劇場公開日 2019年3月1日

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「『グリーンブック』── イタリア系の不良トニー・リップと、知性と誇...」グリーンブック てつじんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0『グリーンブック』── イタリア系の不良トニー・リップと、知性と誇...

2025年6月24日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

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悲しい

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『グリーンブック』──
イタリア系の不良トニー・リップと、知性と誇りを胸に生きる黒人ピアニスト、ドクター・シャーリーのふたりが奏でる、まるで人生という名の“ロード・ジャズ”。

この映画は、派手な演出こそないけれど、静かに心に触れてくる場面の連続で、気づけば何度も胸を打たれていました。

トニーの人間臭さと不器用な優しさ、そしてドクの孤独と苦悩。その対比が見事で、ふたりの距離が縮まるたびに、こちらの心も温かくなっていきます。

とくに印象に残ったのは、ドクがジャズを演奏するシーン。彼の音に込められた葛藤と誇りが垣間見れて、胸がぎゅっと締めつけられた。

あの時代、黒人として生きることの重さ、そして自分らしく在ることの難しさ──その現実を、美しくも切実に描いています。

芸術的な余韻に浸れる一本。
観終わったあと、心が少しだけ優しくなれました。

てつじん
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