峠 最後のサムライのレビュー・感想・評価
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河井継之助の何がすごいかがわからない作品
せっかく素晴らしい題材を取り上げているのに、河井継之助の何がすごいのかがよくわからなかった。これならWikipedia読んだ方がその凄さがわかる内容。
戦の描き方もあっさりとしていて、全体感もわからず、河井継之助が好きな人じゃないと楽しめない作品だと感じました。
万事が古臭いし日本映画が最悪だった頃の作りだ
「坂本龍馬と並び称された知られざる英雄」とはどうゆうことだろう。人の命を預かる、上に立つリーダーとしてこの映画の河井継之助は、先も読めず独りよがりの思い込みとプライドだけで右往左往しているようにしか描かれていない。こんなリーダーが上にいたら本当に迷惑で、下はたまったもんじゃない。仲代達矢と役所広司も山本學も名優の無駄遣いだし、カメラワークも映像の仕上がりもNHKドラマのほうが遥かに上だ。とにかく万事が古臭いし日本映画が最悪だった数十年前の時代劇みたいだ。監督も撮影も美術もスタッフ丸ごと団塊とかから来たんじゃないだろうか。評判悪いのをわかっていながら一縷の望みをかけたが、下馬評通りだった。
今も昔も、維新に人物などいないのだ
「自由と権利、リバティとライトだな」と、唐突に英語が出てくる。福沢諭吉の著書にある言葉だと紹介されている。なるほど、河井継之助は福翁以上の西洋かぶれで新しもの好きだった訳だ。絵画も音楽も聞きかじりである。
同じ役所広司が主演した映画「山本五十六」を想起した。和平や講和を望んでいるにも関わらず、軍事に邁進するところが似ている。覚悟のなさの現れだ。「常在戦場」という主君の言葉に感心するなど、人間的な深みに欠けるところも、山本五十六にそっくりだ。
役所広司の演技はもちろん悪くなかったのだが、満41歳で死んだ武士にしては歳を取りすぎている。思い切って若い役者を使うのもありだったのではないかと思う。若気の至りということであれば、官軍の浅ましさに怒って徹底抗戦をしたことにも納得できる。
領民のためを思う老練な役人なら、一銭にもならない武士のホコリなど捨てて、長岡が戦場となることを防ぐのが最善だった筈だ。老人に謝っている場合ではない。このシーンに一番がっかりした。
明治維新はクーデターである。本作品で河井継之助が看破しているように、薩長は権力亡者の集団である。継之助が上手く立ち回れば領民の血を流さずに済んだ。これからは教育だというなら、軍事よりも教育に予算を注ぎ込むのが筋だ。どうにも一貫性がない。
薩長の官軍もクズばかりだが、継之助も褒められたものではない。登場人物の底が浅ければ、必然的に作品の底も浅くなる。今も昔も、維新に人物などいないのだ。
『武士道』『侍』というプライドの志にのみ生き抜いたラストサムライ。
恥ずかしながら『河合継之助』という偉人を知らなかった、400万部も売れた大ベストセラーの司馬遼太郎先生の『峠』の映画化。自分の名前の1文字である『義』というものを描いたのではと勝手な解釈。男らしいという言葉がタブー視すらされる時代。『武士道』『侍』というプライドの志にのみ生き抜いたラストサムライ。
少し物足りなくて…
思っていたより、説明台詞が多くて…
終盤、役所広司に死期が迫っている感がなくて…
しかしながら、「政とは?」「サムライとは?」などなど、特に自◯党や公◯党、それに◯新の会の面々に観てもらいたい映画ではありますねえ。
キャストの豪華さに驚きますが、とはいえ役所広司で引っ張っている作品に思えます。
役所広司が居なかったらと、思ってしまいました。
ガトリング銃
長岡藩が西軍と呼ばれた新政府軍に対抗するために輸入した新型機関銃が正確に再現されていた。この銃の存在が映画の重要なキーポイントであると思うのでもう少し掘り下げて描写されていれば良かったと思う。キャストでは芳根京子が演ずるむつの演技が光っていた。
松たか子の所作の美しさと役所広司の台詞力!そして…
主人が帰宅し、刀を受け取る。素手で受け取ってはいけない。着物の袖を巻きつけるように、指紋が付かないように受け取る。武家の嫁はこんなことしなきゃいけないんだ!と思うとともに、この映画の時代考証がいかに素晴らしいかを感じた。その受け取り方が美しい。他の動きもそうだが、所作の順序がきちんと決まっており、そしてそれを忠実に守る。美しいとは、そういうことか…と思いました。継之助の芸者遊びに付き合い、一緒に盆踊りを踊るシーンでは…日本舞踊のお師匠さんより上手な踊りを見せてしまいました😨松さんうま過ぎる!継之助役の役所さんの台詞力はハンパない!長セリフが多いこの映画の脚本でこなせるのは役所さんしか無理でしょう。長いのに力強く、そして悲壮感。それと部下を鼓舞する説得力。全てを表現しなければならない。これは難しい!各役者のセリフの力がハンパないこの映画でも役所さんの存在感は圧巻です。論理では割り切れない行動の裏には、心のあり方が重要だという認識と自分の置かれた立場に忠実であるという冷徹な覚悟がありました。今年一番泣きました。
役所広司の役者力に頼りっきりの2時間
「最後のサムライ」という海外への色気が見えるサブタイトルと裏腹に、悪い意味での日本的メロドラマに終始していて心に響くポイントがほとんどなかった。
綺麗な風景は綺麗に撮れてるのに動きがある画や人物はとても単調。
脚本も2時間とは思えぬスカスカっぷり。あと10分ちょいでトップガンマブスと同じ上映時間ですよ?
本気で海外のサムラ~イフリークを相手にするなら、もっと体力つけてIQ下げなきゃ。
……本気じゃないなら尚の事こんなサブタイトルつけるな。なんで「サムライ」がカタカナなんだよってとこから問い詰めるぞ。
龍馬、西郷、海舟、ヒーロー史観ではない、幕末維新のリアル。
薩摩・長州は、単に長年の徳川幕府の政治への反抗で、軍事クーデターを起こしたのに、あたかも日本の将来を心配して立ち上がった事になっている。
そんな明治維新絶対史観へのアンチテーゼとして、河井の存在は日本の救い。
こんな筋の通った立派な人物が日本にはいた。
しかし薩長の野蛮人が、自分勝手に振舞い殺し、歴史を捏造した。
薩長が政治を乗っ取り、やがて日本は 日清日露日中WW2 破滅へと向かう。
何がいいたいの?
シーンが断片的で、登場人物の奥行きが感じられない。戦闘シーンもチープ、描き切れないところは安易なナレーションで進んでいく。この手の題材は低予算ではつくれないのか。とにかく、伝わってくるものがなかった。
義と御恩
自らの死と引き換えに遺したいもの、ありますか?。
いちいちニュースにならない程に、クニの都合で、ヒトの死が溢れています。ヒトの都合は一切、考慮無し。そこに大義があれば、認めますのか?。喜んで死ねますか?。
私、イヤなんですけど…。
当然ですが、歴史は勝者が綴ります。継さんみたいな立ち位置は、時流に逆らう頑迷な輩扱いされます。でもだからこそ、そこのみにて光輝くものが、あるわけで…。
私、継さんのすべてには、賛同しません。でも、継さんみたいな人がもう少しいたら、世界は、もう少しマシになっていたような気もします。武力を用いて仲介を成す。武力を用いて他者を屈服させるより、マシな世界。つまり、武を和平に用いる。夢みたいな話ですが、そんな理想に、ブレること無く邁進する。武士の一分を見た思いです。
どうでもいい感想ですけど、継さんのラストショット、「乱」の、仲代達矢に似てません?。師匠に捧げるオマージュか?。あるいは挑戦状か?。ちょっと気になりました。
「山本五十六」
生まれ変わりかと思いましたよ。確か、五十六さん、長岡の人だし。武を用いて、講和を模索するし。どっちの映画も、役所広司だし。
「峠」をご覧の方、全員もれなくオススメです。余力のある方は、そのまま「日本のいちばん長い日」までお進みください。見てはいけない何かが、見えてきそうになります。
脳内補完必須の歴史絵巻
山本五十六が敬愛したが為に世に広まった言葉の数々が彼(五十六)のものになってしまってますが、元ネタみたいな人の話。辿る苦難の人生も似ているので何とも複雑な気持ちになりますが、「ゆすりたかり」が国の中枢に群がる日本という国の中で、「こういう為政者もいたのだ」と背筋を伸ばすのに最適な作品でした。ガトリング銃と戦の妙みたいな見所はもっと欲しかったし、度々映る良く分からないイメージシーンはいらなかったと思うけれども、オルゴールの音に引っ張られる「平和への思い」と主人公親子の屹立とした破天荒さは素敵でした。
五十六も演じて今回は継之助。家康も演じたから、次は何だろう?と円熟期の極地な役所広司さん。ありえないだろうけども、三部作での「水野勝成」その大トリ三作目の勝成をやって欲しいなぁ。宮本武蔵との顔合わせなんて最高の一場面になるだろうに(宮本武蔵といえば若い頃の役所広司さん)。そんな本気の歴史絵巻が観たい。
河井継之助の人間性
18時50分からミッドランドスクエアシネマで観た。松たか子がキャスティングされている様にほんわかとした雰囲気で、松たか子扮する妻と芸者遊びをしたり妻にオルゴールをプレゼントしたりと役所広司扮する長岡藩家老河井継之助の人間性を中心に描かれていたね。副題に最後のサムライとはあったが、副題からイメージする鬼気迫る激しい戦闘シーンとか凄絶なラストシーンがあった訳ではなかったが、河井継之助を役所広司の力量で示した感じの展開だったね。
エンドロールに流れた石川さゆりの何処へと言う主題歌は、阿木燿子作詞もあってじっくり聴きなおしてみたい曲だったね。
ちょっと古めかしい…⭐︎
ずっと延期されていた作品。
役所広司主演ということで楽しみにしていたのだけど。
司馬遼太郎原作で、自分は原作未読だが映画館は年配の男性がほとんどという
状態で、司馬遼太郎の人気が伺える。
物語は、大政奉還後の西軍と長岡藩との攻防。
映画は、役所広司以外の役者さんも上手い人ばかり集められていて、監督が
小泉堯史監督だからなのかと思われた。
しかしながら、サブタイトルの「最後のサムライ」と言えばそうなのだが、
正統派時代劇を狙っているにしても、感覚が少し古めかしいように思った。
そのためか、それほどの盛り上がりもなく(自分がわからなかっただけかも…)、
何となく終盤を迎えて終わってしまったという感じ。
その中で印象的だったのが、女性陣の活躍。
妻役の松たか子はもちろんだが、芳根京子や香川京子などとても雰囲気のある
演技だった。
悪い映画ではないのだが、こういう映画は若い人は見ないかもしれないと思うので
時代劇の未来は厳しいかなぁ…
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