「主役はコング、ゴジラは脇役」ゴジラvsコング うにたん♪(コロナが当たり前の世界)さんの映画レビュー(感想・評価)
主役はコング、ゴジラは脇役
怪獣映画らしいエッセンスを持ったエンターテイメントに振り切って、気楽に観られる作品になっている。
派手な怪獣プロレスだし、男同士のド突き合いでお互いを認め合ってる感じ(笑)
それ故にVSと銘打ってはいるものの、観始めればすぐ分かるストレートな展開なので安心して見られる反面、欲ばりや功名心に逸る人物はあっさり死んじゃうので、人間ドラマとしては安易な感じ…子どもも観られる内容にしたのかな?
んで、日本人として小栗旬が出ているがあんな白目剥いてる役に使うと言うのは、やはり小栗旬レベルでは海外ではその程度扱いになるのか?役名こそ芹沢だけど、この扱いは安いと思う。
コングと手話での会話が可能な点などはよくある設定だし、映像技術の向上が著しいのは当然として、コングを船やヘリで輸送する様はなんだか懐かしさすら感じた。
輸送船や空母を足掛かりに、ゴジラと激突するコングの印象は「よー動く」、溺れ掛けている所とか見せて、泳ぎまくるイグアナ(笑)っぽさが見られるゴジラに勝ちを譲るシーンは怪獣映画らしいご都合主義的な展開。
ゴジラの見た目も顔の部分が意図的にだろうが平たい印象、大昔の日本製「キングコング対ゴジラ」のイメージを感じる。それとも爬虫類っぽさを出す為かは分からないが、主役のコングと顔の大きさがかなり違う。
逆にコングは新しいエピソードを付け加え、背鰭の形のオノを振るったり、重力の反転する地下世界を歩く様を見ると、人間くさい(笑)
巨大空間との対比でポツンと映されるシーンを見せられるとコングがやけに小さく感じた。
メカゴジラでお茶を濁すのは、子ども作品と言うか対決系タイトルのお約束と分かってはいるので「まぁそうなるよな…」とちょっと醒めてしまう。
超大作で話題はあったが、中身は小さかったと思う。 期待した分だけ損をしたような気がした。