劇場公開日 2019年3月1日

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「多様性への寛容さ」グリーンブック 映画野郎officialさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5多様性への寛容さ

2019年3月14日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

文句なしのアカデミー賞!

現代に蔓延する差別や偏見、格差社会を完璧にユーモアに包んで風刺する。エンターテイメントのあるべき姿。
映画賞は往々にして哲学的なものに寄りやすいが、こういう誰にでも分かりやすく楽しめる作品が選ばれることは意義があると思う。

トニー・リップとドクター・シャーリーのキャラがどちらもとても愛くるしく、素性や経歴や性格も様々な点で真逆だが、どこか通じ合うものを持っている。
昨今の対比されやすい多様性のほとんどをそのふたりに詰め込むキャラづくりの巧みさと、決して主張を押し付けるわけではないユーモア溢れるストーリーに引き込まれる。

違いを認め合う寛容さこそ、この世界を平和にする唯一の術なのだろう。

もの語りたがり屋