「何でもない恋人たちに襲いかかるもの」ビール・ストリートの恋人たち 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)
何でもない恋人たちに襲いかかるもの
ちょっと前の時代設定で描かれてますが
今の時代にも有りそうな人種差別のお話。
何でもない恋人たちの幸せな未来を
容赦無く叩き壊して行くのは人種差別と偏見。
何でもない恋人たちの可愛らしいラブストーリーが続くので
ちょっとダレる感じもありますが
ラブストーリーが普通で可愛ければ可愛いほど、
起こってしまった出来事の残酷さが観てる方にも
より苦しく迫ってくる。
ああ、なんでこんな普通の二人に神様は意地悪するんだろう。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
個々の役者さんの演技は文句なく良くできてます。
主演の二人の瑞々しさからの、
段々と刑務所の中と外で疲弊してゆく様が観ていて辛い。
そこは何もいう事なし。
冤罪ものっていうジャンルは時々有りますが
単なる人種差別による冤罪って、
一番許しがたいというか醜いと思う。
警察官に声をかけられただけで異常に緊張する黒人描写は
現代も、どの映画にも沢山出て来ます。
今も黒人というだけで、そこらの街角で犯人扱いされて
警官によって射殺される黒人の数が増え続けているとか〜
その理不尽さがあまりに悲しい。
自分自身の胸に手を当ててみると
私個人としては今、身の回りに外国人がそれ程多くないけど
今後外国人が増えて来たら、
偏見を持たずにちゃんとお付き合いできるだろうか?
偏見や差別の理不尽さを、島国育ちの日本人こそ
ちゃんと直視するべきだと思うのですよ。
@もう一度観るなら?
「ネット配信とかでじっくり観るのにお勧め」