劇場公開日 2019年3月1日

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「笑って、泣いて、考える超優良作品」グリーンブック kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0笑って、泣いて、考える超優良作品

2019年3月12日
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鑑賞方法:映画館

黒人差別が厳しかった時代。黒人アーティストがアメリカ南部をツアーで回るのは本当に大変だったんだろう。当時の厳しい雰囲気がとてもよく伝わってきた。
雇う側と雇われる側、当時の一般的な関係とは逆の2人が、黒人の扱いに戸惑う(戸惑うのは現代の我々なのだが)シーンをちりばめながら、徐々に心の距離を縮めていく。こんなの感動しか待ってないだろ!と思ってたら、いい意味で予定調和の感動が待っていた。ただ、その感動は予想よりもはるかに心暖まるものだ。
それなりのトラブルや事件が起こるものの、意外と淡々と時が過ぎていく。終わり方もこれ見よがしに泣かせる感じはない。むしろニヤッとしてしまったくらい。でも、この淡々とした感じがジワジワと心に沁みいった。実話の持つ力かも。
さらには人種問題だけではなくLGBT問題も匂わせていて、いろいろと考えさせられる話だった。
今年の個人的ベストの中に確実に入る映画。

kenshuchu