さらば愛しきアウトローのレビュー・感想・評価
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皺の数だけ人生がある
久々のレッドフォード主演作品。想像以上にしわだらけの顔に、あの二枚目の若者が長い人生を歩んだ時間が刻まれているんだなぁと、ちょっと感慨に浸りながら映画を味わいました。
そう。「味わう」という言葉がぴったりのこの作品。派手なアクションがあるわけでもなく、残虐なシーンもない。言ってみれば数あるレッドフォードの映画の集大成と言ったところか。まさにこの役どころにピタリとはまっているよう。
作品はユーモアとウイットに富み、ゆっくりとした時間の中で綴られていく。銀行強盗自体は決して良いことではないのは当たり前なんだけど、そういう次元とは異なる視点で描かれていく物語によって、メジャー系にはない、インディーズ系の心地よさを味わうことができました。
妙な雰囲気だった。 強盗の話なのに緊迫感ゼロ、ゆるっと余裕たっぷり...
妙な雰囲気だった。
強盗の話なのに緊迫感ゼロ、ゆるっと余裕たっぷりな強盗犯にまったりと喋る刑事。
スクリーンの向こうの楽しげな雰囲気に、強盗って悪い事でしたよね?ってこちらの感覚を疑いたくなる程。
繰り返す脱獄と強盗、あれだけ執着してるんだから、本質を生き抜くしかないんだろう。関わった人にそう思わせる、妙な説得力。
スカッとした終盤がクスッと笑える。
生きて行くにはときめきが必要〜
冒頭に説明文が表示されてそこに
「これ も 実話」
もしかしたらアメリカではクリント・イーストウッドの
「運び屋」と公開時期が近かったのかな?
「明日に向って撃て!」で
銀行強盗を繰り返すアウトローや
「スティング」でちょいと小粋な詐欺師を演じた
レッドフォードにとって
誰も殺さない小粋な爺さんの銀行強盗!!
この実話の映画化は彼しか出来ない役ですね。
正直、
結構顔がシワシワで、若干くたびれ感があるけど
そこがこの映画の肝でもあるのでご愛嬌ということで。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
逃亡の途中で知り合う女性を演じるシシー・スペイセクが
いい感じのおばあさんでなかなかに綺麗。
お互いに生活に追われていない二人の出会い
ちょっとカッコイイおじいさん〜
年取っても小綺麗なおばあさん〜
でも二人にとっては自分の歳なんか
きっとどっかに飛んで行ってしまってる。
なんか良いなあ〜
人生にはときめきが必要〜〜
そのときめきの方向がちょっと間違ってるけど
最後まで現役でいようとする心意気は無くしたくないな〜
ちなみにシシー・スペイセクは
1976年のブライアン・デ・パルマ監督の
オリジナル「キャリー」の主演女優です。
怖いもの苦手の私が唯一観られる青春サイコホラーの名作なので
興味のある方は是非!!
@もう一度観るなら?
「ネット配信とかで〜〜」
私もお金を入れてしまうわ
監督のシネフィルと、人と人との「尊敬」の気持ちが溢れている傑作。
アメリカンニューシネマのような落ち着いたムード。心踊るアウトロー。ラジオのつまみをひねると名曲「ローラ」が音量を上げ、二人で観る映画にはモンテヘルマンの「断絶」が登場。デートの後の忘れ物(キス)。車のトランクから紙幣が飛び散らばるシーン。そして夕陽のガンマンのポーズ。etc…
そうなのだ。私たちはこうした素晴らしい映画たちに育てられたのだ。自分を育ててくれた映画の、その最前線にいたレッドフォードとお別れしなきゃいけないなんて。
長い間の感謝と尊敬が丁寧に丁寧に描かれている。だから泣きそうになるのだ。目には見えないものを映し出す繊細な視線を持つデビッドロウリーは、間違いなく天才だ。
それにしても、こんな魅力的な強盗なら誰だってお金をバックに入れてしまう!レッドフォードにしかできない役です。
楽しく生きる
「明日に向かって撃て」「スティング」「華麗なるギャツビー」「大統領の陰謀」「追憶」「遠すぎた橋」「愛と哀しみの果て」「ナチュラル」最近では「キャプテンアメリカ」そして監督して「普通の人々」「リバー・ランズ・スルー・イット」「クイズショウ」そしてサンダンス映画祭の主催者…ありがとうレッドフォード…
黄昏の風景
牧場を見渡すジュエルの家の窓辺の映像は、ワイエスの絵のようだった。
優しかったりくだらなかったり、ちょっと可笑しい台詞が、しっとりとした映像に乗っていて、デイビッド・ロウリー監督のセンスは抜群だね。ウォラーのクリスマスが嫌いな話とか、タッカーとハントのトイレの会話とか、最後のタッカーがハントにかけた電話のシーンとか、本当に面白かった。
キンクスの Lola とか、モンテ・ヘルマンの「断絶」なんかもニヤッとしてしまった。
それから、レッドフォードをものすごく丁寧に撮っていて、リスペクトが伝わってきた。レッドフォードが自分の最後の出演作を若いロウリー監督に委ねたのも、彼の映画への愛情なんだろう。なんかこう、大事なものがちゃんと受け継がれた感じがしてすごく良かったなあ。
ロバート・レッドフォードの微笑みは破壊力抜群
名優ロバート・レッドフォードの俳優引退作である本作は、彼の佇まいや存在感、微笑み、ユーモアをたっぷり堪能できる素敵な作品でした。
銀行強盗でありながら誰も傷つけず、被害にあった銀行関係者に「紳士だった」「幸せそうだった」と証言させてしまうフォレストがとにかく魅力的です。「楽に生きるのはつまらない、楽しく生きたい」と話したとゆう生き様がめちゃくちゃカッコいい!彼を知れば知るほど惹かれていくので、警察やジュエルの気持ちが分かります。
温かい魅力とユーモアに溢れる素晴らしい作品。ロバート・レッドフォードに乾杯!
御大!
いや~、メッチャ久しぶりの
レッドフォード映画、古の昔ぶりか?
当たり前だけど ヴィジュアルは驚く程シワクチャじじぃ。だけど演技はコクがあって面白い。流石ですわ!引退か!まあ、悲しいけど生きててくれて、ありがとー。
独りよがりに楽しむ
実在の人物の物語。最初は「小粋なじいさん」が、淡々と静かに事件を繰り返して行く印象。時代もあるのだろうけれど、追う方も含めてどこか牧歌的ですらある。そんな彼を演じるレッドフォードも当然と言えば当然なのだが、素晴らしい。綺麗な二枚目だけをやってきたわけではない、何処とない不穏さが彼の魅力を引き上げる。
そして、スピード感を失わずも淡々と進んでいった先に、なるほど!という、パズルのピースがはまる様な爽快感が突き抜ける。なるほど。だからこそのロバートレッドフォード。ありがとうロバートレッドフォード。で、ございました。
犯罪映画だけど、ほのぼのとした雰囲気
ロバート・レッドフォード最後の映画、という宣伝文句にひかれて見てきました。
学生時代に学校で「スティング」を見て、洋画の面白さにはまった自分としては、見逃せませんでした。
フォレスト・タッカーという人は、きっとアメリカではとても有名な人なんでしょうね。紳士的な強盗、確かに合うよね~。
でも犯罪映画なのに終始ほのぼのとした感じだったのはなんでだろう?カントリーミュージックが心地よかったからかな?
これが本当に最後だとしたらとても悲しいです。
心が軽くなりました
「楽に生きるより、楽しく生きる」これがロバート・レッドフォード演じる主人公の人生のテーマのようです
単純な私は「それだ!」と思うのですが、現実はいろんな責任もあり、やりたい事をやって楽しくだけでは成り立ちませんが
実際は「安定してないけど楽しい」より「無難に安定してる」方が多数派だと思います
そういう生活の中でフォレストのように楽しみながら生きていくようにするのが大切かなと思いました
あまりロバート・レッドフォードに思い入れがないせいか、大きな盛り上がりもなくストーリーは単調に感じました
シシーとのシーンはとってもステキでした
邦題にロバート・レッドフォードへの愛を感じました
観に来てる人が年配の方ばかりでロバート・レッドフォードが俳優引退とは寂しいでしょう
私が一番若かったかも
どこからか湿布の匂いがしてました
愛しきレッドフォードファン
アメリカ各地で趣味で銀行強盗を繰り返し、逮捕と脱獄を繰り返した実在の人物フォレスト・タッカーを描いた作品。
実話なので、ストーリーに派手さが無いのはやむ得ないが、物語は淡々と進んでいくので、私には、今一歩盛り上がりに欠け、心に刺さるシーンは無い作品であったが、劇場に来ている多くの女性ファンはレッドフォードの演技と愛しい表情に大満足であっただろう作品でした。
うーーーん・・・ 大した話ではない気が。
往年のレッドフォードファンの皆さんにはすみませんが、そもそも大した話ではないし、最後がこれかぁ…と残念です。
主人公は、特に何の信念も目的もなく、単に銀行強盗マニア、もはやスリル依存症、病気ですね。
そんなに凄い人ですか?犯罪者やし。
(ハンサムで上品なら許されるのか?)
唯一、シシー・スベイセクが歳いってもナチュラルな美しさ。目を見張りました。
さぞかし人生は楽しいだろう
ロバート・レッドフォードはポール・ニューマンと共演した「スティング」が最も印象に残っている。ちょっと軽めのプレイボーイというタイプのレッドフォードがポール・ニューマンと共に軽快なBGMに乗って華麗に悪党を騙す。「遠すぎた橋」ではスティーヴ・マックィーンの代役として出演し、わずか2週間の撮影の報酬が4億円と話題になった。金額が本当かどうかは定かではないが、それだけの価値があったと見做された俳優であることは間違いない。その後の俳優・監督としての活躍は誰もが知るところだ。
歳を取ってからのレッドフォードは円熟味を増し、「オール・イズ・ロスト~最後の手紙」では、遭難したヨットマンがたったひとりの洋上で奮闘する様子を御年77歳で見事に演じてみせ、「ロング・トレイル」では79歳で往年の冒険家を演じて健脚ぶりを見せた。両方共観客を飽きさせない傑作であった。
本作品のレッドフォードは銀行強盗である。上品な紳士と銀行強盗が両立するのはレッドフォードくらいなものだ。主人公は人生を楽しむために強盗をするのだと言う。これが年端もいかない小僧の言葉なら一笑に付されるだろうが、人生も終わりを迎えようとしている老人が更に人生を楽しもうとする姿勢には、呆れることを通り越して逆に感心する。
成功してもよし、失敗するもまたよし。どちらに転んでもそこに自分の人生がある。主人公フォレスト・タッカーはそのように達観しているように見えた。そこには恐怖も不安もない。さぞかし人生は楽しいだろう。
冴えない地元の刑事の存在が物語の幅を広げている。この役者がまた上手い。タッカーを調べれば調べるほど、捕まえたいような、捕まってほしくないような、とても刑事とは思えないような、微妙な心情が伝わってくる。どんな時代にも人を惹きつける自由な人というのはいるものだ。
強盗の話なのになんだかほのぼのとして幸福な気持ちになる作品である。軽いタッチで演技しているレッドフォードだが、自由な魂は相当の覚悟と行動力によって支えられていることがそこはかとなく伝わってくる。観終わると、明日から自分も既存の価値観から解放されて自由になれるような気になる。そうだ自分も自由になっていいんだと、そう思わせてくれる作品である。
"黄昏ギャング"
レッドフォード然り、役者陣が渋くてC・アフレックは当然、S・スペイセクの可愛らしい存在感に「リーサル・ウェポン」以来に観たかな?D・グローヴァー、T・ウェイツは最高にキマっていた。
55年型シェビーで札束撒き散らしながらの疾走、そして二人が観る映画は「断絶」ってニクい演出から「逃亡地帯」での若かりし頃のレッドフォードも垣間見れる。
80年代初頭、70年代の雰囲気を残しつつザラついた映像のオープニングから古き良き時代が映し込まれているのが堪らない。
追う者と追われる者が会話するシーンは、緊張感が解れる程にホノボノとしていて笑いすら込み上げてくる。
若い男女のように少しの駆け引きの間からキスをする二人が素敵で、涙が出そうになる位の癒され方だった。
良くも悪くもいい時代だった
イーストウッドの運び屋もそうだけど、
あのちょい緩めの捜査網、今じゃあり得ない
でも、人間味があって、あの頃は良かったな~と言う彼らの世代はノスタルジックに映画に残したがってる。
決して温和な静かな生活を望まない。
アウトロー、ちょっぴり羨ましく、憧れるような、生き方。人生を生きたと言えそうだ。
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