きつける。出演者も素晴らしいし、カメラアングルも良く、ストーリーも見事でエミネムの『8 Mile』を超えた!って思った。中村蒼さん主演の『東京難民』を思い出した。環境のせいにするのでなく、自分が変わることで踏み出せる元気・活力を得られる今作の方が救いが大きい。自己責任という言葉が脳裏に刻まれる。何を自己責任というのかは映画を観てわかる。試写会当日にANARCHY監督と女優の渡辺真起子さん・脚本の梶原阿貴さんのトークショーもとても良かったです。日本を代表するラッパーであるANARCHYさんが低姿勢でとっても紳士的だった姿も魅力的でしたし、渡辺真起子さんが実は日本発ともいえる女性ラッパーだった(ヒップホップユニットを作っていた)ことにも驚きました。渡辺真起子さんの当時の曲を聴いてみたいと思っています。
夢を持つことと音楽の力を再確認
野村周平ファンは是非とも観て欲しい作品。
幼い頃から人前で話すことも笑うことも苦手な主人公アトムの世間の冷たい洗礼を受けながらも偶然にもラップと出会い自分の言葉を少しずつ紡ぎ夢へと立ち向かっていく川崎が舞台の音楽&青春映画。
ラストのアトムが歌う魂の言葉に感動。
辛い状況だからこそ夢を持つことと音楽の力を再確認。
普段ラップを聴かない人でも楽しめるしラップという音楽の魅力に気づくと思います。
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