劇場公開日 2019年3月1日

  • 予告編を見る

「余計な描写。」グリーンブック bashibaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5余計な描写。

2019年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

知的

 R指定なしの安心して観ることができる、まさにアカデミー作品賞にふさわしい出来栄えとなっています。ただ、一点、黒人ピアニストがゲイであることがわかる描写。この描写は果たして、この映画に必要だったのでしょうか。登場人物の性的嗜好にいちいち言及するのは最近の映画の悪弊です。この映画において、突然、前後の脈絡に関係なく挿入されるその描写だけが浮き上がって若干、奇異な印象を与えます。その場面さえなければ、ほぼ完璧な映画と言ってもいいでしょう。近年の映画人は作品にⅬGBTに関しての言及を必ず、盛り込まなくてはならない、そうした強迫観念に憑りつかれているように思えてなりません。
 ハッピーエンドを暗示して終わるのも最近のアメリカ映画には珍しく、好感が持てました。

bashiba
ネオさんのコメント
2021年6月20日

自分はあのシーンは需要な役割を果たしてると思います。まずあの時代の同性愛者がどれほど偏見と差別の中で生きていたかを理解しないといけないですが、彼は黒人差別に加え、同性愛者差別も受けていたという2重差別の中に孤独でいたという点が他の黒人とは違います。それを隠さなけれならなかった点も。また主人公が過去の経験から同性愛に対して寛容であった点も二人の信頼関係を強めるのに重要な役割を果たしました。余計な描写では全くなかったです。

ネオ
小春日和さんのコメント
2019年4月10日

ネタバレはならば、ネタバレとしておいて下さい。

小春日和
しんじゅんさんのコメント
2019年3月10日

余計でしたか?
あれは物語の転。
事実なのか脚色か知りませんが、
「今夜だけは知られたくなかった」の
セリフが突き刺さりました。
普通の仲間になれたと思ったのに失う恐怖と孤独がより深く。
そして一人で行動するなと言ったのに夜の町に出た彼の孤独を一瞬で理解して怒りを抑えた所に優しさがあるじゃないですか。

しんじゅん