「2Dアクションゲームの実写化映画」バーフバリ 伝説誕生 完全版 ヨックモックさんの映画レビュー(感想・評価)
2Dアクションゲームの実写化映画
いたるところのアクション要素や演出が2Dアクションゲームのそれっぽくていちいち笑えてくる。
ジャンプアクションとか。木をばねにジャンプとか。矢を使ったロープクライミングとか。
脚本は「細けぇことは良いんだよ!」を地で行っており、王妃救出のための潜入パートもあっさり省略される。警備ががばがばなのか、カットされただけでそれなりに苦労があったのかもしれない。
想い人へのこっそりタトゥーも流石にバレるだろ…。入れ墨なんだからさ…。
電光石火ですすむ恋愛模様もインド映画ならではなのだろうか。
作品の見どころの殆どは回想の戦争である。無双感はいまいち足りないが、平野に蟻のごとく埋め尽くされた雑魚NPCはなかなか壮観だし、ミキサー付き戦車やら、伸縮自在のモーニングスターとか、明らかなオーバーテクノロジーのおバカ兵器がとっても素敵。
王都も超古代文明を思わせるゲーム的なファンタジック建造物なところロマンに溢れている。デザインはしっかりインド的で、その他のファンタジー作品とちょっと違う趣を醸している。インドのファンタジーは、ターセム・シンの『落下の王国』もそうであったように、感性に個性があって刺激的だ。
序中盤は水の美しい表現が非常に印象的。豊富で土っぽい水量は、これまでの西欧風ファンタジーとも中華ファンタジーとも違うエスニックな幻想世界を演出していたが、しかし自分が現実で見たガンジス川はこんなに綺麗ではなかったはずだ。
バラーラデーヴァは実の母親に選んで貰えなかったわけだ。母の愛に飢えるとグレるよね。
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