劇場公開日 2019年5月10日

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ホワイト・クロウ 伝説のダンサーのレビュー・感想・評価

全34件中、1~20件目を表示

3.5国家によって個人の自由は束縛されるべきではない

2019年5月26日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

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清藤秀人

3.5自らの信じた道を貫くダンサーの姿に、監督レイフ・ファインズの信念が重なる

2019年5月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

俳優としておなじみのレイフ・ファインズが、その一方で監督業へ進出して久しい。これまでシェイクスピア物の現代版や文豪ディケンズの知られざる逸話などを映画化した彼が新たに挑むのは、60年代にソ連から亡命した若きバレエダンサーの物語だ。『愛を読むひと』やTV映画、舞台作などでも組んだことのある脚本家デヴィッド・ヘアに脚色を託した末、そこには「表現することへの欲求」や「個人の自由」を追求した主人公の飛翔ともいうべき瞬間が刻まれることとなった。
有名俳優を使わず、バレエの本質をごまかすことなく、さらにセリフには英語とロシア語、フランス語が混ざり合う。通常の商業映画ならば誰もが避けたがるこれらの道をあえて辿り、この物語や世界観を真摯に描きつくそうとする姿勢にファインズの心意気が伝わって来る。自らの信じた価値を貫こうとする主人公の姿には、少なからずファインズ自身の生き様が投影されているのかもしれない。

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牛津厚信

5.0国家のために特攻隊の肉弾にされる芸術家たち

2024年10月21日
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鑑賞方法:DVD/BD

冒頭、
パリに到着したヌレエフ。
見つめる先は
ルーブル美術館のジェリコーの大油彩画
「メデューズ号の筏」だ。
これから始まる「命を賭したヌレエフの行く手」を暗示する絵だ。

台詞の少ないこの作品を、破綻させずに「バレエ映画」として、実話ベースのドラマとして、ここまで格調高く仕上げた脚本家、演出家たち。そして有能なアドバイザーも大勢いたはずだ。もちろん出演する有名無名のダンサーたちの輝きは言わずもがな。
統括する映画監督はレイフ・ファインズ。
プロフィールを調べれば納得だ。彼らの実力は大したものではないか。

ルドルフ・ヌレエフの半生。
はみ出し者=ホワイトクローな彼、ヌレエフの、「誰とも上手くやっていけない非常にまずい性格」が、
―彼の幼少期にも、
―ロシアでのバレエ生活でも、
―彼を支えようとしてくれる人々への対応でも、そして
―彼を監視し、政治思想犯として連れ戻そうとする官憲に対しても、
ヌレエフは「困ったことに」丁寧な対応が出来ない。

けれど、
いくらかの問題があるから孤高の存在になれるのであり、
たしかに問題があるからアーティストはアーティストたる所以なのだろう。
ゆえに、
国境も、決まり事も、恋人の想いも踏みにじって、ただ彼は自分のためだけに舞う男だったのだ。
・ヌレエフの伝記として、また、
・そんなに彼に惚れ込み、攪乱させられた多国籍の人たちの物語として、とても興味深く観させてもらった。

・・・・・・・・・・・・・

僕は、
「EUがノーベル平和賞を受賞した時」に、
この世界がついに、満身創痍の泥沼から、
政治と文化と民族と歴史を超越して、とうとう我々人類が難波した船から「救難の筏」で脱出し始めたのだ!と思い、感動で胸が一杯になったものだ。

本作も、フルシチョフ時代のソ連が、一旦崩壊し、その後の、つかの間の冷戦の緩和を受けて、ロシア・フランス・イギリスの三国が協力して作り上げた作品。
サウンドトラックの管弦楽も、ロンドンとベオグラードが分担している。
自国の過去を省み、かつての自国のイデオロギーを否定し得る、「協調」。これが新しいロシアのキーワードだ。

それにしても
体制の波にもまれながら、じつにたくさんの芸術家たちがヨーロッパへ、そしてアメリカへと渡ったものだ。
追手の追跡を振り切って逃げたアーティストたちは、歴史に名を残すだろう。しかし亡命に成功した彼らは氷山のほんの一角なのだ。
その美談と名声の陰に埋もれて、ついに逃げ切れなかった者たち、そして
やはり亡命を選ばなかった者たち ( 選べなかった者たち) が、どれほどまでに多く、壁の向こう側にいたかと思うと、胸が痛まないではおれない。

・ ・

チリ人の裕福なパトロン =クララ (アデル・エグザルホプロス)や、先生の妻もとても良い味を出していて、ドラマを熱く息づかせている。
そして劇中でヌレエフを支え続けたパリ在住のダンサー役はウクライナ出身のセルゲイ・ポルーニンだった。

その後のロシアは、あろうことか、ウクライナ戦争を引き起こし、ペレストロイカの喜びはいずこ・・。ロシアは過去の恐怖政治に逆戻りだ。
プーチン支持を表明した僕の大好きな指揮者ワレリー・ゲルギエフが、西側からボイコットされて演奏旅行に出られなくなってしまった事も、本当に悲しい結末。

ヌレエフがふるさとに残してきたお母さんの面影が、幾度も白黒映像で去来します。
ここ信州には、徴兵によって家族と引き裂かれた画学生たちの「無言館」もあるのです。
アーティストも、アスリートも、そして誰ひとりも、国の威信のための肉弾になってはいけない。

抵抗しなければいけない。
逃げなければいけない。

·

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きりん

3.5天才の孤独

2023年7月25日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

持て囃されるのに、どこかクールで辛そう。
ダンスに物語を吹き込む事のできる人は、技術に専念注意のダンサーとは思いもパッションもレベチなのですね。
満たされているはずなのに、僻むのは切ないけれど、だからこそ、ダンスに打ち込める。
素晴らしいバレエでした。
お見事です。

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jiemom

4.0母よ、故郷よ

2023年6月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

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こころ

0.5バレエ映画あるある

2023年1月24日
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寝られる

はい。
もう、バレエ映画あるあるで 兎に角主演ダンサー役が踊れ無さ過ぎる。
カメラワークで誤魔化そうと頑張っているが、そんな小手先で誤魔化せるはずも無く。
自分が演ずる予定ではなかったが(ワガノワ校長に?)説得されてプーシキンを演ったというレイフ・ファインズが素晴らしい。
ヌレエフ 、バリシニコフを育てた名教師でありながら薄幸だったプーシキンその人のようだった。
プーシキンの妻役も亡命の際に働く令嬢役も良い。ってか、ヌレエフ 役以外みなさん好演。
ポルーニンは無駄遣い。

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あくび

4.0メデューズ号の筏が見たいな

2021年12月23日
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鑑賞方法:VOD

伝記映画は虚飾があるので、あまり好きになれないのですが、それを抜きにして素晴らしい映画でした。3つの時間軸が同時に流れるのですが、キャストを利用して、理解を容易にしてくれていると思いました。イデオロギー抜きにして良かったと思います。
バレーの映画なのに、メデューズ号の筏が見たくなりました。ルーブル美術館へ行きたいですね。

シベリア鉄道よりもヨーロッパを語るならオリエント急行なのかなぁ?

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マサシ

3.5自分ごとに

2021年2月20日
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鑑賞方法:VOD

知的

日本は当時のソビエト連邦の様な国ではありませんが、閉塞感があって息苦しく感じている人も少なくないと思います。ダンサーでなくても、天才でなくても、新天地を目指す全ての人の背中をそっと押してくれる作品かと思います。

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ミカ

3.0ダンサー

2020年7月30日
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鑑賞方法:映画館

バレーダンサーの映画。自分には合わなかった。

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りあの

3.0シベリア鉄道

2020年7月26日
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kossy

4.0野性味溢れるダンサー

2020年7月19日
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鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

 ルドルフ・ヌレエフってこんなダンサーだったんだと改めて知る事が出来る映画。オレグ・イベンコが有りのままの野性味溢れるルドルフ・ヌレエフを体現している。この映画の監督でもある
レイフ・ファインズがルドルフの指導教師役で
出ているが、抑えつつも内面のにじみ出る
演技をしていて良い。
 後半の展開がスリリングだった。

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モビ

4.0タイトルなし

2020年7月10日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1961年 23才の天才ダンサー
初の海外バレエ公演をパリで。
ソ連から「西側」へ亡命した伝説のダンサー
#ルドルフヌレエフ の半生を映画化
.
#レイフファインズ は
ヌレエフの映画化を考え20年以上ーー。
「これだけ長い時間を要した。ひとつ強力な原動力を挙げるなら、ルドルフ・ヌレエフの精神。『個』よりも『集団』に重きが置かれていた当時のソ連で、ヌレエフは『個』としての夢を追求する。アーティストとして自己実現する姿が、私の心をとらえ続けたのだと思う」
そう語る。

演技経験のないプロのダンサーを起用
ウクライナ出身でカザン・タタール劇場で
プリンシパルを務めるオレグ・イヴェンコ
実力は折り紙付き
躍りそして表情も本人と錯覚させるそう
.
ヌレエフは傲慢でもあるが
パリの美術館で絵画や彫刻を目にし
美を追求する姿勢・その感性に魅せられ
踊るシーンはすばらしい
社会主義国家からの亡命
緊迫し手に汗握ります
.
.
以前鑑賞した
🎥「ホワイトナイツ 白夜」('85アメリカ)
こちらは
1974年にソ連からアメリカに亡命
ミハエル・バリシニコフについて
描かれています

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lily

4.5美しい。そして素敵✨

2020年7月9日
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R♪

4.0ヌレエフ

2020年7月7日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

20世紀の伝説的バレエダンサー、ルドルフ・ヌレエフ(オレグ・イヴェンコ)がパリで亡命するまでを描く。
初めての海外公演でパリへ、自由を満喫するが、圧力が厳しく、次のロンドン公演には出演せず、一人帰国せよ、と指図される。
オレグ・イヴェンコのバレエも素晴らしいと思う。
監督はレイフ・ファインズ。

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いやよセブン

3.5二本立て二本目。今日のテーマは社会主義、実話。 主人公ヌレエフ、ヤ...

2019年10月13日
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鑑賞方法:映画館

二本立て二本目。今日のテーマは社会主義、実話。

主人公ヌレエフ、ヤバい奴。劇中でも世界一わがままと言われていたがまさに。師事した先生もまたヤバい。ソ連って浮気公認?先生の嫁、私の前にも現れて欲しい(笑)

ラストの亡命シーンは手に汗握ります。クララ・サンって何者?セレブ?(笑)
それにしても今のロシアってどんな感じなんだろう。それこそロシア映画とか、面白い作品を見ていろいろ知りたい。

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はむひろみ

4.5技術を研磨してストーリーを語れ!

2019年8月4日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

幸せ

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DOGLOVER AKIKO

3.0大変悩む評価

2019年6月21日
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事前では満点か4と思っていたが
出だしが調子いいのでこれはいけると思ったら
中盤のダルサは半端ない
特に、時代が前後トリップするので違和感があるかもしれない
ただ、ラスト30分の亡命シーンで、キッチリと回収はできているが

まぁ、ヌレエフに限らず、今日のバレエ界に欠かせない人物伝
を学習してのバレエだと思いますね
こういう背景を知らずに、まさかお稽古お教室に通っている人は
いませんよねw

日本では、外せないひとりに東勇作氏がいますし

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未読

3.5天才がいなくならなくて良かった

2019年6月17日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

バレエを見るための映画かと思ったら、ラストの亡命シーンにドキドキして、まるでサスペンスを見ているようでした。
人間としてはどうなの?と思うところは多々あったけど、それを補えるほどの才能だったんだろうな。

今回もフランス人の芯の強さをがっちり見せてもらいました。

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ふわり

3.0ヌレエフ、知っていたけど。

2019年6月6日
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鑑賞方法:映画館

そうだったんだー、って思いました。
ロシアになった今、こんな時代があったことを改めて勉強になった。連邦共和国、だもんね。自由に生きれるって素晴らしい。

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peanuts

3.5ふつうの自由

2019年6月1日
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鑑賞方法:映画館

知的

亡命するって、何か強い主義主張があってするもんなのかなって思ってました。もっと広い世界を見たい、知りたいってことが制約される国で生まれるって辛いなって感じました。あたり前に自由がある国にいるんだから、もっと色んなことしないともったいんだなと考えるきっかけになりました。

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スミちゃん