「自分的には、とても楽しく見えて大満足に思えたが・・・」グリーンブック Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
自分的には、とても楽しく見えて大満足に思えたが・・・
ピーター・ファレリー監督による2018年製作(130分/G)アメリカ映画。
原題または英題:Green Book、配給:ギャガ、劇場公開日:2019年3月1日。
1960年代米国が舞台で、黒人差別が著しい南部を黒人ピアニストのドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)と運転手で用心棒のトニー・リップ・バレロンガ(ビゴ・モーテンセン)が演奏旅行を行う。相容れない二人が、次第に信頼関係を構築していくという典型パターン的な展開であったが、黒人差別、同性愛、夫婦家族愛に、いけてるジャズの音楽映画としての要素が加えられ、大いに楽しむことができて大満足であった。
ピアノ演奏の実際は、マハーシャラ・アリではなく音楽担当のクリス・パワーズが弾いていたらしいが、まさにクラシック素養があるジャズピアニストという演奏で、とても良かった。トニーの妻への手紙文面をシャーリーが考えてあげていて、実は妻もそれが十分に分かっていたとのラストのオチも見事だと思った。
トニの息子ニック・バレロンガが製作に加え脚本も担当し、暖かくてとても良い印象を抱いた。しかし、ドクター・シャーリーの家族には、友情関係や孤高の天才描写等は事実と異なるとクレームを入れられている様で、あくまで白人側からの黒人との友情の作り物と見えたということらしい。そこはマイナスポイントであるかも。
監督ピーター・ファレリー、製作ジム・バーク、 チャールズ・B・ウェスラー 、ブライアン・カリー 、ピーター・ファレリー 、ニック・バレロンガ、製作総指揮ジェフ・スコール 、ジョナサン・キング 、オクタビア・スペンサー、 クワミ・L・パーカー 、ジョン・スロス 、スティーブン・ファーネス、脚本ニック・バレロンガ 、ブライアン・カリー 、ピーター・ファレリー、撮影ショーン・ポーター、美術ティム・ガルビン、衣装ベッツィ・ハイマン、編集パトリック・J・ドン・ビト、音楽クリス・バワーズ、音楽監修トム・ウフル マニッシュ・ラバル。
出演
トニー・“リップ”・バレロンガビゴ・モーテンセン、ドクター・ドナルド・シャーリーマハーシャラ・アリ、ドロレスリンダ・カーデリニ、オレグディミテル・D・マリノフ、ジョージマイク・ハットン、セバスティアン・マニスカルコ、P・J・バーン。