劇場公開日 2020年3月20日

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「ビビっと来なくてもビビっと来ちゃう」一度死んでみた つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 ビビっと来なくてもビビっと来ちゃう

2025年12月25日
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鑑賞方法:DVD/BD

そこまで期待していたわけではないのもあってか、この作品はとても楽しく当たりだった。
コメディとしては爆笑できるほどではないので少々物足りないところもあるにはあるが、想像よりもドラマチックで良かった。

まず伏線回収の量の多さにビビったね。
伏線を張る、回収する、の連続で、もうほとんど伏線張りか回収しかしてないんじゃというほどだった。
ラストの堤真一さん演じる計のピンチに、あと残ってる伏線って何がある?と、ここで必ず何かの伏線回収が来ると期待できちゃう感覚なんて味わったことない。

「ビビっと来た」を他のことと絡めて何度か使ったのも面白い。
ビビっと来たり来なかったり、計の言う静電気であったりそうでなかったりね。

次に、広瀬すずの歌が良かったよね。
七瀬が作中で二回歌う(エンドロールでも歌うけどね)のだが、冒頭の時は「なんか微妙だな」と思った。その直後、魂が入ってないとのことで、納得した。
ラストでもう一度歌う時に、ここで魂入ってなかったら作品が成立しないぞと注目したが、魂入ってた。
歌が上手いとか下手とかではなくて、歌詞のせいかもしれないけど、ちょっと感動的なくらい魂入ってた。
広瀬すずはスゴい女優だと思ってはいたけど、歌に魂抜いたり入れたり妖怪みたいなことまでできちゃうんだね。

あとは、完全なちょい役で有名どころが沢山出てて驚いたね。佐藤健なんか、え!?これだけ?レベルのワンカットだけ。

最後に気に入ったシーンとして、吉沢亮演じるゴーストこと松岡が、口についた生クリームを拭うところをあげたい。
終始ボーッとした感じで、存在感がないと言われるだけのことはある松岡が、このシーンだけ急にイケメン仕草に豹変して、こんなのビビっと来なくてもビビっと来ちゃうこと間違いなし。

つとみ
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