アマンダと僕のレビュー・感想・評価
全92件中、41~60件目を表示
エルヴィスは建物を出ました
フランス映画らしく、淡々とストーリーが進む。アマンダとダヴィッドの信頼感、心の拠り所になった恋人レナの存在、、、いろいろな伏線がじわりじわりとこちらの思いを積み重ねていき、最後のシーンでのアマンダの言動がたまらなく愛おしくさせる。 「フランス」と「イギリス」の絶妙な距離感。離れた祖母、英語教師、ウインブルドン(全仏ではないとこが憎い)、そして「エルヴィスは建物を出た」のニュアンス。そりゃあ泣くよね。劣勢のプレイヤーに肩入れするよね。その感情の機微に共感すれば、こっちもつられて泣けるよね。
波のよう
フランス映画は得意ではありませんが、子役の女の子の表情と最後のシーンが本当に秀逸ですね。淡々と進む話の筋が大半ですが、終盤のテニスをようやく観に行った時のそのシーンだけを観るために時間を使ってもいいとさえ思える作品。決して元に戻らないような事件に巻き込まれたとして、立ち直る力とはなにか?問い続ける作品です。
アマンダに尽きる
全体的に浅い内容で心の揺れ動く感情をもっと深掘りして表現して欲しかった。前半は不要なシーンが多く、後半はサラッとし過ぎていて心に伝わる物が無く不満が残った。それでもアマンダ役の新星イゾール・ミュルトリエの演技は素晴らしく心を掴まれた。 2019-165
わかりづらいけど
テロで肉親を失った叔父と姪の話。
乗り越えるべきはその悲しみだけではなく、さらに複雑な親子関係が…って実はそこがわかりづらいと感じたのは、自分だけ?
アリソンって誰だっけ?とか。会うことに気乗りしないのはなぜ?とか。友人関係とか
学校でアマンダが叱られ、モードの家に泊まりたくないと言った時の理由がよくわからなかったし。
取材?を受けたシーンも…。理解力が足りないせい?
レナに手を出すのは…職業柄ギリギリオーケー?なんだかなぁ、という感じも。
レナとの再会ベッドシーンなど、もっと端折ってもよかったかも。
フランス映画、難しい。
とはいえ、やはり見所はややぽっちゃりのアマンダの可愛さでしょう。
最後のウィンブルドンでの表情には参りました。
とても良い映画
"Elvis has left the building"…「もう望み薄」とか「もう勝ち目は無い」という格言なそうな…。
人間誰しも人生崖っぷちに立たされた時、こんな事を思うかも知れない…
当然、7歳の子供だって、突然自分に降りかかった人生最大の危機に、そう思うのだ…安全基地が無くなってしまったのだから…。
この映画の見所は、正にラスト10分!
ウィブルドンの場面は、涙なしには観れません!アマンダが元気になって、本当に良かった!…と思える映画でした(笑)
*物語の進行は淡々としていて、大感動物語とはまたちと違うかな(笑)
エルヴィスは建物を出た❗伏線回収が上手い映画❗
星🌟🌟🌟🌟フランス映画はフランス語がまったりしていて眠くなることが多いのですが…この作品は全然大丈夫でした❗主人公の青年のちょっと可愛らしい自然体の演技とアマンダ役の女の子のちょっとおしゃまな微笑ましい演技でスクリーンに最初から最後まで惹き付けられてしまいました❗凄く感動すると言う訳ではないのですがテンポよく観れていつの間にか感情移入して観てしまう良い作品でした❗特にラストのテニスの試合でのエルヴィスは建物を出た❗の伏線回収はアマンダの涙につられてウルッと来てしまいました❗私個人は好きな作品です❗
パリの日常
アマンダの演技や、目線に心をうたれました。 7才の子供に負担をかけすぎなのでは?と思ってしまった。 けれど、アマンダはちゃんと他人の気持ちを理解し、自分自身とも折り合いをつけようと頑張っている。 かわいそうだから、と甘やかすだけが彼女のためにはならないと言われている気がした。 パリの街なのに、生活している人達の目線で撮影しているので、さらに入り込みやすい。 恋人とはあそこで別れても良かったかなぁ?
小さな子どもと、元子ども、2人の子どもと母親への思い
母親を突然失って混乱をしている幼い子どもと、母親との関係が損なわれたその幼い子どもの叔父と、各々の母親への思いが再生への契機となっていく話 親族を突然失うようなテロは日本では考えにくいけど、京アニの被害者家族の方々が報道されているのをみて、一人の被害者には多くの家族・知人の消えることのない哀しみが連なっていて、その家族・知人たちのその後の人生を大きく変えてしまうことに胸が痛くなります 「アマンダ」の哀しみも母の死を受け入れつつも、最も近く母と親密だった「僕」に反発の姿勢をとりつつも、「僕」しか頼る人はいない 施設や福祉の受け皿があったって、そんなところに委ねられないという思いが、葛藤しつつも固まっていくのがうれしかった 恋人のこと、仕事や今後の生活のこと、順番や選択のできないなかでの「僕」の思い、清々しかったです 母と観るはずだったテニスの試合で、アマンダは母への思いとしっかり向き合うことができたのでしょう(7月25日 シネリーブル神戸にて鑑賞)
姉の愛情
淡々と穏やかな日常 観てる側もフランスに住みたいとまで思うくらい、美しい風景と人達 前半はそれに尽きる しかし姉の死で幸せな日々は一転する 突然過ぎて弟ダヴィッドと娘アマンダは受け入れられない それでも時は過ぎる お互いぶつかり合いながら少しずつ成長していく 何故、ダヴィッドは自分を犠牲にしてまでも、わがままなアマンダの面倒を見れるか? 自分の姉の子供だからってだけではない やはりこれは、姉から本当に沢山の愛情をもらってた恩返しとでも言おうか それが子供であるアマンダへとそのまま注がれるのである この映画はダヴィッドとアマンダのやり取りのストーリーに見えるが、自分は前半の姉の素晴らしい愛情が後半を進めて行ってる気がします そして、ダヴィッドはレナに恋をする レナも悲劇に合い、片腕を患う それでもダヴィッドは「僕には君が必要なんだ」と言う そう、心の支えを姉から教わってるから いくつも仕事を掛け持ちしてたり、移動は自転車だったり… そんな素朴な生活だったからこそ、姉の愛情は心を尚更豊かにしたかと思います 本当素晴らしい映画でした
悲しみと再生
ふとした瞬間に涙が出てくるところはものすごく共感しました。現実はこのような瞬間に悲しくなるのだろう。 わざとらしくない演出に、静かに涙が出てきました。そして皆少しずつ再生していくのでしょう。レナとダビッドの間も再生されることを期待します。 ハリウッド映画にはないやさしさを感じました。
最後のテニスの場面。
勝手な考察です。
最後のウィンブルドンの場面。
0-15、0-30、0-40と一方的な試合になりそうな
雰囲気であった試合が一転、40-40デュースまで
持ち越すところで映画が終わる。
それはまるで一瞬にして変わってしまった
ダヴィッドとアマンダの人生のように思えた。
抗えない大きな何かに押しつぶされそうになるが、
決して前向きばかりではなくとももがいて、補い合って
前進してようやくスタートラインに立った2人を
表しているのでは?とも思える象徴的な場面だと感じた。
アマンダの涙の意味は
フランス映画は文学的である。哲学的と言ってもいい。生と死と愛を実存的なテーマとして、人間のありようが繰り返し描かれる。加えてその時代の社会問題も反映される。最近では移民問題やEUの行き詰まりだ。詳しくは描かれないが、姉サンドリーヌの悲劇にはそのあたりの問題が関係していると思う。 さて近くに住んで互いに助け合って暮している姉弟の弟ダヴィッドが主人公である。姉弟の母親は家族を捨ててイギリスに住んでいて、父親は他界している。姉には娘がひとりいるが、娘の父親はすでに赤の他人となっている。孤独な境涯の姉と弟だが、真面目に仕事をしてなんとか普通に暮らしている。贅沢は望まない。 しかし不条理にもこの慎ましい姉と弟に突然の不幸が訪れる。姉を亡くした弟は母を亡くした姪の世話をしながら途方に暮れる。親族や社会福祉の職員が助けになってくれるが、どこかで決断しなければならない。 日常生活は殆ど正常性バイアスに支配されていると言っていい。家族の突然の死はそれを打ち壊すもので、平静でいられる人は少ない。特に家計を担っている家族の死は深刻な打撃を齎す。アマンダみたいな可愛い姪でも、引き取って育てるとなると大変だ。 ヴァンサン・ラコストは真面目で誠実なダヴィッドの人柄を上手に演じていた。はじめて見る俳優だが、日本の昭和の俳優みたいでなかなかいい。アマンダ役のイゾール・ミュルトリエは更にいい。特にラストシーンの表情が素晴らしい。ずっと受け入れることが出来なかった母の死を、漸く受け入れることが出来た。心に溜まったわだかまりの澱(おり)を涙で流したような晴れ晴れとした表情に、観ているこちらも癒やされる。プレスリーが劇場からいなくなったように、もう母親はこの世界からいなくなったのだ。涙を拭いたアマンダの視界の中で生き生きとプレーする選手の躍動が彼女を勇気づける。不条理な人生だが、生命は輝いている。頑張れアマンダ、世界は君のものだ。
エルヴィスは建物を出た
本当に悲しい出来事が
おきたとき、
人は感情がおいつかない
昔に納めた記憶の引き出しから
ひとつ、ふたつと
でてくる懐かしい思い出。
それと、今の気持ちが
一緒になったとき
溢れでる感情は制御できない。
もうおしまい
という、
比喩として教えてもらった
「プレスリーは建物を出た」という
言葉は
忘れられないフレーズですね。
日常の出来事に
自分のなりいきを
重ねてしまうのは、
よくあること。
テニスプレイヤーに
自分の閉塞感を感じ
もうおしまいと泣いてしまった
アマンダには
とても身近に感じられました。
はたから見れば、
訳がわからない涙も、
本人からすればひとつの
連続したエピソードの一部。
経験した人もいるんじゃないかな。
自分が泣くのも、
人が泣いているのも。
寄り添う事の意味を
じんわり味わえる作品でした。
タイトルなし
はっきり言って演出には生硬なところが散見される。間の取り方が悪いところもある。でも最後は泣かされました。泣きました。ママとエルヴィスの唄に合わせて踊ったこと、ママに「エルヴィスは会場を去りました」という英語表現の意味と由来とを教えてもらったこと、最初ぼろ負けしていたテニス選手を観てアマンダの頭には「もうこの選手は勝てない」⇒「もうおしまい」⇒「エルヴィスは会場を去りました」⇒「ママはもういない」という理解がよぎって泣かずにはいられなくなったのだろうけれども、ぼろ負けだった選手が挽回する姿に勇気と希望とをもらって笑顔で拍手するラストに素直に泣けました。だから不満な点も有るけど★4つ。※ステイシー・マーティン可愛い。グレタ・スカッキ、老けた上に肥えていてちょっとショック!
皆んな、これからだ。
男女がプレーするテニスコート。枝を落とすデビッド。ちょっとした空き地にテントを張る移民。これが象徴的なスリーショットだっことに気付くのは無差別テロの惨状を写すシーン。TGVが遅れていなければ、そこに居たかも知れないデビッドは、恐怖と悲しさに立ち尽くします。
誰も恨まず。悲しさに沈む事も無く。少し立ち止まり、また歩き出す人達。
「まだ3ポイント失っただけだ」
そうだぞアマンダ。あなた未だ7歳でしょ。
「未だ終わってない。これからだ」
デビッドも24歳。まだまだヒヨッコ。これからじゃん。
地球は過去、少なくとも5回凍り付き、殆どの生命は絶滅したけれど、生物は生き残り、その度に復活して来た。姿形を変え、遺伝子レベルで進化し、新しい何かに生まれ変わって、新しい世界に生命を拡げて来た。
悲しみを乗り越えよう。試練は生まれ変わりの機会。だから、皆んな、これからだ。
良かった。とっても。
意図は分かるが、物語が散漫
喪失がテーマであり、ドラマティックな展開もなく、テロさえも物語の背景に置いて、大切な人を喪ったふたりの関係性を描く映画。 ...なのだが、ふたりの関係性に焦点を当てたいのであればもっと登場人物を削れたような、物語を削ぎ落とすことができたのではないかと思う。関係者が多すぎて、物語がある意味単純な構造な割に散漫すぎるというか。細かなエピソードを繋ぎすぎて焦点がぼやけてしまったというか。そもそも焦点などないのか...。 ダヴィットとアマンダの哀しみはよく表現されているのだけれど、ふたりの関係性がずっと発展しているように見えないというか...。 でもまあそれがリアルなのだろう。しかし、リアルに描こうと、過剰に描くのはやめようという意図の結果なのか、ふたりが互いに何を見て何を感じているのか、私に心がないせいなのか分からない。心情のリアルに重きを置いた結果、実生活における困難のリアルが見えないのもあるし、テロを完全に背景に置くことの意図を掴めないというか。こちらの勉強不足かもしれないが、とても散漫というか、リアルなシーンを繋げただけでは物語にならない...というのも感じた。 ラストも消化できない。あの演出の意図が分からない。言葉の意味は分かる。アマンダの行為もなんとなく分かる。でもなぜあれをラストに持ってきたんだろうか...。あの台詞はラスト前に昇華しておいて欲しかった、気がしている。
ツライ。
ある日突然訪れた悲劇と、その悲劇から逃げるわけにもいかず乗り越えるまでの陰鬱とした日々を淡々とこなしていく主人公と少女の物語。
鑑賞券が当たったので行きましたが、自分の人生のツライ時期が重なって激しく落ち込みました。当時私も逃げ出せるものなら逃げ出したかったし、それができない主人公の辛さが痛いほどわかって涙が止まりませんでした。個人的には早々に部屋を引き払って逃げだせた主人公の彼女が羨ましかったです。
結局生きることはリセットボタンがないので辛くてもやり直しは効かず痛みを抱えてそこに留まり残された人間で乗り越えるべく立て直すしかないんだなと感じました。見終わったあと疲れ果てました。
私個人としてはツライ事は現実でたくさんなので映画はくだらない笑えるものが好きだなあと改めて思いました。
悲しみからの強い絆
突然の悲劇で、母を失った7歳のアマンダと、姉を亡くした24歳のダヴィッド(僕)の絆を描いたフランスのヒューマンドラマ。 身寄りがなく一人ぼっちになった姪のアマンダの世話を、親代わりで引き受けるダヴィッド。 若いダヴィッドには荷が重く、戸惑いを隠せない。しかし、母親の死を受け入れられないアマンダが、自分なりに逞しく生きようとする姿に、ダヴィッドもしっかりしなくてはと絆を深めていく。 互いに支え合い、互いに寄り添って、悲しみを乗り越えれば、必ず希望の光が見えてくるということを教えてくれる。 感動のラストシーンはお見逃しなく。
全92件中、41~60件目を表示