「旧作を知らない人向け」パピヨン コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
旧作を知らない人向け
ベストセラーになった自伝小説の映画化で、しかも映画としてはリメイクという。
うーーーーん。
悪くないんだよ。
フラットに観れば、いい映画。
実に頑張ってる。
特に、ドガ役のラミ・マレックなんか熱演。
旧作を知らない人に、今の時代観てもらおうという意図としては、よく練られた作品です。
しかし、旧作を知ってると、比較対象が厳しい。
スティーヴ・マックィーンとダスティン・ホフマンが共演した1974年公開『パピヨン』だもの。
あれに比べたら、作品としても主役も、狂気が足りない。
全体にあっさり。
独房で発狂しない。
食い物が足りないのを、ムカデやゴキブリを食って2年間生き延びるシーンはカット。
島から逃げ出す潮流があっさり見つかる……etc
本作は時代的に表現できる範囲が狭められているように感じ、劣化版を見せつけられてる気がしてきて、もったいないおバケな印象になってしまい。
自分が、老害の一人になってしまった。
邦画の『椿三十郎』リメイク版を思い出したりして。
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