「必見。いい映画。最後に泣けた。振り返ってもっと泣けた!」アマンダと僕 CBさんの映画レビュー(感想・評価)
必見。いい映画。最後に泣けた。振り返ってもっと泣けた!
必見です!
姉が一人で育てている娘アマンダ、アパート経営手伝いをしながら、姉の子育てを手伝う僕(ダヴィッド)。そんな平凡でそれなりに幸せな日々が、突然の姉の死で一転、という話。
やられた。
淡々とした流れで、泣ける映画とは思わなかったが、最後に、すっかりしてやられた。泣けた。(好感)
それも、テニス観戦シーンで泣くとは思わなかった。
伏線を回収するという言葉よりは、「全てのことはつながりあっているよね」という監督からのメッセージって感じ。
大好きなママが、一緒に踊りながら教えてくれた「エルビスは、もう出ていった。もういません」という慣用句が、そんな風な負のイメージで、アマンダの心に残っていたとは。そして僕(アマンダにとってのおじさん)が若い頃に打ち込んでいたテニスが、こんな形でその負のイメージを払拭してくれるなんて…
ああ、今こう書いていても、また涙が溢れる。気持ちのよい(アマンダにとっての)「再生」を喜ぶ涙だ。
全編通して、明るく気持ちのよい映像が、この映画を支えてくれている。後半は重苦しい内容だが、映像面で救われながら、観続けることができる。パリの街を走る自転車の心地よさを含めて、是非堪能してください。
健やかな映像は、この映画の根底に流れている「生活していると、いろいろな不幸はある。しかし、生活している人たちに、悪い人はいないのだ」という信念みたいなものと、見事に重なりあっているように思える。
主人公の "僕" が、レナと恋人になる経緯と別れ。二人の関係は、別れた後もしっかりと語られる。それは、本編の主ストーリーと紡ぎ合う形で進む。そこもしっかりしてるし、なにより爽やかで気持ちがいい。
登場人物のなりや背景について必要以上の説明は避け、観ていればいずれわかるというスタンスでの作りは、107分という時間に収めるためとして当たり前なのだろうが、簡単なことではないと思う。すごくよくできた脚本だ。
2015,2016年と続いたフランスでのテロ事件と切り離しては話せない映画と思うが、それを中心にするのではなく、ひとりの生活の背景として描きながら、観客の心に「テロはいけない」とこれだけ強く植え付ける力もすごい。
いや、ほんとに傑作。こういう映画に出会えるから、映画ってやめられない。映画って、すごい!!
もうーほんとに寄り道ばかりしてしまいますが
これも本当によかったです。
良いものを見た、そう思いました。
ああ、今書いていても涙が〜ってわかります、わかります。これはわかりますがやっぱり私は感想書きながら涙は出てこない冷血女かもしれません🥲
CBさん、テロの様子も映さない、葬式も映さない、エッフェル塔や凱旋門も映さないというのも画期的でした。これだけ淡々と描くパリはハリウッドじゃ考えられない手法ですよね。
エンディングもびっくりするくらいの手法でした。
「エルビスはもう出ていった」を回想でママに言わせるのではなく、アマンダに観客席でふと漏れ出てくるように言わせた演出、本当にやられましたね。7歳の少女が母親の死を本当に受け入れた瞬間の涙。思い出すだけでまた泣けてきます。
CBさんへ
コメントありがとうございました!ちょっと赤面してます…
アマンダこそ感動ものでしたね!ウィンブルドンの1stゲームだけで泣かされるとは、思ってもいませんでした。