「二回観たら、もっと面白い!」キャプテン・マーベル つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
二回観たら、もっと面白い!
彼女はたまたまスーパーヒーローだが、例えキャプテン・マーベルでなくてもきっと彼女の人生は同じような道筋をたどるのだろう。
それぐらい一人の人物の物語として一貫性があり、爽快な物語だった。
とても興味深いのは、彼女は「大いなる力」が与えられた時から「大いなる責任」を問われていた訳ではない、というところだ。むしろ逆で「大いなる力」があるのに、それを使わないように抑制されていた。
勇気もあり、根性もある。失敗しても、負けても、自分が納得出来なければ立ち上がり続ける。「大いなる責任」から逃げようとしない天性の才能だ。
だからこの映画は、「大いなる責任」を任されるに足る人物が「大いなる力」を認められる、今までとは逆の構造の映画なのである。
伏線の扱い方も巧みで、物語が転換を迎えてから前半を思い出すと、今まで観ていた世界がいかに自分の偏見と思い込みに支配されていたかが良くわかる。
もうひとつ、「面白いな」と思ったのはフューリーのスタンスである。
今作、彼女と最前線を飛び回るフューリーだが、彼はどうやら「命令よりも直感が大事」と思っているらしい。
そんな彼が、将来ちっとも言うことを聞かないヒーローたちに手を焼くのかと思うと笑ってしまう。
案外フューリーにとって、ゴネまくるアベンジャーズは若い頃の自分を思い出すような可愛い存在なのかもしれない。
アベンジャーズ誕生に繋がる物語、としてとても興味深い。でもこれまでのアベンジャーズとは重なる部分がないので今までのアベンジャーズを観ていなくても(最後のオマケ以外は)全然大丈夫!
完全に蛇足だが、後半覚醒した彼女をどう表現するのか?でその人の好みとか年代がわかる気がした。
スーパーマン?ウルトラマン?ドラゴンボール?
私はやっぱりガンダムかなぁ。