「思い返せば思い返すほどいい作品」アマンダと僕 chibirockさんの映画レビュー(感想・評価)
思い返せば思い返すほどいい作品
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家族を失うという悲しいテーマだけど、自転車や徒歩、学校に遅刻しそうな時はダッシュで巡るパリの風景の美しさのおかげか、余計な重たさは無いです。
身を引き裂かれるようなことがあってもなお、人生は素晴らしいものになり得ると思える、いい1本でした。
ラストのウィンブルドン観戦のシーン。
アマンダは自分の想いをあのプレイヤーに重ねたのでしょうか。嘆き、悲しみ、そして歓喜に打ち震える、このアマンダの表情を映し続けたラストシーンは子供嫌いのわたしでも、おもいっきり揺さぶられました。
ほんのちょっとのやりとりでしたが印象的だったのは、公園でムスリムのカップルが罵声を浴びせられているところを通り過ぎたシーン。
テロ事件の犯人と同じ神を信じているというだけで、ふつうの人間が理由もなく攻撃される。この状況に深入りしすぎることはせず、子供の素朴な疑問にカラッと答える形で、子供に植え付けられようとしている独断的な思想を取り払う。
なんて爽やかな軽さ。見習おう。
思い返すと本当に、感心することばかり。またしばらくしたら観てみようと思います。
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