男はつらいよ お帰り 寅さんのレビュー・感想・評価
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寅さんは、生きてる。
大河原ユナイテッドシネマにて鑑賞。
涙があふれました。最後の、幕引きが、終わらないで欲しかった。このままずっと、諏訪満男の気持ちのままで、柴又で、居たかった。こんなに、笑い声が絶えることない劇場って、良いなあ。試写会場は、おじいちゃんおばあちゃん多かったから、吉永小百合のうた子さん出てきたら、懐かしー!って聞こえてきたり、笑い声、すすり泣く声、と言うかずぴっていう音、なんか良い空気だったよ〜。昔の人たちは、こんな良い映画を大画面で毎年お正月に観ていたのね。ズルイわ〜。高齢化社会の今こそ、寅さんどんどん上映して欲しい。
悲しきかな諏訪満男はヤモメになっており、いずみちゃんをどうにかすればどうにかできたはずだけど。奥さんなくしたことさえ言えずに、最後にはネタばらしするけどそれが、満男さんよね。チュッ。ゴクミは海外長いからね。フランス語もペラペラよね。森絵都ぽい設定。満男が小説家なの、デジャヴ感ね。どんな小説を書いたのかしらね。サイン会するくらいの小説。すごいじゃない!前職は、靴屋さんだったよね。新しく書く小説は、寅さんについてみたいだわね。妄想の、寅さん。
いずみちゃんのお父様の、橋爪功の隣のベッドに居たのは、寅さん?何かあった時には、満男さんの出番よね。おいちゃん、おばちゃん、御前様はとっくにお隠れになったんですね。新御前様が、登場しただけで、会場内笑い。満男の娘さんのゆりちゃんは、お祖母ちゃんが、仕立てて下さったの!!って、とっても良い子だわね。満男の子育ては、とっても上手なんですね。ハンカチに、アイロンかけてくれる娘なかなかどうして。トトロのサツキちゃんみたいに偉いわぁ。こんな出来た娘さんこの世に存在しないよー。このご時世、独身だって、良いじゃない。でも、編集部のお嬢さんが、ママになるのかな。家庭教師してるくらいだもんね。もうすでに、ママだわね。秋雨の中、電話して、結婚してくれ、とか言うのかと思っちゃった。
懐かしさに浸る2時間。歴代のマドンナがほとんどすべて登場する。お正月には「男はつらいよ」を見ていた少年~青年時代。
Movix堺で映画「男はつらいよ お帰り 寅さん」を見た。
劇場公開日:2019年12月27日
2019年製作/116分/G/日本
配給:松竹
渥美清
倍賞千恵子
前田吟
吉岡秀隆
後藤久美子
浅丘ルリ子
夏木マリ
池脇千鶴
桜田ひより
橋爪功
小林稔侍
美保純
佐藤蛾次郎
北山雅康
笹野高史
濱田マリ
カンニング竹山
出川哲朗
林家たま平
立川志らく
劇場公開日は2019年12月27日なのだが、試写会に当たったので行って来た。
これ以前に試写会に応募して当たったのは10年以上前になるだろうか。
試写会の応募も10年以上していなかったのだがMovixからメールが来ていたので応募してみた。
最後に試写会に行ったのは確か、シュレックの3作目だか4作目だったと思う。
子どもを自転車の後ろに乗せて御堂会館まで見に行った記憶が朧気乍らもある。
渥美清さんが亡くなったのは1996年、最後の寅さん映画が上映されたのが1997年らしい。
22年ぶりに上映される「男はつらいよ」である。
物語は寅さん(渥美清)の妹さくら(倍賞千恵子)の息子である満男(吉岡秀隆)が作家としてデビューしたという設定で始まる。
満男のサイン会が行われていた書店に幼馴染で恋人の及川泉(後藤久美子)が偶然現れる。
2人の出会い(再会)によって起こる出来事とは?
子どものころは親や叔父に連れられてよく映画を見たものである。お正月はたいてい「男はつらいよ」を見ていた記憶がある。
寅さんというとぼけた、押しつけがましい、ケンカ早い、など欠点だらけだがなぜか憎めないキャラクターがどれだけ多くの人に愛されていたのだろうかと感じた。
ラストシーンで歴代のマドンナがほとんどすべて数カットずつ登場したと思う。
先日亡くなった八千草薫、大原麗子、桃井かおり他、懐かしい顔ぶれと懐かしいシーンの数々に浸ることができた。
上映時間は116分。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
お帰り寅さん。50年分ありがとう。
桑田佳祐の歌を聴きながら、実は寅さんをスクリーンで観るのが初めてだったと気づいた。あぁ、正月映画といえば007だよな~セクシーな場面もあるし…などと、典型的なムッツリスケベ状態だった小学生時代。大人になるにつれ寅さんに憧れるようになった自分の歴史まで振り返ってしまいました。そんなオープニングタイトルからのクレジットは一旦活字になったのに、古い筆文字を使っていたのも原点回帰だったのかもしれません。
サラリーマンを辞め、小説家になっていた満男。まだまだ駆け出しではあったが、サイン会を催されるほどの人気だったのだ。妻ひとみは6年前に他界していて、中学生の娘ユリ(桜田ひより)とともに七回忌法要へとカフェとなったくるまやへ向かう。やっぱり泉ちゃんとは上手くいかなかったんだな~と思いに耽りながらも、満男とひとみさんとの馴れ初めなんてのも訊いてみたくなった。もしや、貧乏暮らしで指輪を買えずにケースだけでプロポーズしたんじゃないだろうな?…と、これは別の映画でした(汗)
おいちゃん、おばちゃんは死んでしまっていたけど、博、さくらは健在。あけみだってタコ社長の代わりに諏訪家を和ましてくれている。シリーズ後半から登場している三平ちゃんだって、しっかり仕事をしてるようで安心できるのです。三平ちゃんの奥さんは誰?と、細かなことまで気になりだしたらキリがない(予想としては木村加代ちゃん)。
とにかく懐かしい!とはいえ、明け方まで復習のためシリーズ後半をチェックしたのに、これまた回想シーンでバンバン飛び出てくる。法事でも仏壇の上にはメロンが置いてあるし、棚の上には地球儀(第33作)だってある。出版社の壁には山田監督作品の『東京家族』や『隠し剣 鬼の爪』といったポスター。細かなところでは、ジャズ喫茶に飾ってあったフルートが泉そのものを連想させるという小道具の工夫があった。“メロン騒動”については、後半に回想されるので、劇場は大盛り上がりでした。
世相の反映というか、いろんなメッセージも当然盛り込まれていて、ヨーロッパに住む泉が務めているUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の演説による、シリア難民の問題。高齢者の余生や介護、最期を看取るという家族の在り方、認知症や介護器具だってそれとなく問題意識を投げかけてくる。くるまやの中にも居室用手すりが設置されているのは圧倒的存在感があった。
後藤久美子、浅丘ルリ子、夏木マリ、さらに倍賞千恵子、前田吟、佐藤蛾次郎みんな懐かしい(昨日も観たんだけど)。とにかく20年以上の歳月が彼、彼女たちの加齢も感じさせるが、元気そのものだったのがうれしい。あぁぁ、こんな感情、寅さんだったら上手く言えるのに、もどかしい・・・多分「元気だったか?」と優しい口調で語りかけてくれるはず。
とにかく回想シーンが満載なので、寅さんの人となりを楽しむにはシリーズ未見でも大丈夫。もちろんファンであれば、涙がとめどなく流れる映像のオンパレードなので大満足できるはず。他のマドンナにも会いたいな~と思っている人の期待も裏切ることはありませんでした。個人的には大原麗子のワンショット(若い時のほう)で号泣。各マドンナの「寅さんに会いたい」と呟くカットがあればもっと最高でした。
そういや、『男はつらいよ』シリーズにはエンドロールというものが無く、いつも「終」の文字でバーンと締めくくっていたのに、今回は初めてのエンドロール。その最後に6名の方のお名前が出てくるのですが、渥美清の名前がない!これは寅さんからの「ご苦労さん」というメッセージに違いない。いつでも寅さんがみんなのことを温かく見守ってくれてるんだなぁ、と思うとまた泣けた。
おかえり、寅さん。ありがとう、寅さん。
試写会が当たったため、見ることに。
男はつらいよという日本を代表する名作映画だが、
自分は1度も見たことがなかった。
こういうものはあえて見ないで行ってみようというのが
自分流の映画の心得なので、見ずに劇場へ。
これは、いい作品だなぁ。スゴく面白い。
見てない自分でも最高だった。
寅さんこと渥美清さんは23年前に亡くなられている。
しかし、まだずっと生き続けているかのように身近に感じるのはなぜだろう。
いつも周りを明るくし、賑やかにしてくれた。
思い出を振り返るように現れるのだが、
違和感が全くない。自然に出てくる。
満男は決していいお父さんとは言えないが、
この何年もの間で相当苦労をし立派になったと思う。
小説家になり、有名になり、そして初恋の相手である泉ちゃんに再会する。
桜田ひより、カンニング竹山、濱田マリ、出川哲朗など知ってる人もたくさん出ていた。
現代に沿った楽しい映画になっている。
音楽もいいなぁ。誰しもが聞いたことある名曲。
ラストは、、、グッとくるな。
これから男はつらいよシリーズ、どんどん見よう。
おかえり、寅さん
ビギナーでも大丈夫!50周年のプレゼントは心の中の寅さんでした。
「もう一度寅さんに会える!」本当に楽しみにしていましたが、寅さんの不在を突きつけられるOPにショック。(゚д゚lll)
寅さんにまた会える映画ではなく、とらやの人達の心の中にも、私の心の中にも既に寅さんがいた事に気づかせてくれる映画でした。
50周年のプレゼントに、永遠の寅さんを貰えたようで、山田洋次監督には感謝しかありません。(T ^ T)
『男はつらいよ』の新作が作られると聞いた時には、てっきり現代の映像技術で渥美清さんを蘇らせたストーリーなのかと興奮しましたが
少しずつ全貌がわかってくると、どうやら小説家になった満男が過去を思い出すストーリーのようで…
「これまでのダイジェスト版? 49作目みたいに満男のナレーションが入った特別編?」
金曜寅さんや土曜寅さんが終わって、寅さんロスが長くなっていた事もあり、とにかくどんな形にせよ、寅さんに会えるのを心待ちにしていました。
結果的には、どちらにも属さない「新作」で
現代の満男のストーリーが進むなかで、事あるごとに寅さんを思い出して、当時のシーンが挿入される作りでした。
…たとえばメロン。
もう、寅さんファンの皆さんならメロンが出てきただけでお分かりでしょうがww
網目メロンを手にしたときに「そう言えば、メロンでこんな事があったわねぇ。」と、あの名シーンが流れる…たまりません!!!(≧∀≦)
でも、それはメロンだけではなく、二階にあがる階段にも、帝釈天の境内にも、柴又駅にも家族の思い出が溢れていて
満男にとっては「おじさんならこんな時、どう言っただろう…」と心の指針にもなっている。
ただ過去の名シーンをパラパラと入れ込んだだけの映画ではなく、過去のシーンを入れることで、寅さんが今でもみんなの心の中に息づいている事を感じさせる映画でした。
寅さんは見る度に発見があるシリーズです。
子供の頃は面白い寅さんが大好きでしたが、大人になってからは男としての寅さんの魅力にハマり、
家族を持つようになってからは、さくらの優しさが泌みるようになりました。
長れるような名調子に酔って、つい言い過ぎる寅さん。憎めない愛くるしい笑顔。
今回の映画では、過去の懐かしいシーンで寅さんの魅力を再確認すると共に、寅さんが寅さんらしくいられた…心配しながらも寅さんの生き方を受け入れて、帰れる場所になっていた、とらやファミリーの暖かさと懐の深さを感じました。
そして、リリーに会えたのが嬉しかった〜〜(ToT)
歌うようなセリフ回しは、寅さんの名調子を聞いているようで、胸が熱くなりました。
イズミちゃんママも良かった。
歴代マドンナの名ショットは、当時の輝きに満ちていて、涙が止まりませんでした。
そのまま戦後の女優名鑑になる価値がある。
50周年で50作目となる『お帰り寅さん』は、寅さんファンとしても、映画ファンとしても満足のいく作品でした。
ちなみに、一緒に行った友達は親がテレビで観ている横でチラ見したぐらいの寅さんビギナーで、満男の父親が寅さんだと思っていたレベルだったのですが、
序盤でさくらと博のエピソードがあったので、すごくわかりやすかったそうです。
なるほど!それで選ばれたエピソードだったのか(^◇^;)
そして何より嬉しかったのは、寅さんのカッコ良さもわかってくれたところ!!
「あの優しさには、寄り添いたくなる。」と言ってくれて感激でした。
自然に人の心を開いて、人の心を癒して許してくれる。そんな寅さんの魅力が伝わったんだなぁ(*´꒳`*)
追記:満男のストーリーとしては、ナレーションが暗すぎて、こじらせたまま大人になってしまった満男が正直しんどい(^-^;
必要以上に介入してしまうところは寅さん譲りだけど、ウエット感がどうにも…。
自分の心は、そうそう思うようにコントロールできるものではないけど、あまりにも不器用な満男の生き方に心配が残る(←もはや身内感覚なので余計に)
あと、満男の娘が今どきの女の子とは思えないww
どこで純粋培養したらこんな言葉遣いになるのか?
我儘を言う事もなく、しっかり者で優しさと気遣いもパーフェクト!
さくらの遺伝子強すぎ。
頼りない男親を気遣って、イイ娘にならざるを得なかった?そう思うと不憫でならない。
寅さん復活 最新技術を駆使して蘇った寅さん 監督、脚本の山田洋次氏...
寅さん復活
最新技術を駆使して蘇った寅さん
監督、脚本の山田洋次氏の寅さんに賭ける情熱が伝わってくる映画。上手くエピソードをつなげていて、寅さんがしっかりと主役を演じあげている
久々スクリーンに戻ってきた後藤久美子の演技は、学芸会を観ているようで残念だったけれど、スクリーンに映し出された、今も現役で活躍されているマドンナ達の若かりし頃を観れただけでも、この映画を観る価値があったと思う
こんな寅さん見たくなかった90% やっぱり見に来てよかった200%
試写会に当たり、今夜、一般公開より一足早く待望の新作を見させていただいたので、そのつとめと思い感想を書きます。
映画の初めの富士山の松竹映画のマークに合わせて、いつもの、♫チヤーン チャラリラチャラ チャララ という音楽もなく、寅さんらしからぬ静かな始まり方に、いつもと違う違和感を感じるところからこの映画は始まりました。
始まってしばらくたって、一番最初の回想シーンからもうだめです。
泣けて泣けて、胸が苦しくなってしまいました。
さくらが博を柴又の駅まで追いかけて、帰ってきて、寅に博との結婚の約束の報告をする第1作の名シーンです。
さくらも博も寅もみんなみんな若くて生き生きとしているシーンを見せつけられた後に、年老いたさくらと博、そして既においちゃんもおばちゃんも仏壇の中の人となり、寅については、その生死については映画の中では語られませんが、見ているこちらは当然に、寅さんはもういないのだなと思ううと、その残酷なまでの現実がに、つらくて見ていられない気持ちとなりました。
ある意味、この映画は全編がこの繰り返しで、寅さんファンであればあるほど、見ているのがつらくなる映画ではないかとも思えます。
思えば私が初めて劇場で寅さん映画を見たのは、中学2年生の夏、第17作の夕焼け小焼けでしたが、そのころには寅さんも性格的に既に温和に丸くなり、いいおじさん化し始めていましたが、まだビデオもなかったあのころ、それ以前の旧作を場末の名画座に探すように見に行った時、手のつけられない、凶暴でわがままな寅さんを見て腹が立ったのを憶えています。
その後寅さんはどんどん丸くなり、満男にとってはいろんな意味で良いおじさんとなっていった辺りが、今回の映画の伏線となっています。
山田監督は最後の何本かの満男シリーズを撮っていたあたりから、今回の映画のような延長線の上にある作品を構想していたのではないのかと思うほどです。
映画を見終わった後、劇場からの帰り道、駅まで歩いている間、まるで大切な人のお通夜の帰り道のような、せつなくて、つらくて、悲しくて、苦しい思いをしながら歩いていました。
こんな思いを、映画を見た後に感じたことがなかったので、これから劇場でこの映画を見ようとしている方たちに、なんと伝えてよいか迷うところですが、タイトルの通り、見たくなかった90%、見に来てよかった200%です。
ある意味今夜は少し興奮しているようなので、少し落ち着いたら、お正月過ぎに、今度はお金を払って、もう一度見てみたいと思います。
きっと、あの年老いたさくらや博が、しばらくぶりに再会した親戚のようにやさしく『2階で良かったら泊まっていけば・・・』と癒してくれるのではないかと思えるのです。
試写会にて。年齢層高め。
渥美清に捧げる作品かな。
懐かしい方々にも会えますね。
年齢層高めのご夫婦や、親子連れなどで8割ぐらいの観客でした。
笑い声も起こり、マナーは良かったです。
ただ、エンドロールの時に一人の方のスマホが光っていました。(残念)
渥美清の声、哀愁が感じられて、私には心地良かったです。
最後のエンドロール、グッと来ました。
恋愛は素晴らしい!
諏訪満男、そう博やさくらの物語でもあり満男の成長の映画でもある
私は彼より三つか四つ上の年齢なので彼の気持ちがそこそこわかるような気がします
女性を苦しいまでに好きになり何もできずにただ見ていたあの頃がもどかしく懐かしい
歳を追うごとに寅さんの言っていた意味が一つ一つ分かるようになりあの時こう言えば良かった
もっとこうしていたらよかった
嫌われたっていい、「好きだ」と言っていたら今とは違った今があったのかも知れない
でも後悔はもう今さらしない、自分が出来なかったことは自分の自分の人生
今いる人達それぞれが幸せにと願うばかりです
心から良かったと思える寅さんに出逢えたことに心底感謝します。
作り物かもしれないけど、もうそこには心が宿り私の人生に寄り添っていてくれるそんな人
とらやの人々は身近な親戚のようでとても心地いいんです
寅さん、リリーさん元気でしたよ
寅さんのいない寂しさを共有する
東京国際映画祭で鑑賞しました。
感想から述べると、本当にいい映画でした。涙が止まりませんでした。
語彙力が乏しい自分が恨めしいのですが・・・エンドロールでは文字通り、泣きっぱなしでした。
こんなに笑って泣いて、泣きすぎて懐かしくて胸が締め付けられて、ああ、私って本当に寅さんが好きなんだなぁとつくづく感じました。私の中で、架空の人物でこんなに恋しく思えるのは寅さんだけかもしれない。
それは渥美清という俳優そのものが好きだということにもつながると思うのですが、渥美清さんが私生活を一切見せなかったことで、より渥美清=寅さんが一体化して、寅さんの存在感が現実味を増したとも思うんですよ。
だから、私およびファンの中では寅さんはファンタジー性がないんです。誰の親族の中にも一人はいそうな「ちょっとだめなおじさん」が、本当に存在してしまってるんです。だから、「便りはないんだけど、どうしてるのやら」とでもいうように、ふと思い出したときに強烈に恋しくなる。寅さんを思い出すときに一種の郷愁を帯びるのは、「子どもの頃はよく遊んだのに」という子どもの立ち位置に自分が還ってしまうからなんです。少なくとも、私はそうです。それは満男そのもので、私は満男を疑似体験しているようなものなのかもしれない。
で、本作も満男が主役です。満男は7年前に奥さんを亡くし、めちゃくちゃいい子に育った娘と一緒に暮らしてます。脱サラして、作家として一歩を踏み出してヒット作がうまれ、サイン会まで行うほどになります。
後藤久美子の演じるイズミはばりばりのキャリアウーマンなのですが、台詞の読み方が初期のゴクミの大根役者ぶり(失礼!)にそっくりで、歳を重ねたのでもっとうまく演技できるはずだろうに、あえてその頃に寄せている感じがしました。それが国際社会で活躍していて、たまに日本語が辿々しくなる女性像とマッチしています。満男は寅さんのようにアグレッシブではないですが、肝心な所で躊躇したり曖昧な態度を取るところが非常に寅さんに似ていて、DNAを継いでるなぁと思わせて笑えます。そして、優しいところも。
で、満男の出版社の編集担当者役・高野演じる池脇千鶴が非常にうまい。満男との距離を壊したいような一線を越えたいような、もどかしい女心と空気感を表現してます。
カフェとなった「くるまや」のなかで登場する色々なアイテムやシュチュエーションから思い出される、寅さんのいた日々。
誰も「寅さんはどこにいるのやら」など、寅さんが実際どうなったのかという直接的な台詞は言わないんです。
ただ、思い出す。それがヒロインや名場面とともに挿入されるんです。寅さんを取り巻く家族やリリー、友人たちと、その思い出を一緒に共有しているようで、切なくてたまりませんでした。
寅さんのいない喪失感から逃げずに受け止めるようなラストに、心の底から感謝しました。
みんなの心に寅さんをよみがえらせてくれた監督に、本当にありがとうと言いたいです。
おかえり、寅さん。
おかえり、寅さん。
あの懐かしき、渥美清さんが帰ってきました!
始めに、男はつらいよのオープニングが流れてきたときには鳥肌がゾクゾクっと。
そして聞こえる声は、な、な、なんと桑田佳祐さん♪
その歌声はまるで渥美清さんそのもの。
一瞬本人の歌声かと聞き間違えるほど、似ていたので感動しました(*^o^*)
そうして始まった寅さん。
舞台は現代ではあるものの、やはり寅さんの面影は至る所に感じられるから素晴らしい!
主人公は、さくらさんの息子の満男。
冒頭では、彼の初恋の泉ちゃんが出てくるので、とても懐かしい気持ちに包まれました。
さらに彼が、結婚して高校生の娘がいることに驚き!
立派に一人の父親として娘を育てていました。
さくらさんも変わらず、あの「とらや」に住んでいたのが素敵!
夫と仲良く生活しながら孫の成長を見守る、その和気藹々とした雰囲気が見ていて微笑ましい。
直ぐにでも、寅さんの空気を感じられる空間に、ジーンとするものがありました。
そして、満男が寅さんを思い出すたびに、様々なエピソードが蘇る…。
その一つ一つに味があり、観ているだけで心が満たされます。
満男の子供の頃から、青年→大人へと変化する時代の流れの中で、寅さんの存在がいかに大きかったか。
さらにさらに、色々なヒロインと繰り広げる色恋沙汰もとても懐かしい。
浅丘ルリ子さんとの、駆け引きも今もなっては貴重な思い出。
あの時寅さんが結婚していたらこのドラマは終わっていたのかもしれない⁈
そう考えると、なかなか深いエピソードだなと思いました。
そういった、あの頃はドキドキハラハラさせられたエピソードも、今となっては微笑ましく笑えるものばかり。
虎さんがこんなにも愛されているのは、彼の人柄と、周りの人たちの温かい心があってこそだってことを改めて感じました。
バリバリ寅さん世代の人はもちろんですが、寅さんを知らない平成生まれの人も楽しめそうな物語。
ヒロインだった人を観ていると、今は大女優の人がたくさん!
まさか、こんな人までもが寅さんのヒロインをやっていたのか!?
という、サプライズな映像に驚きの連続でした。
この体験は、是非映画館で味わってほしい!
そして、エンドロールで流れる、渥美清さんの圧巻の歌声に聞き入ったなら、自然と拍手が巻き起こることでしょう
(((o(*゚▽゚*)o)))
この感動は、世代を超えてたくさんの人に共感してほしい!
50話めのフィナーレを飾るにふさわしい、素敵な映画でした。
感動をありがとうございました(o^^o)
寅さんファンには、たまらない作品です。
今春から「男はつらいよ」の全49作を改めて最初からすべて鑑賞しました。今回の「男はつらいよ 50 お帰り寅さん」は、50作目に相応しい素晴らしい集大成です。渥美 清さんという喜劇の名役者が、主人公の車 寅次郎を死ぬまで演じきり、逝去後、甥っ子の満男が、寅さんの恋愛を引き継いできた、寅さんシリーズの続きの意味合いもあり、映画ファンなら必ず
知っている、素敵なマドンナ、若い頃の女優にも会える秀作です。寅さん映画を見た方なら懐かしさを感じずには得られないと思います。
寅さんに生涯をかけた山田名監督の最後の寅さん作品になる可能性も秘め、寅さんを通じて視聴者や鑑賞者に訴えたい思いが込められているようにも感じます。
結婚しそうで出来ない、マドンナの綺麗な女性に惚れる/恋する男心、恋という人生の喜び、女性の恋心に気付かない男のもどかしさ、気付いても自信がなく結婚が不安になって旅に出てしまう、寅さんの弱さ。甥っ子の満男はしっかりと寅さんの良いところと弱さを理解し、悩みながらも告白する勇気を出せるまでに人間的な成長を遂げている。
学歴でない、学でない、人に対する寅次郎の気持ちのやさしさ。昭和のお父さんに共通した
傾向であった、短気で頑固な気質。暖かい家庭の団らん風景、家族に囲まれた、人間の喜怒哀楽の共有。生活を通した人間模様、家族の親子、兄弟、親戚の関係。結婚、離婚、シングルマザー、片親の子供、人間の老いと看病・介護。避けては通れない人間の辛さや宿命に
まみれながらも、そこにある、ささやかな会話や笑顔。そして、寅さんの馬鹿話や滑稽な
やり取りから生じる、ホッとなる、気持ちが安らぐ、安心感と喜び。
「男はつらいよ」シリーズが、国民に長く愛され、親しまれてきた、笑いと失恋の淋しさ
の繰り返しが、人生の喜怒哀楽と重なり、共感を生み、喜劇名作と言われる所以ではなかろうか。是非、映画館での鑑賞をお勧めしたい。オンディマンドで何度も鑑賞させて頂きましたが、劇場公開後も、劇場で、大きな映像スクリーンで、寅さんを満喫したいと思います。
やっぱり寂しい
私は満男と同世代ですが両親が寅さんファンだったので小さい頃から私自身も寅さん大好きでした。
今回の試写会本当に楽しみにしてました。
内容は言えないけど一言感想を言うとしたらやっぱり寂しいです。私も満男と同じように寅さんにとてもとても会いたくなりました。
寅さんを知る人はもちろん知らない人もきっと楽しめるような気がします。
今改めて『寅さんロス』になっています。
否応にも感じさせる主役不在の寂しさ
アラフィフとなった満男が、伯父である寅さんとの思い出を過去作のシーンを織り込んでフラッシュバックしていく。
タコ社長とケンカしたり、歴代マドンナたちとのデレデレなやり取りといった寅さんの名シーンが洗練された4K映像で観られるという点は、往年のファンには嬉しいかも。
その一方で、『男はつらいよ』シリーズを未見の人向けに製作したダイジェスト的な内容な分、寅さん不在の寂しさも突きつけてくる。
高齢者介護という、誰しも避けては通れない事情にもシビアに踏み込んでいるが、そんな時に寅さんだったらどう向き合うのかという、「嗚呼、もう寅さんはいないんだ」という現実を否応にも感じさせてしまう。
結局のところ、寅さんの代わりは誰にも務まらないのだ。
本作をもってして新規ファンが獲得できるは不明瞭だが、過去作自体は今観ても楽しいと思うので、未見の方はチェックしてみては。
あと、吉岡秀隆は年を重ねるごとに演技が仰々しくなっていて、まだ若い頃の方が演技が上手かった気がする。ゴクミの演技は、まぁアレだ。
ファンのため
ホントにオープニングのあの展開は必要なのか。
愛は感じるが、果たして。
なんだか、そこだけ別世界な感じ。
追記
否定覚悟だが、桑田さんの参加は要らなかったと思う。
話題としては効果的だが、取って付けた感。
ストーリーは何ということもなく、
これまでのエピソードや登場人物に、のっけから涙。
物心ついた頃から寅さんを見てきたし、浅草の母の実家は寅さん世界そのまんまだった。だから、他人の話には思えねぇんだよ。どんだけ寅さんの言葉に救われ、教えられたか。
寅さんは生きているのか、どこにいるのかを、かわしながらの展開。もう、どっちでもいいのかもしれない。
俺の中にいる。
そう思っていく。
つまり、映画としてどうのこうのではなく、
スクリーンで会えたからオッケーなんだと思う。
満男君の感情表現がくどい気がした。
好きな俳優さんだけに、ちょっと心配。
否定的な事も書いたが、見て良かったし、
見てもらいたいと思う。
過去作を見直すことにしよう。
笑いながら、泣きながら。
こんな伯父さんいたら大変だろうなあ。側から見る分には面白いけど。
未見でレビューは良くないのはわかっていますが、
寅さんだけは特別扱いさせてください。
ジェームズボンドやルパン三世は代替わりできても、
車寅次郎だけは渥美清以外は有り得ない。
よって絶対に新作は無いと思っていました。
この新作に若干の疑問を感じなくもなかったのです。
しかし、寅さんだけは特別だなあ。山田監督がやることだから、面白いだろうなあと期待しております。
観たらきちんと書き直しますのでご容赦ください。
結構毛だらけ猫灰だらけって事で。
さて、正月まで待って観ました。
映画は寅次郎を知らなくても面白いと思う。
寅さんのいない盆・正月になって久しいです。
昔いつも思っていました。
こんな伯父さんいたら大変だろうなあ。側から見る分には面白いけど。
この感覚を今回も確実に味わえます。初めてでも多分同感でしょう。
この時点で山田監督流石です。面白い。
自分も日本中に多くいるであろう満男の一人だなあと思ったのです。
たまに寅さんを思い出さなきゃなあ。
エンディングにマドンナ特集。
エンドロール後にギャグ特集があれば最高だったなあ。
まくら、さくらとってくれ。
さしずめインテリだな。
寅さん、人は何故死ぬの?
そりゃ、決まってんじゃねえか。
もしもだよ、人が死ななかったら、たいへんだよ。
ただでさえ狭い日本だ。日本中、人だらけだ。ギューギュー詰めになっちまう。
え、そしたら、な、柴又で誰かがくしゃみでもしてみろ。
ハックション。
お尻が隣の人にぶつかっちまう。
その隣でまたぶつかって。次から次へと。最後は日本海に誰かが落っこっちまう。そしたら困るだろう?え?
(三十何年前?の記憶なので不正確)
くるまや同窓会
リチャード・リンクレイター監督の「6才のボクが、大人になるまで。」は13年間にわたる同一キャストの夫婦と息子を経年的に描いて、2015年のアカデミー賞では話題をさらった作品だった。もちろん、その製作手法が大きく評価されたことは言うまでもないだろう。22年の間隙を超えての「寅さん映画」である。令和になった今、新進小説家となった満男は娘ユリとの生活がある。そしてある日、偶然再会した及川泉との数日間が描かれていく。そこで展開される物語は、かつての(後期の寅さんは殆ど満男の青春成長&恋愛物語と人生アドバイザーとなる寅の話だった)満男と泉のエピソードや「くるまや」に集う面々の老いと世代交代を、かつての映画のシーンのカットを共有させたり、目配せしたセリフを重層的に織り交ぜながら進んでいく。
今回の満男と泉のエピソードは、かつては恋愛コンサルタントとして存在した寅さん不在のなか、互いに「ここに寅さんがいたら、どうしていたか」と言うことを意識しつつ描写されていく。相変わらず行方不明の寅さんの存在や輪郭が、すべての登場人物が寅さんを意識することによって浮彫になっていく。たとえば、荒野で堀跡を掘っていったら、城の全容が浮かび上がるようなものか。そこには確かに、この形の「寅さん=城」があったことが解る。「桐島、部活やめるってよ」(2012年 吉田大八監督)という高校生の傑作群像劇で、タイトルロールの桐島は最後まで登場してこなかった。そんな香りを残しつつ本作では、膨大に存在する「男はつらいよ」での寅さんが<具象的に>登場していく(シリーズ50周年、49作品)。最後まで「令和になって老いた寅さん」は出てこないが、さくらは「お兄ちゃん、いつ帰ってきてもいいように」と二階の部屋を使えるようにしている。まだ寅は、どこかで生きているのだろう。
「ニュー・シネマ・パラダイス」(1989年 ジュゼッペ・トルナトーレ監督)を彷彿させるクライマックスのサービスシーン。やはり「冒頭の夢」のあるお約束。微笑ましい。
役者では夏木マリがいい。
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