「なぜ評価が低いのかわからない」復讐のトリック estrellaさんの映画レビュー(感想・評価)
なぜ評価が低いのかわからない
レビューの点数がどこのサイトやアマプラでも低かったのでつまらない映画かと思った。韓国で演技がうまくて有名な俳優が何人も出ているので見てみたらおもしろかった。
キム・ジュヒョクがなかなか出てこなくて、ひっぱっておいていきなり登場した。映画「第三の男」みたい。法廷の証言にあわせて次々に思ってもみなかった重要人物が現れるのに驚いた。
演技もよく、映像もきれいで、時代背景の描写もうまいし、最後のどんでん返しでびっくり、という構成もよかったのに、なぜ日本ではレビュー点数が低いのかを考えてみた。
まず映画の邦題の「復讐のトリック」だが映画のネタバレのタイトルは最悪だと思う。このタイトルのせいで点数が低くした人が多いのではと思う。韓国語の原題の「石造邸宅での殺人事件」のままでよかったのに。
次に、演技がうまい脇役に比べ主役の俳優の演技がいまいち。主役はいくつかの人格になるのだが、役の使い分けがあまりできてないのが映画のストーリー的にひっかかった。韓国はうまい俳優が多いので別の俳優にすればよかったかと。
これはネタバレになるが、主役がマジシャンでタイトルが「トリック」なので、なにか殺人に大きなトリックがあるのかと思いきやそれほどなかった。おおがかりなマジックを仕事でやってたんだから、それを利用して復讐すればよかったのにと思った。
1947年の終戦直後、日本の支配から独立したばかりの韓国が舞台なので、統治してた日本人と、その配下で暗躍していた日本名の韓国人達が出てくる。悪役の日本人や日本語がでてくるので、日本ではこの映画が”反日”映画と言われてレビューの点数を低くした人が多いようだ。
だが実際に30年もの日帝支配はあったんだし、敗戦後に日本人達が大陸から引き揚げたし、特に釜山は日本の窓口の港で日本支配に協力し権益を受けていた朝鮮人(韓国人)達が多かったのは史実なので、そんな時代背景を話に入れただけでは。私には興味ぶかかった。
日本が悪く描かれたり日本人差別があるのはハリウッドの方が多いのに、韓国映画やドラマで日本のことが出てくるたびにバッシングされるのはどうかと思う。この作品もエンターテイメントなのだから映画そのものを楽しんだほうがよいのでは