「人種差別。」グリーンブック Normanさんの映画レビュー(感想・評価)
人種差別。
人種差別がどれほどのものか。
黒人専用ホテルがあったことを、この映画を見て知りました。
黒人だからだめ、黒人だからひどい目に合わす、そんな世界がきっと今でもゼロではないと思います。
グリーンブックとは、黒人さんが快適に過ごすことができるホテルが載っているブックだったんですね。
きっともっとひどいこともたくさんあったと思います。
最初はあんなに黒人さんを黒と呼び、家の修理に来た黒人さんが使用したコップを捨てるくらいのトニーが、ドクと出会い、差別をしなくなり、受け入れて、尊重し合う、そんな関係性がどんどんできていくさまを見ることができる映画です。
ほとんどが、車の中、ホテル、ピアノ演奏のみの模写ですが、その中でも2人の関係が築き上がっていくのがのくわかります。
お互いの育った環境、伝え方、表現の仕方、すべてに違いがたくさんあり、お互いがお互いの言葉の意味、意図を理解しきれないところからお話は始まります。
時間が経つにつれ、お互いがお互いを少しづすわかりだすことから溝が深まっていきますね。
ケンタッキーの骨は笑顔で捨てたのに、飲み物のゴミを拾わせるところが好きでした。
白人さんたちには嫌煙され、黒人さんたちの輪ですら、育ちが良すぎるが故に、嫌煙され、ドクは、わたしはなんなんだとすごく葛藤していました。
はったりだけでのし上がってきたというトニー、拳銃を持ったフリをしているのかと思っていたら本当に持ってましたね!笑
ラスト、ドクがいないことでクリスマスを楽しみきれていない、心に引っかかっているところが表情に出てましたね。
でもお酒を片手に訪れたドクは、寂しい時は一歩踏み出すんだよと言っていた主人公の言葉通り、勇気をだし一歩踏み出し、家にきました。
奥様とドクが対面しハグをした際に
【素敵な手紙をありがとう】と、手紙を書くのを手伝っているのがドクだって気づくあたり、さすが奥様ですね。
終わり方が好きでした。
実話ということで、こういう関係性の出来上がり方で人と人は繋がれるんだなというきもちで見れました。