ドキュメンタリー映画 岡本太郎の沖縄のレビュー・感想・評価
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風と共に生きる
岡本太郎が見て感じた沖縄の姿 そこに暮らす人々のドキュメンタリーこの手の話 私は好きだなぁと その当時に、忘れられた日本がある沖縄(岡本談)と述べられていましたが少し違うと感じました 縄文時代くらいまで遡れば似ているのかも知れないけど やはり独特だなと あの時代にあって強い自然崇拝や神女ましてや風葬がなされていたことは意識の根幹が全く違う 日本であって日本に含めたらいけない尊厳がそこにはある気がしました フボー御嶽 何もないということ その意味、深さや見えないモノに対する拠り所、恐れ、空が生み出す無は精神へも繋がっているのだろう やたらと物に頼る日本と全く違う印象 琉球音階もまたそう 独特 イザイホーは1978年が最後 やせた土地の為出稼ぎに行く男達に代わり家を守る女達 圧倒される儀式 久高ノロが岡本太郎を受け入れた理由は果たして?ヤボな推測はいくらでもできるけれどこのお二人くらいになると目と目が合った瞬間に波長が合ったとか言葉にしない方が伝わることがあるといった感じだったようにも思える私的には 祭の踊りに三線に乗せる唄 心がカタチや動き言葉や音に成る そうすることで想いを空へと解き放つ 映像中に唄われた詞にも風が出てきた 思わず聴き入ってしまった素直な気持ちになれる唄 風葬 チベットの鳥葬でハゲタカに〜を観たことがあるけれどこれまたその風習に驚いた ここでも風だ 沖縄といえば海かと思いきや観ていてずっと風を感じていた 愁いを含んだやさしい風 写真や古き映像の中 息衝いていた集落の人々の根底は失われることなく 今も次の世代達に受け継がれている気がしてならない それは何も儀式を行うとか風葬をすることではなくそれこそ その土地、場所で風を感じること 見えないモノを大切にし何も無いとこで自分自身と向き合うことそれに他ならないのではないかと 思った ☆井浦新ナレーションはすっと入ってきて映像の邪魔をしない 心地よい耳触りの声でした
やっと出逢えた、素晴らしい!
沖縄と久高島には何回も訪れていることもあって感動しながら観れました。 沖縄の旅で感じたこととか、久高で知りたかったことがもうぜーんぶ繋がってくるように感じてとても良かった。ちゃんとなんというか伏線や太郎のあの事件もあっててんこ盛り!静かなゆっくりした作品だけどだんだんと突きつけられてくる。最後は涙が出ます。 沖縄時間的な編集なとこもあるので(特に前半)好き嫌いはあるとは思います。でも、後半のイザイホー は凄まじいしノロさん素晴らしい!私は大好きな作品でした。観れてよかった。幸せでした!
久高島とノロとイザイホー と沖縄太郎。
沖縄を知ったきっかけが久高島だった。 友人が沖縄の人で沖縄に行く度にもっと深く沖縄を知りたいと思った。 この映画を見たことでいろんな出会いも整理出来たように思える。ノロさん、平良敏子さん、御嶽、イザイホー そして自分の今までの出会いに感動した。 この映画の表面だけなぞってもわからなさそうな人もいると思う。御嶽見てもつまらないと思う人だっているのだから。だけど私はこの映画に出会えてとても幸せな気分になれた。一緒に行った沖縄の友人は泣いていた。 ウチナンチュとして沖縄を誇りに思うと言っていたのが印象的だった。
監督!映像やめた方がいいです!!
岡本太郎が切り取った生の土着沖縄、久高島イザイホーの伝統とその重み。「沖縄は変わってしまった」って連呼するナレーションは街並みについて?笑 何が言いたいのかさっぱりわからん?どうした?的外れもいいところだよ。芭蕉布のくだりとか、やたら海映したり、月写したり、同じ写真ばかり使ったり、、。テーマがいいだけに、監督が違えば岡本太郎とは何者なのか、ノロ、ニライカナイとはなんなのか?芸術家が切り取る沖縄とは?日本・沖縄の歴史と風俗とは?この先の沖縄、日本とは?いろいろな切り口で秀作になっただろうに。。残念だよ。。やっぱ国から金出てるからかゆるすぎて、作品、岡本太郎、出演者へのリスペクトが足りないね。。もしくは芭蕉布のくだりは金出した文化庁への忖度か?! どちらにせよ残念だよ。。ごめん、監督センスないわ。。
岡本太郎は、沖縄に旅をして、沖縄に恋をした。
単なる、太郎の追紀行ではない作りに好感を持てた。 生涯二度だけの沖縄訪問ではあったようだけど、その時に感受した文化や風習の濃密さは太郎を虜にしたことがよくわかる。 沖縄は、日本の根っこだという。まさにこの時の沖縄は、日本か消え去ったものがまだ残っていたようだ。かつて宮本常一や柳田国男が日本中をたずねて探し求めたものが、太郎の目の前に現れた、そんな印象を受けた。むしろ、もう消えてなくなろうとしていたものが、太郎が来るのを待っていたと言ってもけして過言ではないんじゃないか。 のちの心ない論争は、太郎を傷つけたであろうなと気の毒に思うが、それは外野の戯言でしかない。シャーマンであった久高ノロのあの表情を見れば、おそらく太郎を受け入れていたと思えるからだ。僕には彼女の顔は、微笑んでいるように見えるのだから。
普通ではありえない
ドキュメンタリーなんだけど芸術的でもあり、社会現象が発生した事象にかなり突っ込んだ会話があり見応えのある映画だった。 普通では話さない❓話せない❓事まで映像化されており、個人的には有意義な映像を拝見し考えさせられました。
涙と沖縄と見応えたっぷりの映画
知らなかった沖縄とイザイホーの神事の終焉…。哀しさだけではないラストシーン。 内容たっぷり見応えあった🤭❣️ 観たあとで太郎さんの沖縄文化論買ってる人がかなりいたなーw たくさんの人に観て欲しい作品ですね。
考えることなしに「沖縄」のことは何も言えない
知り合いの子どもが小さい頃、「芸術は爆発だ!」と言いながら岡本太郎の顔の物まねをしたり、単に岡本という苗字ゆえに「太郎ちゃん」と学生時代に呼ばれて今に至るという人が居たり。それ位、私の世代にとって岡本太郎は、芸術家としてはよくわからなくても、とてもインパクトのある人でした。国民全員が行ったと言ってもいい、あの大阪万博の太陽の塔の人だもの! そしてこの映画を見て、岡本太郎の『沖縄文化論-忘れられた日本』を読んで、この人の眼差しと感覚に感銘を受けた。 沖縄、沖縄。複雑な思いなしで話すことも考えることもできない。首里城が焼失してショックだけれど、とても複雑な思いです。美しく、訪ねるたびに、広くきれいになっていった首里城。高台にあって気持ちのいい風がそよぐ、まさに王家のお城。その琉球王朝のために離島の人達は苦しみ、一方、琉球は対等ではない立場で、薩摩と中国両方をもてなさなければならなかった。宮古島が好きなので、本島への思いは複雑です。宮古島も伊良部島への橋が完成してしまったので、随分と変わってしまったように思う。本島どころか宮古島まで、きな臭くなってきた。10年近く毎年行って、多いときは年に3度も訪ねた程大好きな島だったのに、2016年に行ったきり再訪していない。 映画からどんどん離れてしまう。沖縄、沖縄。明治の琉球処分、差別、差別、方言札、「日本」で唯一戦場となった場所、差別、差別、沢山の民間人が殺された場所、アメリカに蹂躙され、「復帰」したら「日本」に基地全部押しつけられて、差別、差別。独立して、新たな琉球を作った方がいいような気がする。
自分自身と向き合う映画
岡本太郎はもちろん、久高島、久高ノロ、イザイホー 、御嶽、民俗学など、沖縄好きなら超オススメの傑作です。だんだんと、おまえはどう思うのだ?と迫ってくる感じが凄まじく今までにない映画。こんなドキュメンタリーは初めての経験。
まだまだ知らない沖縄
岡本太郎や沖縄が関係のある、大阪万博開催決定やパーントゥ奇祭が世界遺産に決定し、この映画もタイミングが良かったと思います。沖縄の真実を世に知らしめる、きっかけになる良い作品だと思います。旬な時季の今早く日本全国で放映して欲しい。
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