劇場公開日 2019年12月27日

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「人情と日本女性の美しさ」男はつらいよ お帰り 寅さん yuriさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5人情と日本女性の美しさ

2020年1月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

私は深川育ちなんですが、生まれがのどかな田舎だったせいか、ダボシャツに腹巻姿で威勢よく啖呵を切る寅さんはヤクザっぽくて苦手でした。でも今観ると、人気の高さの理由はよくわかります。
映像技術の進歩によって、歴代マドンナの輝いていた頃の姿が蘇りました。たたずまいも仕草も皆さんとても美しいです。

子供の頃遊んだ記憶も蘇りました。材木問屋や製材工場があったので、風が吹くとおが屑が目に入ったり・・・今は全部新木場に移転して、公園になりました。
授業中の先生の雑談で、「葛飾の辺りは昔江戸と見なされてなかったから、寅さんは自分を江戸っ子と呼ばないだろう?」わたくし生まれも育ちも葛飾柴又・・・
葛飾区だって明治から東京の一員(?)なのに、何だか気の毒になりました(確認したら、葛飾区だけじゃなく、江戸川区とか足立区とか、もですね)でもおかげで、あの名調子が生まれたんですね。

見たことない筈の回想シーンが懐かしくて楽しかったんですが、気になったのは現在のシーンです。
話はうまくまとめているのですが、女性のセリフのあしらいがまずいというか、現実離れしています。
敬語が馬鹿ていねいかと思えば、年長者に対してタメ口だったり、妙に馴れ馴れしかったり。「家族はつらいよ」のお嫁さん二人のセリフも違和感たっぷりでしたが、例えば、「ねえ私、そんな言葉使いをなさってらっしゃる方にお目にかかった事は無いわ」みたいになってます。
娘が浴衣姿を見せるシーン、満男は男手一つで娘を育てているのだし、「ほら、これおばあちゃんが縫ってくれた浴衣だよ」位が、親しみも下町感もあったと思います。
セリフが気になると話に入り込めないので、失礼ながら書かせていただきました。

まあそれはさておき、吉岡秀隆さんは父親役が似合うようになったんですね。桜田ひよりちゃんはべっぴんさんになりました、しみじみ。

ゆり。
ゆり。さんのコメント
2020年1月27日

急に思い出したら気になって、確認したところ・・・今頃すみません。
×光男→〇満男でした。
間違いに気付きつつ、目をつむって下さった方々に感謝します。

ゆり。