「すべてが完成された作品」グリーンブック Film_Montageさんの映画レビュー(感想・評価)
すべてが完成された作品
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物語は実話を基にしたもの。
まだ黒人差別が色濃く残る1960年代に、黒人の天才ピアニストとイタリア系白人の運転手が、アメリカ南部を旅しながら演奏していくという話。
最初は黒人を毛嫌いしていた運転手が、彼の才能と人柄に考え方を変え、ピアニストも自分にはない魅力を運転手から得て、心を通わせていく。
物語はシンプルだが、家族愛、ロードムービー、音楽など、エンターテイメント要素が多くあり、まったく飽きずに引き込まれる。脚本も秀逸で伏線も気持ち良く回収していってくれる。暴力を得意とする運転手に、どんな時でも暴力を振るうことは負けなんだと説くピアニスト、心に残るシーンやセリフがたくさんあり、鑑賞後の余韻が気持ち良い。
黒人だけが集うバーで、初めて楽しそうに弾くピアニストの演奏には心が震えて涙が出た。アカデミー賞作品賞は文句なしだと思います。
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