「驚きの実話〜「総統」という言葉が持つ魔力」ちいさな独裁者 Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
驚きの実話〜「総統」という言葉が持つ魔力
2018(日本は2019)年公開、ドイツ・フランス・ポーランド映画。
【監督・脚本】:ロベルト・シュヴェンケ
主な配役
【ヴィリー・ヘロルト上等兵】:マックス・フーバッヒャー
【フライターク上等兵】:ミラン・ペシェル
原題は、『Der Hauptmann(大尉)』
実話というから驚く。
しかも、本作は大きな脚色はせず、
史実に沿って製作されたというから、
二重に驚いてしまう。
この出来事が起こった背景としては、
◆ナチスドイツにとって終戦直前の敗走期であったこと
◆精兵として有名だが絶対数が少ない「降下猟兵」所属であったこと
があるのではないか、と思う。
「事実は小説より奇なり」
を地で行くストーリーだ。
後方の掌握、を口実にやりたい放題。
歴史の面白さは、
ドイツ人が実質的に無罪放免したのに対して、
連合国側が彼を赦さなかったことだ。
当時のドイツ軍部の混乱、腐敗、
「総統」という言葉が持つ魔力が
よく表現されている。
サイドストーリーではあるが、
戦記好きは必見だろう。
俳優陣の演技も素晴らしい。
エンドロールと共に流れる映像を観て、
『帰ってきたヒトラー』を思い出した。
☆4.0
コメントする