「進化的麻雀映画を観れた事は素直に嬉しい。」麻雀放浪記2020 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)
進化的麻雀映画を観れた事は素直に嬉しい。
1945年の博打打ちが2020年にタイムスリップするお話。
阿佐田哲也の原作はよくは知りません。麻雀はします。
と言う条件でレビュー。
いやはや、監督としての斎藤工色と白石監督色、どちらも強い。
2人で語り合って作った感がある協業の様な「映画」であった。
シーン、シーンが「こっちは俺(斎藤)!あっちは監督」感満載だった為、まとまり感薄く少し散らばり感もあった。
また、麻雀内容にこだわってない為、麻雀に期待していた人にはかなり低評価だろう。
設定に行き過ぎた面もあった。近未来的な2020年である。近未来は色々と映画化されている為、描かれた未来はかなりチープである。これなら近未来的部分にお金を掛けなくても良かった感はある。
後半の全員集合の麻雀勝負などエンタメ色を強くしなくても良かった気がするし、長い。
マイナス的要素ばかり書かせて頂いたが「では貴方の総評価はどうなのだ?」と問われれば、私個人として「キチンと映画ではあった」と答えれる。
テレビドラマやオンデマンド配信では作れないだろう。
これはイカサマ可能賭博麻雀の昭和感あり、メイド(喫茶を彩った)麻雀やVR、タブレットで麻雀ゲームなど平成の姿あり、そして令和これからの未来の姿を形どろうとした映画だと思えたのだ。
監督の世界観がある映画はテンポも良くなる。
映画ならではのテンポの良さは後半勝負までキチンとあった。
進化的麻雀映画を観させてくれたのは褒めたい。
もう少し練っていれば名作になった気がするのは俺だけか?(おかみはベッキーでは無く、日本風の女性を演じさせるとか。風刺など違和感の無い賭博に染まった2020年とか。)
作りとしては嫌いじゃないです。
こんな映画あってもいい。