「スタン翁が託した世界」キャプテン・マーベル オカマ声ちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
スタン翁が託した世界
字幕版と吹替え版鑑賞。
面白いのは説明するまでも無い。
凶悪な侵略者がいて、その進行を阻んで終わりと思いきや……一転、二転、あ!そう来る!
そして、吹替え版で再発見。
再発見と言うか、私の勝手な深読み。
字幕版はセリフを2行に収めなきゃならないから、内容がおかしくならない程度に端折られるのは仕方がない。
……なので、字幕版ではサラッと流しちゃったんだけど、ヴァース(キャロル)とマリア同性婚してる?
字幕版観てるときは、空軍で同じように虐げられてる仲の良いシングルマザーの女友達の家によく遊びに行ってるみたいな印象だったのだけど、吹替え版でマリアの娘、モニカが言う。
「家族になろうって言ったんだよ!」
そうなるとモニカがヴァースや母親の背中を押した以上に意味がグッと深くなる。
字幕では気にもしなかったんだけど、いくら仲が良いからって自分の子供時代の写真を友達の家に置く?
白人と黒人の母親を持ち(?)、誤解が解けた後にモニカは肌の色どころか、構造すら違う友達に言う。
「最初は驚いたけど、変わる必要は無い。アナタの瞳はキレイ」
これX-MENからスタン・リー翁がテーマにしてきた多様性に対する理想のセリフじゃないの!
だけど、大人はそれが悲しい正論なのを知っている。
そして、スプリーム・インテリジェンスと対話にニルヴァーナ(生死を超えた悟りの世界)の『Come as you are(お前はそのままで良い)』って憎いにも程がある!
これまた最近のマーベルでお馴染みの『なんで戦闘シーンこの曲流しちゃったの?』ではNo doubtの『Just a girl(ただの女の子)』とは皮肉が効きすぎでしょ。
最後を締めるHole『Celebrity skin』は文句なしにカッコいい!
スタン翁がお隠れになり、アベンジャーズのオリジンが『キャプテン・マーベル』なのは本当に、本当に感慨深い。