「権力が目的化した腐敗政治家の姿」バイス コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
権力が目的化した腐敗政治家の姿
まず、今作にはエンドロールが3回あるので、最後まで席を立たないように
さて、ジョージ・W・ブッシュ(ブッシュjr)政権下における、副大統領だったディック・チェイニーという、「権力に固執・陶酔した政治家が国を私物化する」姿を描かれているのですが、たまらなく面白くて怖い。
目的は金ではなく、思うままに国を操ることに喜びを見いだしてしまった男……
頭は切れるが、思想の偏りが過ぎ、支援者・お友達だけ優遇する、バカに権力を与えることの恐ろしさ…
石油利権の為に、悪名高きイラク戦争を仕掛け、さらには結果的に「ISIS」を生み出してしまった経緯を描写。
そして、トランプも含めて、ある日「困った大統領が突然登場するわけじゃない」ことと、「腐敗は連綿と続いてきた、近くはニクソンの時代から」という指摘。
コメディ出身監督による、ブラックジョークに溢れた、風刺の効いた演出に痺れました。
今公開中の『記者たち』と併せて観ることをおすすめします。
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