「ウルトラウーマン“ヴァース”」キャプテン・マーベル 財団DXさんの映画レビュー(感想・評価)
ウルトラウーマン“ヴァース”
冒頭のMARVELお馴染みのロゴはスタン・リーの追悼ver.に。在りし日のスタンを振り返ることのできる、ファンにとってはたまらないサプライズだ。
ありがとう、スタン。あなたの生み出した作品は遠い島国のファンにもしかと届きましたよ。
さて、『男どもの理屈はどうでもいい!』とばかりにスクリーンを所狭しに暴れまわる我らがキャプテンマーベルこと“ヴァース”さん。演じるブリー・ラーソンの魅力もあってか、自然体で気取らないヒロインに見えた。
物語は1990年代であり、筆者は生まれたばかりの頃なので懐かしアイテムには正直ポカンとすることもあった。だが、荒野をバイクでぶっ飛ばし、ジュークボックスで踊り狂い、一周回ってハイテク機器に見えなくもないポケベルを鳴らすなどの味わい深い画作りは見応えがあった。
そしてなんといってもブリー演じるヴァースのハッチャケっぷりがいい!ヨン・ログに眠れないと甘える姿や、クリー人との戦闘での舌を出した威嚇、ユーモアも忘れない闘いっぷりで一気に好きになった。そして何より筆者激推しの子役マッケナ・グレイス演じる子供時代から男に屈しまいと、何度も立ち上がってきた心意気にグッときた。女性の力が強くなる昨今において、力強い女性像を説教くさくなく描いたのも好印象だった。ワンダーウーマンほど気品高くなく、ブラック・ウィドウほど暗くもない、ほどよいバランスの女性ヒーローなのがたまらない。
さらに『アベンジャーズ』の前日譚の要素もあり、『エンドゲーム』への橋渡しでもあることからファンのツボもきっちりと抑えている。フューリーの左目の傷、コールソンの復活、ロナンやコラスの再登場も然り。また、クリー部隊の制服や宇宙空間を飛び回りビームを撃ちまくる姿から『ウルトラマン』を連想してしまった。いうなれば『ウルトラウーマン』か。
エンドロール中や『エンドゲーム』の新予告にあった『アベンジャーズ』メンバーとの絡みが今から楽しみでしょうがない!!