「異色のロードムービー」グリーンブック ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
異色のロードムービー
いわゆるロードムービーであるが、 普通のロードムービーは、出会った人たちのふれあいを楽しむ爽やかな映画が多いが、この映画ではアメリカ南部での黒人差別の非情な現実を知ることになる。
舞台となっているのはアメリカ南部で、まだまだ黒人差別が激しかった1962年のことである。黒人はホテルのレストランで食事ができなかったり、トイレも外でしかできなかったり、そもそも黒人と白人の泊まるホテルが別と言うところが多い。 この映画を見て初めて知ったのであるが、タイトルになっているグリーンブックとは黒人が泊まることができる宿泊施設がわるガイドブックのことである。
客観的に見れば 重いテーマで暗い映画になりがちであるが、主人公のキャラクターによって、どちらかと言うとコメディタッチの描写が多くて、結構楽しんでみることができた。
主人公の軽率な行動によって、 取り返しのつかない結末になってしまうような展開が多々あり心配したが、杞憂に過ぎなかった。
南部でパトカーに止められて悲惨な目にあった時に比べると、北部でまたパトカーに止められた時との警官の対応の違いが面白かった。この辺まで来ると、多分ハッピーエンド(クリスマスイブに家に帰れる)になるのだろうと想像できるので安心して見ることができた。
結局、黒人差別の問題が背景にはあるが、イタリア移民の主人公と、黒人のピアニストとの友情の物語であった。2019年アカデミー賞作品賞を受賞するに値する作品だ。
<その他>
・黒人のピアニストの方は、1日1本ウィスキーを飲むようであるが、飲み過ぎだ!でもなぜカティーサークなんだろう?ピアノもスタンウェイしか弾かないようだし、色々とこだわりがあるのだろうか?
・主人公の妻への手紙が彼の人柄が偲ばれ、いいアクセントになっている。途中からピアニストが文案を考えるが、結局妻は知っていたんですね、多分代筆2通目あたりからか?
今日は。
私、現在、私の本作レビューの全面リニューアル中です。
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ー以上ー