劇場公開日 2020年2月7日

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「『ラスト15分、衝撃の真実』で浮かび上がる人物像がやるせない。」プロジェクト・グーテンベルク 贋札王 shironさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0『ラスト15分、衝撃の真実』で浮かび上がる人物像がやるせない。

2019年12月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

チラシや公式HPに『ユージュアル・サスペクツ』や『オーシャンズ11』シリーズを超える予測不能なクライム・アクション・サスペンス と紹介されているので、ファンならピンとくる展開もありつつ…
でも!ストーリーの裏を読む楽しさもさることながら『ラスト15分、衝撃の真実』で新たに浮かび上がる人物像に、やるせない胸の痛みを感じました。

そして、エンドロールを眺めつつ、フルスピードでこれまで見ていたシーンを再構築していく興奮!!
「だから、こうだったのか。」細かい違和感が回収される爽快感と
「ってことは、本当はこうだったのか…。」脳内で新たなストーリーが生まれる楽しさ!
辻褄合わせは更なる迷宮に入っていく感覚で、再び“画家”の存在が際立ってきます。
自分に自信の無いレイにとっては、目標に向かって突き進む為の指針となる、理想の兄貴だったのかも。
なんか、いろいろ切ないです。( T_T)

とにかくチョウ・ユンファ様が素敵でした。
『男たちの挽歌』に痺れた世代なのですが、男の色気が増した気がします。(*´ω`*)
親しみやすそうな笑顔も素敵だし、冷酷無慈悲な裏社会の男の顔も素敵。
相手を見切った自信満々で太々しい態度も、幾多の修羅場をくぐってきた大物感が漂っていて素敵。
スーツ姿の洗練された身のこなしは本当に素敵で惚れ惚れします。
おまけに後半ではお茶目でキュートなユンファ様まで見られてキュン死に(≧∀≦)
演技力の幅広さを見せつけられた感じです。

“画家”の名言の数々が、とにかくカッコイイ!
パンフレットには是非とも『“画家”語録』を載せて欲しいww
レイに「惚れた女を取り戻してこそ男」などと説きながら、自分は女が要らないなんて…腐女子へのサービスとしか思えない名言も飛び出します。

間一髪が多すぎるド派手なアクションは、見ていて笑いが止まりませんでした。
この楽しさ!カッコ良さ!忘れていたわ〜。
ジョン・ウー監督のような“鳥肌の立つスローモーション”とまではいかなくても、印象に残るシーンの数々に美しいファムファタール。
韓国でのリメイクが決まったらしく、香港フィルムノワールの新たな流れが来ると嬉しいです。

追記:『新しき世界』『名もなき野良犬の輪舞』など、韓国クライムサスペンスも大好きなので、リメイクにも期待しています。

shiron