「私たちがこの作品の語り手」パピヨン 茉恭(まゆき)さんの映画レビュー(感想・評価)
私たちがこの作品の語り手
予告を観てからずっと楽しみにしていた作品。
これはリメイクなんですね、前作を知らないまま観たので、全てが新鮮でした。
舞台は1930年代なので、飛行機もないし、脱走するにもメカニックなものが何もない時代。
受刑者への圧力が見ていてこちらが苦しくなる数々に、
作り物と解っていても、120分がとてつもなく長く感じる時間でした。
オスカー俳優ラミ・マレックの、繊細で、腹が据わった演技に心打たれ、
脱走のたびに今度こそと祈るような気持ちで見届けた一部始終に、
ああ、私たちがこの作品の語り手にさせられたと苦笑しました。
空の青さ、海の青さに、感動しながら、
胸に刻まれたパピヨンが飛び立つのを楽しみました。
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