劇場公開日 2019年12月27日

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「青春のゲロメタル!」ヘヴィ・トリップ 俺たち崖っぷち北欧メタル! 吹雪まんじゅうさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0青春のゲロメタル!

2025年2月3日
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鑑賞方法:VOD

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よくもまぁ、こんだけネタ詰め込めたもんだと感心通り越して感動的ですらある。以下、メタルバンド経験者の感想…。

「ロード・オブ・カオス」が陰なら「ヘヴィ・トリップ」は陽。メタルに人生をかけた青春の物語です。もうね、メタルあるあるが過ぎるのよwメタル好きは内向的な人が多かったり、世間から変わり者だと思われてたり、ギターがJacksonだったり、Ibanezだったり、ベーシストが変人だったり、ライヴでやり過ぎちゃったり、歌詞が神話や小説をモチーフにしているとかなんとか…。

特に共感出来るのはオリジナル曲を作る難しさ。いや、作るだけなら難しくはないのですが、「このリフ、どっかで聴いたことある…」になるんですよwこれをネタにしてたのはもう最高!人気バンドですらパクリ疑惑が出てしまうほど、メタルのギターリフって出尽くした感があるのですが、未だに新譜を出し続けるバンド達には頭が下がります。

あと、「終末シンフォニック・トナカイ粉砕・反キリスト・戦争推進メタル」とかw本当にありそうなギリギリのとこ攻めてる感じが素晴らしい!実際、メタルに関しては派生ジャンルが毛細血管の如く、わけわからんくらい多岐にわたっております。ブラックメタル、デスメタル、スラッシュメタル、メロデス、メロスピ、ハードコア、ドゥーム、ストーナー、プログレメタル、シンフォニックメタル、フォークメタル、ゴアメタル、グラインドコア、メタルコア、グルーヴメタル、ラップメタル、サタニックメタル…パッと思いついたメジャーなジャンルだけでもこんだけ出ました。こっから更に細分化されていくのですから、もう狂気の沙汰であります。

劇中彼等が演奏していた楽曲はデスメタルを基盤にしたもので、ボーカルのデスボ、クソ重なベース、ドラムのブラストビート、時折顔を覗かせるギターのメロディなど聴き応え十分。自然とヘドバンしちゃいます。最近のバンドはあまり分かりませんが、Slaughter to Prevailあたりが近いかも…。

散々メタルの話をしましたが、コメディ映画としても申し分無し!メンバーの成長も見られて勇気を貰えるストーリー。テンポの良さ、次から次に起こるハプニング、メンバーのぶっ飛んだ行動の数々、本当に目が離せない90分でした!

続編やってる映画館、まだある…?まだ間に合うか!?絶対映画館で観たい…!

吹雪まんじゅう