ビール・ストリートの恋人たちのレビュー・感想・評価
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グダグダしてるなって感じた。
実際にあったであろうビールストリートでの黒人差別と冤罪。テーマもいいし、俳優もいいし、音楽もいいんやけど、話が進まん。つまらん。
余韻が素晴らしい
70年代のNYが舞台。おそらくこの時代では日常茶飯事だった黒人に対する不当な弾圧を主題にしつつも決して大上段に構えず、一組のカップルに焦点を当て、丁寧に日常を描き出す。
予定調和的なハッピーエンドではないが、その分、ラストの余韻が引き立つ。
黒人の人権問題の根幹に触れる社会派の傑作
昨日観た「女王陛下のお気に入り」に続きアカデミー賞授賞式直前の駆け込み。
邦題の「恋人たち」のイメージとはまったく違っていた。1970年代のNYを舞台に、依然として人権が危うい黒人たちの必死の生き様を描いた社会派の作品だった。ヘビー級の鈍く重いパンチを食らった感じだ。
確かに若い二人の恋は悪くない。彼らを支える家族もかっこ良すぎる。特に母親役のレジーナ・キングが秀逸で助演女優賞もあると思います。
しかし、決していい話に終わらないのは彼等を取り巻く環境の厳しさ故だろう。あの時代の悲劇をファッションとともにレガシーとして描くが……
これは永久に続くであろう差別や対立を示唆する、とてつもなくタフな傑作だ。作品賞もあると思います。
【2019,2.27 追記】祝アカデミー賞助演女優賞!
作品賞は残念でした。
久々の映画らしい美しい映画
これは、またアカデミー賞持っていくなと思った。
二人の美しさと言ったらないし、ストーリーも重厚で、最後も上手く纏まっている。
個人的にも若い頃NYに行った時の事や、昔の恋愛の記憶や感覚を思い出させてくれた。
久々の映画らしい映画をじっくり観せて貰ったし、監督、ありがとう御座いますと言いたい。
自由と希望とは果たして何か?
アメリカという国に対しての絶望感と失望感を目一杯感じる。黒人側も口では希望を失っていない、神はみているといいながら、どこかで諦めている、その眼が実に悲しげだ。顔と言葉のアンバランス差が何とも言えず重苦しさを誘う。強化ガラス越しの会話が妙に切なく、この強化ガラスこそがぬぐいようのないアメリカの不条理そのものであり今も歴然と存在するのであろう。こういう世の中が本当になくなることを切に祈らざるを得ない。
せっかく…
映像が「あー!あの監督だ〜」と言うくらい特色のある美しさに彩られているのに…
脚本もストーリーも、何を言いたいのか分からない。残念ながら失敗!
ただヒントになったのは、主人公役の俳優が「運命の銃弾」と言うテレビドラマでとても良い演技をしていた、ということ。きっとあのドラマを観て、彼の映画を作りたかったのだと思う。
2作続けてゲイを題材には作れなかったのか…?!
"ティッシュ&ファニー"
悲観的にはしない、愛こそが唯一の抵抗。
二人の子供の頃が、バスタブで無邪気に遊ぶ可愛らしい姿に涙が出そうになった。
あの悪徳警官は「デトロイト」の警官ラと変わらない暴挙に、何ラ変化も反省もない白人の人種差別の怖さが終わることはなく。
人を愛して愛される素晴らしさ、それだけで強く明るく生きられる。
だって、暗く重い気持ちのまま泣いてばかりいて嘆いているだけなんてそれこそ悔しいだけだ。
原作者のことも、時代背景も、人種差別の問題も自分なりに理解した上で、観終わった後はショッキングな展開もあるけれど清々しい気持ちも残しつつ、、、。
ムーンライトっぽさを何となく思い出した
マイノリティが強く生きるというテーマ、人物アップ+音楽の感じとかもムーンライト見たなーとなんとなく思い出させてくれた作品。若者のセックスシーンをあんなに生々しく映し出しているのや、孫ができたのに義理娘をあれだけdisれるいかれた母が出てくるシーンもとても新鮮に感じた(ファニー一家の女方はその後どうしてるんだろう・・)。
結局何もいい事は怒ってないけど、主役達が強く生き過ぎてそれはそれでハッピーなんだろう。第三者としてはモヤモヤ。。好きか好きじゃないかで言えば好きじゃない部類だけどいい映画とは思います。
ムーンライトと言えばトランプ大統領就任直後のアカデミー賞作品賞の表彰で間違った発表後にやっぱムーンライト!ってのを思い出す。
過酷な運命に翻弄される二人を優しく見つめるドラマ
舞台は1970年代のニューヨーク。幼馴染から恋人同士となった22歳のファニーと19歳のティーシュ。2人は古い倉庫ビルの一角を改装して一緒に暮らすことを決めて喜んでいた矢先、ファニーは身に覚えのないレイプ容疑で逮捕されてしまう。ファニーを信じて彼の無実を証明しようと奔走するティーシュだったがある日妊娠していることを知る。
ファニーとティーシュが少しずつ心を通わせていく様を優しく見つめる物語とファニーの無実を証明しようと家族ぐるみで奮闘する物語を併行して描写する構成。2人を引き裂くことになる事件そのものは直接的には描写されず、運命に翻弄されながらもなお毅然と現実に立ち向かう2人、そして懸命に彼らを支える家族と優しく見守る友人達の姿を優しく見つめる作品。2017年のオスカー作品賞に輝いた『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス監督は激しい人種差別を背景にした物語をあくまで柔らかい色調の映像で描写していて全編とにかく美しい。劇伴はスローなジャズがメイン、新鋭のキキ・レイン演じるティーシュがあどけない少女から妻として母として逞しく成長していく姿に寄り添うように奏でられます。
娘であるティーシュを優しく支えながら、自らもファニーの為に奔走する母シャロンを演じるレジーナ・キングの演技も見事でオスカー助演女優賞ノミネートも納得の貫禄。出番は僅かながらデイヴ・フランコ、エド・スクライン、ディエゴ・ルナが印象的な演技で脇を固めていることもあって地味な作品ながら深い印象を残す作品となっています。
原作はジェームズ・ボールドウィンの『ビールストリートに口あらば』。なんとなく聞き覚えのあるタイトルだったのでググったところ、同じ原作をマルセイユに舞台を移して描いたフランス映画『幼なじみ』があることを知りました。もう20年以上前の映画ですがいつか観てみたいです。
誇りを失わず生きることの美しさ
今年のアカデミー賞で脚色賞、助演女優賞、作曲賞の3部門にノミネートされている作品
「ムーンライト」のバリー・ジェンキンス監督の作品
前作の雰囲気そのままに
知的で、力強くて、美しい映画だった
1970年代のハーレムで生活するティッシュ(キキ・レイン)とファニー(ステファン・ジェームズ)
幼い頃から友人同士だった彼らは、大人になると愛し合うようになる
やがて二人は、将来について考えるようになるが、そんな幸せの絶頂にいる彼らを地獄へ突き落とすような事件が起きてしまう
ファニーは22歳、ティッシュは19歳
そんな若い二人に、次から次へと試練がやってくるのだ
ファニーは身に覚えのないことで逮捕され、挙げ句の果てに刑務所に収監されてしまう
そして、その後間もなくティッシュの妊娠が発覚
それがもしも自分の身に起きたらと考えたら、絶望的な気持ちになってしまう
しかし、この映画のティッシュとファニーは、絶望的な状況でも、希望を失わず、常に毅然としている
その強さが美しくていい
そんな彼らの姿を観ていると
とても悲しいことだけど
「人種差別を受けるのは当たり前」で、それは生まれついた運命として受け入れているように見える
その上で、たとえ尊厳を傷つけられても、人間としての誇りを最後まで失わずに生きている
その強さが美しいのだ
ビール・ストリートとは、音楽の街メンフィスのメインストリートの名前だという
その通りでは、多くのジャズミュージシャンが生まれてきた
ビール・ストリートは、そこで、多くの偉大なる黒人アーティストの誕生を長い間見守ってきたのだ
もしも、そんなビール・ストリートが、ティッシュとファニーを観たら、何と声をかけるだろうか
彼らは、どんなに尊厳を傷つけられても屈しない生き方を誇りにするべきだ
この映画は、昨年のアカデミー賞で話題になった「スリービルボード」にも、通じるところがある
つまり、1970年代も、現代も、人を人種によって判断する差別主義者が存在するということ
しかし、そんな人間に負けることなく、誇りを失わずに毅然として生きることの美しさを感じる作品だった
本当に素晴らしい映画なので、ぜひ、多くの人に観て欲しい作品
美しい映像と深い闇
主人公二人のピュアさ・映像美・ムーディーな音楽が、厳しい世界を生きる恋人達の悲しみを盛り上げます。美しい雰囲気が良い感じの作品。でも物語が問題視するテーマには深ーい闇が感じられます。
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