グリーンブックのレビュー・感想・評価
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華やかさは無くも感慨深い。友情が育んだ、本当の勇気。
【賛否両論チェック】
賛:差別と正面から向き合った2人の奮闘を、時に感動的に、時にコミカルに描き出していく様が、得も言われぬ印象深さを生んでいる。
否:ストーリーはかなり淡々と進むので、興味を惹かれないと眠くなってしまいそう。
がさつで黒人を嫌っていた主人公と、プライドの高い黒人ピアニスト。最初は全く反りが合わなかった2人が、黒人差別の過酷な現実を当事者として経験していく中で、次第に熱い友情を育んでいく様が、観ていて心が温まります。
こうしたテーマは、ともすると雰囲気も重くなってしまいがちですが、本作は違います。反発し合うトニーとシャーリーの姿を時にコミカルに描きながら、差別の実像を浮き彫りにしていく感じが印象的です。そしてそんな差別に心折れそうになりながらも、シャーリーにツアーを続けさせるために奮闘するトニーも、またカッコよく見えてきます。
「勇気が人を変える。」
という言葉が心に沁みる、そんなステキなロードムービーです。
鑑賞記録
ウチの職場の元ボスは「アカデミー賞作品賞」と聞いて小難しい作品なのかな?と感じたらしい。僕も格調高い作品を観るのかなと勝手に息巻いて鑑賞を始めたのだけど、思っていたよりもずっとずーっと観やすくて可愛らしい、そんな作品でした。
人種差別蔓延するアメリカ南部を黒人ピアニストがツアーで回る、その道中の物語。今なお人種差別は世界的な問題としてあり続けており、だからこそ胸に響く内容ではあるのだけど、「差別は悪!」という道徳的メッセージよりも、如何なる状況においても己の品位をおとしめず、凛として立ち続けることの難しさと尊さを強く感じさせられる物語でした。
水と油のコンビが紆余曲折を経て無二の親友になるなんて話、今までありとあらゆる映画で観てきてるんだけど、やっぱりいいですよね。エンディングなんて多幸感しかないよ。
一つ文句をつけるなら…これ、クリスマスに公開しろよ!遅れて公開になるのはしょうがないけどさ。。これから先テレビで放映するんだったら絶対12月の金ローでやるべしだ。そしてケンタのチキンを頬張りながら観るべしだ!
博愛
どこまで事実(史実)かは分からないけど、人種差別が色濃かった頃のお話。
ピアノ演奏を持ち上げながら、決して、人扱いをしない…。
その中で、イタリア人も白人ながら、微妙な立ち位置で、そんな二人だからこそ、こういう話になったのかも?
何より感心したのは、主人公の奥さんの博愛精神。こういう人がいたからこそ、こんな話が成り立ったのかもね…と少し感動しましたが、涙が滝のようになることもなく…。
アカデミー賞って、こんな感じで良いの?
人種とは何か…人とは何か…
黒人と白人の人種差別は、社会の授業で習った程度だったが、ここまでの差があるとは思ってなかった。
自分は黒人でありながら優遇されながらも、白人と同じ所に立つこともできず、その もどかしさがなんともいえず、、人種が違えど分かり合える事もあるということ、
それは今の社会においても、嫌いな人もいるし、わかり合えない人もいる 話してみればそんなことも無く、また同じ立場に寄り添ってくれる人がひとりでも居れば多少なり救われるのかと考えさせられる作品でもあった。
これからの日本も国際多様化な人種が増えていく、特に子供たちには、生まれは違えど同じ人として気軽に接していける世の中になってほしい。
出会うことから始まる変化
どう考えても共に行動するなど無理に思えるくらい正反対の2人
黒人に対しての偏見も差別意識も、ある意味当時では普通にあるトニーが、黒人に使われると言ってもいい仕事を引き受けることも、ライフスタイルも価値観も何もかもが違うことも、最初から上手くいくとは思えないほど
旅が始まれば、予想通り、いや、予想以上に合わない2人
良く言えば、おおらか、悪く言えば、大雑把なトニー
良く言えば、几帳面、悪く言えば、神経質なドク
トニーの言動をまるで親や教師のように、見過ごせずにやめさせようとするドク
けれども、いつしかそんな正反対の2人の間に絆が生まれ始める
生涯続くことになるこの絆は、観ているこちらも微笑ましい気持ちにさせる
そして、そこに、黒人差別の残る南部の中でも、特に黒人差別の激しい「Deep South」で目の当たりにする差別の数々
もはやそこにいる人たちには、それは差別ではなく、昔からの当たり前な日々になってしまっている
そんなことを目の当たりにしながら、ドクと出会う前のトニー自身もしていたにも関わらず、ドクとの出会いによって変わっていたトニーには疑問や嫌悪のようなものが芽生える
出会ったことで、互いを知っていくことで、絆が生まれていくことで、ドクが黒人ではなく、ひとりの人間に変わっていき、トニーの中の偏見や差別意識も変わっていく
ラストは、こちらまで笑顔になるような終わり方だった
同時期に日本公開となったブラッククランズマンと比較する感想が多いのも納得
同じような時代の、実話に基づいた作品なのに、観終わった時の感覚は全く違う
ブラッククランズマンは、強烈な問題提起をされたように感じるし、現在も続く黒人差別、人種差別そのものを扱っているのに対し、
グリーンブックは、黒人差別の残る過去の時代をテーマにしつつ、人と人の絆が前面にあるように感じたから
それにしても本編を観たら、体系も違うし、髪も違うし、言葉もイタリアンイングリッシュだし、ヴィゴモーテンセンが知らない人のよう!
毎度のことながら、俳優は本当にすごいと驚かされた
(LOTRの面影なんてかけらもなかったわ)
そして、アリのピアノ!!
ラストの方なんて、特に鳥肌立ちましたよ
この役のために短期間でピアノを習得したとか、凄すぎますよ、アリさん
一枚絵の確かさ
良い映画は音楽と相応している。
これぞロードムービーという感じの心地良い音楽。セリフで説明せず一枚絵でわからせる構図の確かさ、演出力。小気味良いセリフと憎い伏線回収の確かな脚本力。全てが完璧な映画だと思う。
当時の(もしかしたら今も続く)差別を描きつつ、個人同士のヒューマンドラマをしっかり描いている。
多くの人に見てもらいたい良作。
人間愛
人種差別を題材とする映画が数あるなか…実話ならではのリアリティに満ちた心に残るストーリーです。
ラストは思わず涙が溢れてきました。
マイケルジャクソンが肌を白くする気持ちが痛いほどわかります…世間への問題提起なのか
根強く残る差別において、芸術的には評価するけど人としては…この矛盾はどう処理すれば良いのか。
そもそも人が人をジャッジして誰得なのか…
近未来が人が人をジャッジしない、差別の消えた世の中であってほしい。
芸術的にも優れたモラルのある紳士であっても、肌の色が違うだけでモラルのない粗野な白人にも劣るこの世界…教育された思い込みが解かれることを切に願う。
音楽と役者がよいです
イタリア系移民のトニー(ビゴ・モーテンセン)と黒人ピアニストのドク(マハーシャラ・アリ)
出会いは運転手と雇い主だったが、旅(ツアー)を通して友情と信頼で結ばれていく
1960年代のアメリカ(特に南部)における黒人差別、移民差別、LGBTなど、文化やその歴史の一端が垣間見える
口八丁手八丁で困難な局面を打開するトニーの軽快さ
四角四面で神経質なドク
正反対な性格ながらも、旅を進めるにつれ、二人の会話の変化から感じる友情は美しく、「正反対」のままお互いを尊重すして成立する信頼は輝かしいものである。
差別に苦しみながらも自らを強く律しながら演奏するドクのピアノは素晴らしい
ただちょっと美談すぎるとも感じた
クリスマスにみたかった
いい映画です。そして誰にでも勧められる映画です。
けど、10年後にこの映画の話題が会話の中に出てくることはないかなあという感じです。
ロードムービーにある「ああこの旅が終わってしまう」感もあまりありませんでした。
でもいい映画でした(笑)
少し身につまされました。
1962年のアメリカを舞台に、黒人天才ピアニストのドン・シャーリーが、イタリア系アメリカ人の乱暴者を用心棒として雇い、二人で旅をしながら差別意識の強かった当時の南部でコンサートツアーをする話。ドン・シャーリーの実話を基にした物語。
私は30年前に大学の卒業旅行でアメリカ西海岸を旅したが、ホテル内の朝食場所が、白人、黄色人種、黒人と3エリアに明確に分かれていた。
人種差別という重いテーマをあまり湿っぽくなく軽快に仕上げた良作だが、この映画を見て、ふとそんなことを思い出した。
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