男はつらいよ お帰り 寅さんのレビュー・感想・評価
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文字通り「男はつらいよ」の50作目です
予告編や制作発表時の山田監督のコメントから、「ああ、これまでの総集編を作るのか」と思っていたところ、蓋を開けてみたらやっぱり最新作と言える作品でした。確かに、回顧・懐古シーンは多いですがそれは22年ぶりの作品だからこそ。過去シーンも自然に振り返ることが出来ているので違和感がないし、やっぱり涙が出るほど笑えます。
マイナス点として出演者などが挙げられていますが、まーそこは山田監督や朝原監督はその時々のお騒がせ人物を起用するのは恒例なので…。
あなたのそういう優しいところは、わたしはキライ
『男はつらいよ 寅次郎純情詩集』までの各作はDVDも含めて鑑賞、その後の作品は間を置いて鑑賞という、中級レベルの寅さんファンです。
さくら(倍賞千恵子)と博(前田吟)の息子・満男(吉岡秀隆)は、サラリーマン勤めの後、小説家に転向し、評判作も出版できる、ひとかどの小説家になった。
6年前に妻と死別し、いまは高校生の娘ユリ(桜田ひより)とふたり暮らし。
ある夜、高校生のときからしばらく恋心を抱いていた初恋のひと・泉(後藤久美子)の夢を見る。
なんの偶然か、それまで嫌だった大型書店でのサイン会に件の泉が現れる。
彼女は、満男との交際の後、ヨーロッパへ渡って結婚し、現在は難民支援のUNHCRの職員をしているという。
日本での滞在は短く、満男との再会を喜ぶのも束の間、泉は疎遠だった父親のもとを訪れることになる。
彼女の父親は、かつて妻と娘の泉を棄てて、別の女のもとに走った経緯があり、泉はそれを赦せない・・・
という物語で、その合間合間に満男やさくらや、永年の寅さんの伴侶ともいうべきリリー(浅丘ルリ子)による寅さん(渥美清)の回想が入るという構成。
この構成、20年以上前に渥美清が亡くなっていることを思えば、これ以外に手はない(『スター・ウォーズ』最新作のキャリー・フィッシャーの手法は使えない)。
そして、使われるシーンも名場面ばかりだ。
メロン騒動、満男の運動会へ寅へ代参することでのすったもんだ、さくらからリリーへ「兄と一緒になってくれると嬉しい」と代替プロポーズの一幕、博が寅にさくらとの結婚を申し出てキッパリ断られる一幕などなど(その他には、泉と満男の過去のいきさつなども挿入されるが、これは物語を動かすだけの役割のように感じられる)。
ここで使われた寅さんのシーンは名場面、爆笑の一幕であるのだけれど、これを撮ったときと現在とでは山田洋次監督もさぞや心変わりをしてるのかもしれない。
使われたシーンは、寅さんを愛おしく思えるシーンばかりであるが、それは後年、年を経て振り返ったときに、である。
特に、第1作では、寅さんを愛おしいと思うだけでなく、どことなく嫌悪感もあったような気がする(小市民に対する嫌悪感とでもいえばいいのかしらん)。
特に、博がさくらとの結婚を告げに行ったところ、
博「ぼくの気持ちがわからないんですが」
寅「わかってたまるか。俺をお前は別人だろ。早い話が、俺がイモ食って、お前が屁をこくか」
ってところ。
理屈はわからないが感情が収まらないので、なんだかわからない屁理屈(まさに、屁・理屈)でやり込めるあたり、この小市民的な行動を山田洋次は「可笑しいが、共感すべきではない」と感じていたような気もする。
その後の、メロン騒動、満男の運動会へ寅へ代参するしないで表出する寅の、ひがみっぽさや理屈の通らなさなども、「可笑しいが納得はできないねぇ。まぁ、少しは共感するが」みたいなスタンス。
そして、泉に恋する若き満男に対して、「心の中で思っていても、何も足してしないんじゃ、愛しているとは言えないんじゃないのか」と説教しながらも、「そういう、おじさんはどうなの」と切り返されるとへどもどしてしまう寅。
こういう寅さんの行動に「もどかしさ」を感じていたのは山田監督自身だろうが、そういう寅さんを愛している大多数の観客に「NO」ともいえないもどかしさ・・・
そういう意味では50年に渡る日本人論的な映画なのかもしれませんが、寅さんの一家(代替わり、商売替わりした「諏訪」一家)は、もうある種の幻影でしょう。
で、極め付きが、ラストの満男と泉の別れ。
6年前に妻を亡くしたことを隠していた満男は別れ際に泉にそのことを告げる。
「君に負担を掛けたくなかったんだ」という満男に、「そういう、あなたの優しいところが好き」と泉は抱擁し接吻をする。
初期の寅さんには、愛おしさと同時に多少の嫌悪感があったのだけれど、寅さんの心根とまったく同じ満男に対しては、全面的に赦してしまう・・・
個人的は、泉は「そういう、あなたの優しいところが、もしかしらた嫌だったのかも・・・」と言いながらも抱擁する。そこで、満男は泉との3日間の夢から醒める必要があったと思う。
高校生の娘に、「3日間、どこかへ行っているようだった」と、まるで母親のように言われているようでは仕方がない。
50年の歴史も感じ、久しぶりに寅さんを大画面で観れて、面白い映画だったのだけれど、どこか生理的は落ち着きの悪さを感じる映画でした。
若いひとが観ると、どう思うのかしらん。
そもそも、若いひとは観ないか・・・
寅さんに会いたくなる!!
泣かされました、鑑賞後もじわじわきて、ウルウルしてしまいます。
泉の、満男さんみたいな家庭だったら、海外へ出なかったかも、という内容のセリフに、お節介で暑苦しい家族の有難さと失敗した人を放っておけない優しい気持ちが何より大事と思えます。
日々の自己中な考え方を見直すきっかけになりました。寅さん、山田監督、出演者のみなさん、スタッフの方々に心から感謝いたします。どんな時代でも寅さんは私たちの永遠の道しるべです!!
最近は、不幸や貧困、トラウマなどをテーマにして深みを出そうとしている内容の薄い邦画が多い中、山田監督は流石です。次回作も楽しみにしています。
1つだけ、、、桑田さんは監督の遊び心!?
桑田さんからの寅さんへのオマージュ!?
生きてて良かったな~~~!!!???
過去の映像とのリミックスな感じでした。
寅さん、
海外もあったり、九州や沖縄とか、山陰とかがロケ地らしく。(笑)
映画館では面白いけれど、面白すぎるのもっと感じてしまった今日この頃。(笑)
寅さんは長男なのか。
妹が結婚して、みつお??。(笑)
みつおが結婚して、女の子一人。(笑)
相手の設定が微妙で。
いやー海外での仕事はしんどいな~~~とか。
そりゃー痛みをしらないと駄目なしごとなのかもな~~~だとか。
いろいろ思いを巡らしながら。
いい感じにまとまって。
気が付いたら寅さんはいなくなっていて。
いい感じにまとまっておりまして。
これから続編がつづくのか。
あのカッコイイぼっちゃんからの続編。
柴又とかつまんねーぞーー~~~~~みたいな。
空手野郎なのか~~~
少しだけ期待しておりまする。(笑)
車寅次郎は殺された
大看板に期待して木戸銭を払ったけれども、金返せ!の声を挙げたい。
まずは桑田のおふざけにムカつきます。
その後も過去のフィルムの再編集だらけで、制作期間を何に費やしたのか解りません。
松竹と山田洋次がグルになって、目先の現金かき集める為の映画にしか思えない。
亡くなった歌手の歌や俳優の演技がテクノロジーによって再現されつつある今日、皆んなの心の中で活きいき活躍し続けていた車寅次郎は、山田洋次が道連れにする形で完全に葬り去られました。
木戸銭払う必要なんかありません。
どうせ地上波でOAされますから、御用とお急ぎじゃあ無い皆さんはソレまでお待ち下さい。
アイルビーバック!!!???
いやー個人的には劇場ハツでしたが。
面白く感じてしまいました。(笑)
感情第一優先な家族と。
感情優先すぎて、すれ違ってしまうのか、はたまた運命??なのか。(笑)
まあ仕方がないのか。(笑)
上手く、まとまっていて、いいとこどりで、編集されてあって。
うまく乗っかていて。
ちょこちょこ笑えまして。
あーーーー寅さんお金ないなーーーーとか。(笑)
妹さんわかってないのかなーーとか。(笑)
場面、場面で。(笑)
タコ社長の髪型にわらったり。(笑)
新キャラなのか、その周辺の環境に笑えたり。(笑)
人間模様に笑えました。
個人的には面白いので家で観た方が良い人も多いとかどうとか。(笑)
やっぱり老舗の味ですか???(笑)
生まれてきてよかった。そう思うことが何べんかある内の一つはこの作品に出会えた事です♪
男はつらいよの新作が発表されてからずっと公開を楽しみにしてました。
奇しくも今年の2月にたまたま寄った柴又の「寅さん記念館」で今回の新作の撮影をされていたのに出逢う事が出来、山田洋次監督やスタッフの皆様、倍賞千恵子さん、前田吟さん、桜田ひよりさん達の撮影風景を傍らで見学させて頂いたのはラッキーかつ良い思い出です。
先行上映会の申し込みも外れて、早く観る機会が少なくなってきてますが、それでもその日が近づくにつれ、ワクワクとドキドキが大きくなってくる。
リバイバル上映で過去作を観ると余計にその期待感が膨らむ。早く寅さんにスクリーンで逢いたいなぁと言う思いが募る。
流行る気持ちを押さえながら、そして、何処で観ようかと考えたけど、やはり地元の葛飾のMOVIX亀有で鑑賞しました。
で、感想はと言うと、大感動。
ものすごく良かった♪
人それぞれに感想があるかと思いますが、個人的にベストに近いまとめ方かと。観ていて万感の思いが胸にギュンと来ます。
今までの作品のシーンとの構成はかなり練り込まれている感じでこの手のありがちの安易な回想作品ではなく、山田洋次監督の並々ならぬ寅さんへの思いと熱意が詰まっています。
甥の満男の物語が中心ではある事から、渥美清さんの体調不良からの満男を主軸にした第42作からの完結編でもあります。
なので、今までの寅さんを観ていないと正直分からない所がかなりある事やちょっと楽しめ難いのではないかと思います。
だからこそ、今まで寅さんを応援してきた人や寅さんが大好きな人へのプレゼントとしてと解釈。
集大成的な側面と番外編的な側面を持っています。
先に細かい事を書くと、正直余計かなぁと思える演出描写がなきにしもあらず。
出版社のトイレでの出川哲朗さんやサイン会での濱田マリさん。泉の前にサイン会に並んでいたオタク風なファン。
老人ホームでの立川志らく師匠の出番とかなんて、豪華と言えば豪華ではあるけど、正直要るのかな?と思えてしまう。
また橋爪功さん演じる泉の父の演出も正直やり過ぎな感じに思えます。泉の父親の一男は寺尾聰さんが演じられていたのですが、寺尾聰さんを起用出来なかった理由があるにしても名優 橋爪功さんの使い方としてはどうなんでしょうか?と感じます。
桑田佳祐さんが歌う「男はつらいよ」もいろんな宣伝を兼ねてと言うのは分かるけど、それでも違和感は感じます。
またエンディングで渥美清さんの歌うオリジナルが流れますが、そこにグッと来る分、桑田さんが露払い的になってるのはどうなんでしょうか?
かなり豪華な露払いですw
寅さんが大好きで男はつらいよに出演したい!と言う芸能人の方の思いもあっての出演の場面を増やしての大人の事情はそれなりに分かりますし、今までのファンだけでなく、新規のファン拡大を含み寅さんを観て頂こうとの配慮を考慮したとしても、ちょっとむず痒い感じがしなくはないのですが、如何でしょうか?
本当は細かい事を気にせずに楽しめばいいんですが、すいません。書いてしまいましたw
それでも寅さんをスクリーンで観れた事の幸せに胸が熱くなります。
おいちゃんもおばちゃんも御前様もタコ社長も亡くなってる。
くるまや(とらや)もカフェに変わってる。
裏の印刷工場はやってないっぽい。
さくらさん、博さん、源ちゃん、三平ちゃんは健在でタコ社長の娘役の美保純さんの出演が嬉しい♪
満男が小説家になってると言うのは「ALWAYS 三丁目の夕日」の茶川さんかい!と思いましたが、サラリーマンを辞めて小説家になる辺りは自由人の寅さんの血筋だなぁと解釈。
満男の娘のユリ役の桜田ひよりさんも健気で良い感じ。
編集者の高野役の池脇千鶴さんがとても可愛らしくて良い♪
満男の永遠のマドンナ、後藤久美子さん演じる泉との恋愛の行方も、このまとめ方が良いのではないかと。ベストではないけどベター。
互いを思いやりながらも結ばれないのは男はつらいよと言う作品の宿命でw、寅さんへのリスペクトと解釈。
リリー役の浅丘ルリ子役の出演はやっぱり嬉しい♪
寅さんへの思いや名場面が随所に出てくる。
泉の母親の夏木マリさんはある意味ボーナストラック。だからこそ寺尾聰さんを父親役として起用して欲しかった。
泉が母親の礼子と車で言い争うシーンから、礼子が癇癪起こして一人で帰ろうとしても満男が“お母さんを一人にしてはいけない。伯父さんならこう言うと思う!”と言う台詞は寅さんの思いを代弁してます。
一番気になっていたのは劇中で寅さんはどうなっているのか?と言う事。
亡くなっているのか?、それとも死んだと言う報せが無いまま、多分何処かで生きているのではないか?と言う事。
多分正解は後者で、死んだと言う報せは無いままに、またひょっこり突然帰ってくるかと皆思っている。今度は長い長い旅に出ているだけ。
劇中では寅さんの思い出は語られても、その事には触れられていない。優しい配慮です。
いろんな名場面も盛り込まれて、特に「メロン騒動」のシーンは今観ても笑えるし、劇場内でも盛り上がる♪
特に第13作目の「寅次郎恋やつれ」の回想シーンで吉永小百合さん演じる、未亡人になった歌子がとらやを訪ねてくる際に歌子への過剰な気遣いから“博!お前は死ね!!”と発し、それを止めようとするさくらに“黙れ!未亡人!!”と暴言連発w
もう大爆笑とそのテンポの良さに「これぞコメディの真骨頂!」を見ました。
他にもいろんな名場面が出てきて、知ってるシーンが写し出されると思わずニヤッとしてしまう。
「あー生まれてきてよかった。そう思うことが何べんかあるだろう。そのために人間生きてんじゃねえか?」
「好きだった態度で示せ!」
「困った事があったら、風に向かって俺の名前を呼べ。いつだって駆けつけてやるよ」
数々の名言に寅さんへの思い出が駆け巡り、いろんな思いが突き刺さるんですよね。
観る側のファン以上に共演した出演者の方はそれを感じている。そのシンクロが嬉しく、切なく、楽しい。
エンディングに近づくに連れて、この幸せな時間が終わらないで欲しい。
ずっと寅さんを観る時間が続けば良いのになぁと言う思いが強くなっていき、ラストで満男が外を眺めながら、寅さんを思い出し、涙を流すシーンはファンの気持ちを代弁したシーンかと思います。
今までのマドンナが登場し、いろんなシーンが写し出される。観る人それぞれに思い出はマドンナがいて、思い出の作品があるかと思います。
それを考えると涙腺が緩みます。
ある程度の歳になると昔を懐かしくなったり、古い物や味わい深い物に恋い焦がれるが、若い頃にはその良さが解らなかった。
それは未熟とも言えるけど、当時は振り返る程の経験も少なく、それ以上に未来は夢と可能性に溢れていた。
だから、いろんな経験が積み重なった今は昔を懐かしく思い、寅さんを思いやる気持ちが沸き立つ。それは人生の旅情に感じます。
現在の葛飾柴又の風景が写し出されても、昔と変わらない優しい風景でほっこりします。
いろんな思い出が優しく駆け巡る。
多分、これ以降の男はつらいよの続編は作られないと思うし、正直作らないで欲しい。
勿論、また寅さんを観れる事は嬉しかったりするけど、それでも今回の新作が集大成となり、幻となっていた完結編かと思います。
先日公開された「スター・ウォーズ:スカイウォーカーの夜明け」は「これぞ、大作映画!」と言う感じでしたが、この男はつらいよ お帰り寅さんは「これぞ、日本の映画!」と言う感じです。
一度は止まった筈の時間が再び動き出して、50年に渡る長期シリーズが完結する時をリアルタイムに目撃出来たなのが嬉しく思います。
「生まれてきてよかった。そう思うことが何べんかあるだろう。そのために人間生きてんじゃねえか?」
生まれてきて良かった。その何べんかの内の一つはこの作品に出会えた事です。
男はつらいよに関わられた全ての方に感謝。
亡くなられた渥美清さん、下條正巳さん、三崎千恵子さん、太宰久雄さん、笠智衆さん。
改めて御冥福をお祈りつつ、有り難うと言いたいです。
長文でまとまりの無い拙い文章ですが、50年の歴史を誇る男はつらいよの集大成。
お薦めです♪
名作を利用しながら、まさかの駄作
今作品の主演は完全に吉岡秀隆さんで、故・渥美清さんは特別出演くらいの扱いが妥当なところなのですが、それでは興業的に弱いと考えたのか、予告や宣伝は「寅さん懐かし名場面集」のようなものばかり
もっと正々堂々とファンに向き合わないと、
誠実さに欠けるのではないでしょうか
また、物議をかもしている主題歌の件ですが、「夏の湘南江の島」ソングをメインにしているサザンオールスターズに「東京下町の正月映画」の主題歌を歌わせるという、製作者のセンスの無さにつきます(モノマネまでさせられて、むしろ痛々しいくらい)
ストーリー的には、主役の満男が書店でサイン会を開くほどのベストセラー作家という“うまくいきすぎ”の設定なのですが……
ここは売れない無名のフリーライター(取材と称して全国フラフラと旅している)くらいのほうが、車寅次郎の甥として感情移入できたかもしれません
あと、ラストシーンが『ニューシネマパラダイス』と少し似ているので、これだと「おかえりトラさん」ではなくて「おかえりトトさん」になっちゃうな……と余計な心配をしてしまいました😥
男はつらいよ 著作権フリー版に期待
時は現代、満男の視点で寅さんが描かれている世界観の映画。
小説家という職業柄、次回作もできる伏線あり。
山田監督の手を離れ、車寅次郎というキャラクターを著作権フリーにして二次創作可能にすれば、より多くの作品が生まれ、カオスの中から記憶している寅さんとすり合わせ、観る側にとっての寅さんの活躍が生まれる可能性を感じさせる作品。
冒頭の桑田圭祐演じる寅さんと彼の歌う挿入歌で、スクリーンを通して冒頭の頭出しに正直、がっかり。
けど、映画が終わったあとで流れる銀幕のエンドロールで流れるいつもながらの寅さんが歌う曲を聴きながら、寅さんが冒頭で夢を見てから登場する寸劇とすりあわせ、今回の冒頭こそ、いつもどおりの寸劇よろしく今は亡き渥美清を重ねる。
過去に登場したマドンナは若く、いまとなっては年老いてしまい、ありのままの現実を突きつけられる。
昔の映像と現在の映像が、流れみんな年を取ったものだと思っているけど、実は観ている観客もまた年を取っている。
現代では朱美の息子が、寅さんのDNAを引き継いだ破天荒なキャラクターで、この土地から生まれて育つ人間は、同じような性格を育て上げるような錯覚に陥る。
りりーのお店のシーンではカメオで、船越英二つながりで、船越英一郎が客となってカウンターでカフェを注文するのではないかなどの期待が膨らむ。
デジタル合成ではなく、将来的に「AI版 車寅次郎」「寅次郎クローン人間」「アニメ 男はつらいよ」などの空想を広げさせる作品でした。
おかえり ありがとう!
寅さんさんの最新作にて
ラスト
であろう!
思い出の寅さんと
満男の今に焦点をあてて
泉ちゃんとの再会
リリーや
今のくるまやを見せてくれる。
ビフォーサンライズも思い出したなあ!
ありがとう寅さん
そしてグッバイ!
「寅さんを、これからも語り継いでいってほしい。」山田洋次監督のそん...
「寅さんを、これからも語り継いでいってほしい。」山田洋次監督のそんなメッセージを感じる作品であり、それがしっかりと伝わってくる作品。山田監督が50年間描き続けてきた笑いと涙が凝縮されている。
今の時代に生きる人々の日常とこれからをしっかりと軸に据えつつ、過去49作の名シーンを随所に織り込み、最後は歴代マドンナの姿がダイジェストでよみがえる。それでいて一つの家族のストーリーとして完成されている。スタッフの方々の並々ならぬ思いを感じさせる。
一度は結婚するも、最愛(であっただろう)妻を亡くし年頃の娘と二人暮らし、脱サラし小説家となった満男。ヨーロッパに渡って苦学の末国連職員となり、家庭を持ったイズミ。物語は、自身が「おじさん」の世代になった満男と、偶然の再会を果たしたイズミとの「奇跡的な3日間」を中心に進む。
二人は、寅さんが愛したリリーの営むジャズ喫茶で懐かしき日々に思いをはせる一方、イズミの父が余生を送る三浦半島の老人ホームで現実と向き合う。短い日本での滞在を終えたイズミを成田で見送る満男。別れ際に、抑えていた思いがあふれ出る。若いころ燃えるような恋をした二人が結ばれることはなかったが、お互いへの深い愛情をしまい込みそれぞれの日常に戻ってゆく。そしておそらく満男には、新しい幸せが待っている…。
なんだかんだ言って、寅さんのDNAを受け継ぐ満男の周りに、美しい女性が存在するのはうらやましくもある。
後藤久美子の出演について賛否があるようだが、50作の物語の連続性を考えた時、イズミ役はやはり彼女しかいないだろう。山田監督は自ら筆を執り、出演を懇願する手紙を送ったと語っている。イズミの役どころは、実生活でもヨーロッパで家庭を築いている彼女の現在の姿を投影させたものであることも、山田監督の深い思いを感じる。
また、オープニングテーマの桑田佳祐の歌唱についてこれまた賛否があるようだが、エンディングで渥美清さんオリジナルのテーマが流されることを引き立たせるための演出であるのだと思う。むろん「男はつらいよ」という物語の深みを歌にこめて表現できることが必須であり、それができるのは桑田さんをおいて他にはいないという判断だったのだろう。
今作初めて登場する出演者も数多く、いずれも物語になくてはならない存在だが、中でも満男の娘であるユリの存在感はひときわ際立っていた。お父さん世代の多くの人々に「こんな娘がいたらいいなぁ。」と思わせる素直で優しい娘を演じた桜田ひよりさんに特に大きな拍手を贈りたい。子役時代からモデルや女優として多くの作品に出演しているようだが、この作品で存在を知った人も(特にお父さん世代には)多いのではないか。
いずれにせよ、寅さんのセルフオマージュともいえる作品を、これだけの完成形にして私たちのもとに届けてくれた皆さんに、心から感謝申し上げたいと思う。
柴又ファンタジー
テレビが案の定松竹系劇場で小中学生100円で
客入れてるのを丸々隠して小中学生に人気の寅さん
と盛大なステマをしてましたが
年末年始なかなかコレという作品もないので
とりわけ寅さんファンではないのですがこれを
男はつらいよは全シリーズはとても観ておりませんが
第1作目はリマスター版を最近配信で
ハワイ旅行行ってる振りしてくるまやに引きこもる話が
大好きです(新・男はつらいよ?)
で今作
現代の柴又
寅さんの聖地として可能な限り外観を変えずに残された
柴又が寅さんの舞台
くるまやの内部も当時の雰囲気を残したまま再登場
福祉用具の手すりがついていますがとても令和の世の
風景とは思えない隔絶した空間に見えます
サザエさんのお茶の間のシーンみたいな感じ
小説家になった満男の視点で
寅さんとの思い出を過去のリマスター映像を
加えながら振り返っていく構成
時には呆れ時には嫌がり
時に思い悩むときにはハッとすることを
言ってくれたおじさんを思い出していきます
寅さんが主人公じゃないのかという人もいますが
寅さんシリーズってあんまり寅さんは主人公として
成長したり物語のカギを握るわけではありません
しいて言えばそれは第1作でもう終わってしまいました
以降の続編はなんだかんだマドンナや
とらや周囲の人、満男などを主体にストーリーが
動いていった感じなので
今作もそんなに違和感のあるストーリーではないです
ただ時間が経った、老いたという表現が露骨なのも
昔の寅さんが活躍していた頃の対比なのでしょうが
それもあって余計柴又のファンタジー感が増してしまい
下町とか庶民とかと言った感覚も知る者は
施設の中という寂しさを感じてしまいます
うまく言えませんがノスタルジーより悲しい感じ
ただコレを観ると吉岡秀隆の演技って本当に
コテコテの寅さんでの子役演技から始まってるんだなと
思わされます
えなりくんもそうですけど
もう頭に浮かんだこと全部口にして喋ってしまう
演じ方はこの人の専売特許ですね
ゴクミの演技は賛否両論みたいですが
まあ昔からこんな感じだったかなと
結局初見ではメロン事件のとことか色々な部分に
感慨が湧かないと思いますし、老健にいるような
世代層のファンがどのくらい見に行けるのかはわかりませんが
49作で終わってしまったところを山田洋次監督が
やれるうちに何かという感じでしょうか
どんな層が見に行くのか配給側も迷いがあるので
小中学生100円にしてみてるんでしょうね
正直ただのエピローグみたいな映画で
昔ならテレビスペシャルでやってそうな内容だなあと
思ったのでSWとまではいかないけど
CG寅さんくらい頑張って出してみろよと
思いましたが・・おっと思うシーンもありました
見た目以上に間口の小さい作品ですが
1作でも男はつらいよ観たことがある方なら
話のタネにいいんじゃないかと思います
とてもよかった
一年かけて『男はつらいよ』シリーズを見て来た者にとってご褒美みたいな感覚だ。特になんてことないストーリーにシリーズの名場面が挿入されて何度も涙が出るし、嗚咽しそうにすらなる。
さくらは、おばちゃんに寄せてきていて、朱美はタコに寄せてきていて、もっと出て欲しい。出番が少ない。なんなら朱美が主演でもいい。
ただ、満男のちょいちょい目をぎょろっと引ん剝くのが変だし、泉ちゃんは凄みが出すぎている。満男の娘は、非の打ちどころのない完ぺきな美少女でまったく人間味のないお人形さんだし、満男は中年の新人作家にしては態度がでかすぎる。泉ちゃんはご主人がいるのに、空港で大胆にキスをしてくるし一体どうなってるんだ。
国民的美少女といえば後藤久美子
よかった。
寅さんとしても。
寅さんじゃなかったとしても。
素晴らしい作品だとおもいました。
懐かしの寅さんパートはもちろん、
ミツオとイズミの関係性も、年を重ねて分かる、なんともいえない切なさが残りました。
特に後藤久美子が、普段メディアで見ることがなく、あまりも久しぶりで、久しぶりに会えたミツオにシンパシー。
しかも、海外に家庭を持っているという設定が本物のゴクミと一緒なので、別れのシーンは本当にお別れしちゃう感があってさみしくなりました。
一緒にならないことが、結婚しないことがいい関係ってありますよね。
なんて個人的な感傷にふけってしまった。
往年のファンも、私のような深いファンでない者も、みんなみたほうがよいです。若い世代にはどう映るかわからないですけど、、、
若い頃の賠償さん、凄く綺麗。
満点です。
50年かけて作られた稀有な作品
テレビ版が1968年、映画版第1作が1969年。
渥美清をはじめとした出演者たちや歴代マドンナたち、そして山田洋次監督やスタッフの方々が積み重ねてきた50年目の50作目。
これは何人も否定できない重みがある。
「スターウォーズ」のような大規模な座席数の所ではなかったけど、逆にその小さめのスクリーンにぎっしりと入った年齢層高めのお客さんの中で見たのが、かつての「お正月は寅さん」のキャッチフレーズを思い出した。
映画の上映中はしゃべってはいけない事くらい百も承知で言うけど、昔の映像が綺麗にリマスタリングされて、回想シーンで吉永小百合さんや大原麗子さんなどが画面に出てくると、周囲のオジさんオバちゃんたちから「若いねぇ」とか「綺麗だなぁ」と洩れてくる呟きはそんなに悪いものではなかった。
これで「男はつらいよ」は完結でいいでしょう。
満男と池脇千鶴さん演じる編集者の再婚話などで続編を作るのはやめて欲しいと思います。
これで物語は終わりですが、寅さんはこれからもずーっと生き続けますから。
以下、ちょっとだけ蛇足。
ゴクミの芝居というか、台詞まわしに若干の違和感を覚えたのは、彼女自身も役柄と同様に海外生活が長かったから、ある意味ではリアリティがあると言っていいのかなww
良かった!
BSでは何度も毎週毎週楽しみに見ていましたが、劇場で寅さんを観るのは初でした、それも封切り初日に行ったのは、子供のころ行ったスターウォーズとか007シリーズ以来です、それほど寅さんに会える日を心待ちにしていたのです。
冒頭の桑田佳祐の主題歌は、私も感心はしませんでした、何か冷ややかに聞いていました。
やはり渥美さんのそれとは比較にならない歌唱でした。
内容は満男中心に描かれますが、随所に寅さんの映像やセリフ、マドンナ達が出てきて、懐かしく熱い想いがこみ上げてきます。
泉役のゴクミは演技力とセリフはアレですが、ブランクを考えれば、十分頑張っていたと思うし、依然として美貌は衰えない、満男との想いを寄せ合い大人の友情に近い恋愛感情も確認できた空港での部分は大変良かったし、山田監督らしい清々しさを感じられました。
序盤のさくらとヒロシの馴れ初めの回想シーンでは、改めて倍賞さんの庶民的で清潔感のある可愛さにウットリしました。
ラストに近いところで、歴代マドンナの美しく活き活きとした映像をこれでもかのように爆撃してくる手法は、ニューシネマパラダイスを思い起こされ、涙腺を刺激され、ラストの渥美さんの主題歌で涙腺完全崩壊でした、見終わったあともう、興奮を抑えられず、こちらに投稿してしまいました、ほんとに良い映画を観ることができ、また、寅屋の皆様に会えて感謝感激です、また、見に行きます!
残念なところ
桑田佳祐の主題歌、オープニングの夢、前田吟の髪型、笹野高史の配役、美保純の息子、寺尾聰の代役橋爪功の何故?
満男の一寸ドジで調子のいい、だけど憎めない人柄が消えてしまった所。
そして寅さんの消息?に触れない違和感。
でもでも、内容はさて置きスクリーンで観る寅さんの姿は至福のときでした。
最高の作品をありがとうございますm(__)m
男はつらいよシリーズの集大成と言える最高の作品でした。
オープニングが桑田さんだったのは残念でした。CGでも良いから渥美清さんが良かったです。
映画でメロンの話やリリーと寅さんの恋物語について語られたり
今回の作品では満男の泉に対しての恋愛感情(お互い結婚をし子どもが居ますが)がこの長い年月を経て、良い意味で完結したと感じました。
最後の寅さんの言葉には、涙が溢れました。
今年最後に見た映画が男はつらいよで良かったです。
寅さん総集編
懐かしさで涙が出てくるし
うーん皆若いとしみじみ
5組も綺麗だったし 過去のヒロインも皆綺麗
桜もとても綺麗
ただ橋爪さんだけは俺の中ではイマイチ他にいい人いたのではないかと思う
あーあとくわたさん出なくて普通に寅さんで良かったような気がする
初日の初回に観れて良かった
メロンの話も出てきたし
寅さんファンなら是非見てください
なるべく過去をすべて見ておいてから見ればなおさら楽しめます
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