劇場公開日 2019年3月1日

  • 予告編を見る

「対比する二人の調和」グリーンブック kazu6279さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5対比する二人の調和

2019年3月11日
Androidアプリから投稿

超ガサツなイタリア人、トニーがピアニストのドンの運転手となり対称的な2人が互いに影響され人種の垣根を超えた友情を描くロードムービー。

ガサツなトニーと紳士的でお堅いドン。
完全に相反する2人という映画的定番のいわゆる凸凹コンビ。

雇う側のドンだが、トニーは雇用条件をこれでもかと叩きつける蛮行、ドンの紳士的食事の作法の破壊、腕っぷしでの問題解決などガサツさを振り切ってドンの心情に影響を与える。

しかしドンも持ち前の紳士的振る舞いで、トニーにも影響を与え、決して2人のどちらかを受け身に回さない対等さを保つことがこの映画の魅力的な部分といえる。

個人的には手紙のくだりがお気に入りだ。(笑)

フード描写が多岐にわたり使用され、トニーのガサツさや、後にドンとの信頼関係を物語る演出は実に微笑ましい重要な要素といえるだろう。

1961年という時代背景における人種差別問題にもスポットが当てられ、格差、差別という胸糞悪い行為もトニーが観客を代弁するかの様に破壊しカタルシスを与えてくれる。

いつまでもこの二人をみたいたい
この多幸感が溢れでる映画を是非ご覧あれ

kazu6279