「なんだか憎めない人達と、聞き分け良すぎる理想的な女の子」メランコリック bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
なんだか憎めない人達と、聞き分け良すぎる理想的な女の子
いやさ、血、飛ぶでしょ。浴槽まで。カロリー足りないし、小さいでしょ。ボイラーじゃ。
なんてのは置いといて。結構ありそうで怖い、ブラックコメディー的な設定が興味をそそります。主役の鍋岡のダメさ加減にイライラさせられるけど、百合ちゃんの可愛さで帳消し、というかプラスに反転。ヤクザワールドの描写がこんなので良いんだろうか、なんて印象はありますが、俺だってリアルなヤクザワールドなんか知らんし。意外と、こんなもんかも知れないか?
ずっと続けば良いのにと思わされる瞬間。全てが上手く行って完璧な瞬間。
ごめん、思い浮かばない。そんな経験、無いから。いやぁ、あるかぁ。あるなぁ。あるある。この瞬間が永遠に続けば良いのに、と言う瞬間は、確かにあった。そんなもんは泡みたいに消えていくから、幸せが幸せだったことに気づくんてあって。永遠なんて、なんにせよ、無い方が幸せなんです。多分。
割と好きなタイプの話だったし、手作り感に溢れてて良かったです。意外と。
主演&プロデュースの皆川暢二さんと、助監督&クスリの売人(殺され役)で出演の蓮池貴範さんの舞台挨拶付でした。
監督の田中征爾さんの仕事の関係から、この映画の撮影は金曜の夜から日曜の午後に掛けて行われ、10日ほどを要したとのこと。タイトルの「メランコリック」には二つの意図があると。一つは、その意味の通り。「人生は憂鬱」。もう一つは、おそらく「二面性」。憂鬱と言う本来の意味に対し、日本語としての発音「メランコリック」が醸し出す、すこし可愛らしい印象。それが、この映画の登場人物が持つ可愛らしさと繋がる。と言う事でした。
製作の皆川暢二さんの想いは、「役者としては成功していない。なら自分達の手で映画を作ってしまおう」と言うものだったとの事です。
皆川氏は長身で結構のイケメンさんでした。ココリコ田中に似てるのが難点wですが、製作者としての成功も、役者さんとしてのブレイクも陰ながらお祈り致しております。カシコ。