劇場公開日 2019年3月1日

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「友情物語として良作な作品賞」グリーンブック さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0友情物語として良作な作品賞

2019年3月20日
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今年のアカデミー賞の作品賞ですね!
とは言え、元々ジャズピアニストの話で好きな俳優(マハーシャラ・アリ)も出ていたので前々から注目はしていました。

ただこの作品は色々批判も多くあって、アカデミー賞が社会風刺のためのものだという事も結構言われていましたが、作品自体は観てみないと解らないので、観てきました!

結果、
普通に良い映画じゃないですか!

黒人等の人種差別を描いた社会派の側面もありますが、メインはイタリア系の主人公トニーと黒人ピアニスト、シャーリーの友情物語といった内容であったので心暖まりました。
淡々としてはいましたが、好きなシーンも多いです。

主人公を演じた俳優は二人とも素晴らしかったです。
運転手のトニー役のヴィゴ・モーテンセンはロードオブザリングのアラゴルンを演じてたくらいしか知らなかったのですが、がさつだけど腰が強い運転手が見事にはまっていたと思います。
そして、ピアニスト役のマハーシャラ・アリは本当に素晴らしかったです。
この前観た「アリータ」では全然印象に残らなかったのですが、この映画を観て改めて素晴らしい俳優だということを証明されたと思っています。

好きなシーンとしては、
フライドチキンを車の中で二人で食べるシーンやシャーリーと一緒にトニーの妻への手紙を書くシーンは友情が深まっていく印象的な場面ですし、ラストシーンも、二人がどれだけ絆が深まったかを印象づける良い場面でした。

ただ、一部でのバッシングも分からなくもないです。
というのも、人種差別の部分は表面的過ぎたと思っています。
例えば、トニーも最初は黒人に対して差別的に扱っていましたが、何故そういった事をするのかがあまりよく描かれてなかったし理解が出来なかったです。

なお、僕がこの映画を観たのは投稿の5日前なのですが、観た直後は凄く良かったと思ったのですが、今は覚えてない場面も多いです。
それが何故かを考えたのですが、少し単調なのだと思います。

淡々と映したヒューマンドラマ作品でも「グッド・ウィル・ハンティング」とかだと名シーンもあって感動しました。
「グリーンブック」も感動的なシーンはあるのですが、残念ながら涙が出る程の感動が伝わって来ませんでした。

なので、めっちゃくちゃ好きだと言うわけではありませんが、観ていて心暖まる「友情物語」として楽しむ事が出来ました。

ただ、ほぼ同時期に公開された「運び屋」の方が良かったです。

さうすぽー。