峠 最後のサムライのレビュー・感想・評価
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こんな戊辰戦争もあったのか
酷すぎる
これが河井継之助なの?
『八十里 腰抜け 武士が通る道』だっけ?
辞世の句にも触れず、ただただカッコよく大人物に描いているけれど。。。
評価されてきたのは最近。(今でも賛否は分かれてる)
無益な戦をして長岡を火の海にした男…
事実、河井の墓は石をたくさん投げられて欠けていたとか。。。
その辺りも描かないと河井の魅力は出てきません。
越後の小藩で、金もないのにガトリング砲を買って武装中立を目指した。
小藩だったがため相手にされず、戦わざるを得なかった。
決してカッコいい男ではなく(役所広司が演ずる様な)
悩みに悩んで死んで行ったサムライかと。
もっと役者を選んで欲しかった。(タッパなくてもイケメンでなくてもいい!)
そしてその悩む姿に観る人は共感するのでは?
私は大好きですね。この人。
この「シリーズ」ダメかも
自分は幕末から明治維新が大嫌いです。日本が一番狂っていた時代です。一般的に革命は血を欲し、その血は下剋上としてのそれですが、日本の場合は300年の恨みを最上位を頂いた薩摩長州を中心とした「自称」官軍のテロリズムを含む傍若無人な振る舞いの正当化でしかないからです。
そういうところにおいて、官軍側の傲慢さ、無礼さを適切に表現していました。しかし、それ以外は全部中途半端でしかないです。テレビで時代劇が作られなくなって、製作者側のルサンチマンの解消に映画を使っているようにしか思えないんですよね。映像の撮り方/編集とかハリウッドに倣えとは言いませんが、テンでダメなんです。テレビのまんま。戦争のシーンも錦絵の方が迫力を感じます。それ以外も会話シーンもお互いを正面から撮り合わせたワンパターンで、普通の会話議論ならそれでもいいんですけど、密談をしているならちょっと引きでお互いの背中越しに編集してみるとかどうなんでしょ。きれいな風景を背景にしているならその自然の魅力を伝えるとか工夫がないんですよねえ。。。
肝心なストーリーも割りと長編な司馬遼太郎作品を2時間程度でまとめることに無理があるよなあというのは関ケ原から感じていたことです。あ、燃えよ剣は観てないやw。割り切って、勝負に出て3部作にするとかじゃないと、、、って、それじゃ主な鑑賞者層にはキツイかな(笑)。
この映画のダメなところは河井継之助が河井継之助ではなかったところですね。なんか史実をだいぶ捻じ曲げちゃっていると思いました。
え?それじゃダメじゃん。そうです。ダメなんです。
大河ドラマのダイジェスト版
戦いたくなかった武将・河合継之助
歴史ロマン。
越後長岡藩の家老・河合継之助。
徳川慶喜が大政奉還後の戊辰戦争決着前のこと。
戊辰戦争の一部を成す北越戦争で長岡藩を率いた。
長岡藩はわずか14万石の小藩で、河合が家柄に較べて、
家老まで出世したのは異例らしい。
無名だった河合継之助が有名になったのは、
司馬遼太郎の「峠」が大ベストセラーになったため、
脚光を浴びた。
ただ膨大な作品のダイジェストに近くて、
映画を観ても継之助がどういうふうに死んだのか?
「火を燃やせ」と家来に命じた意味とかが、よく分からなかった。
継之助は戦いで脚に深傷をを負い、破傷風で亡くなっている。
「火」は死んだら、“燃やせ“という意味らしい。
どうも情緒や抒情そして精神論に流されるので、具体的なことが
さっぱり分からない映画だった。
松たか子が楚々として美しい。
松たか子のナレーション。
可愛い声で本当に聞きやすい。
芳根京子もおきゃんでハッキリものを言う現代的で意外だった。
香川京子(91歳)井川比佐志(86歳)
仲代達矢(90歳)
山本學(86歳)
加古隆の音楽は美しくて場面場面を引き立てて、
本当に一流作曲家だ。
辛口で言わせて貰えば、役者はいいけれど、
江戸時代から明治へ移行する戦乱の世。
その時代の人間の生き様や本音、生身の時代は一向に迫って来ない。
同窓会みたいな懐かしの映画フィルム。
昔の友だちみんな集めちゃいました。
・・・みたいな映画。
映像は美しく音楽もマッチして、
品よく心地いい。
だが「最後のサムライ」の死に様としては、訴えるチカラが薄い。
原作は大傑作でしたが・・・
考えてみたら「白虎隊」は凄いTV作品でした
幕末に活躍した長岡藩士河井継之助の苦闘を描く物語。
司馬遼太郎作の歴史小説の映画化ですね。戊辰戦争では会津戦争がフューチャーされることが多い為、北越戦争を知る意味でも鑑賞。
原作は未読なので比較は出来ませんが、この映画は、「役所広司格好良い」が鼻につき、興ざめを感じてしまいます。
序盤、反河井の藩士に襲われるシーン等が典型で、私はそのシーンで心が離れていきました。
肝心の戦闘シーンはチープ。80年代のTVドラマ「白虎隊」にすら遠く及ばないレベル。こんなシーンを写すなら、河井が絡む戦闘シーン以外は写さない工夫をした方が良かったのではないでしょうか?
史実との比較でも、長岡一揆が描かれておらず、寧ろ河井が民百姓を慮るシーンを写されたのでは話になりません。
私的評価は極めて厳しくなりました。
幕末の動乱
"お互いの顔を見て生きていく夫婦ばかりではなく、同じ方向を向いて生きていく夫婦もいるのだ"
画のコントラストが気持ちよくハマる
小泉堯史監督が時代劇の作品を撮る。
僕の中ではこれだけでこの映画を観る理由に足る。「雨あがる(2000)」や「蜩ノ記(2014)」を過去に観て、やはり見てしまうのは“画”の素晴らしさ。美しいんですね、観ていて。それでいて渋い。フィーリング的に好きなんです。だから今作も観ることに。
ストーリーは幕末の長岡藩が舞台。戊辰戦争の火種は長岡にも来ようとしていた。幕府に残るか、新政府につくか。長岡藩家老:河合継之助はそのどちらでもない中立の立場、独立という大きな夢を抱えてこの難局を乗り越えようと画策していた・・・という感じです。
正直ストーリーの内容としては、武士としてなにをすべきか、なんでしょうか。自分の中では最後まで武士というものを貫く男と言う感じの映画かなという印象です。何回か見ればもちっとわかる部分、見える部分が出てくるかな。ただそれ以上に、
画の方に魅入ってしまいますな。
やっぱり素晴らしい。美しい、ではなくそのシーンに合ったコントラストの強弱、色の濃淡さがホントしっくりくる。自分の中では時代劇ほどその部分が画の作りにおいてシビアさが出ると思うんです。そのシーンの“重さ”を演技だけでなく画から作り出す。特に沼を渡る際の月のシーンなんかは惚れ惚れしますね。
美しいではなく“気持ちよく見惚れる画”、今回も堪能させていただきました。
雰囲気はいい
引くも地獄、進むも地獄であるならば…
期して着々と武装(新式機関砲)は進めてきたとはいえ、戦況から言っても、西軍(官軍)は勝てる相手ではない。さりとて、屈服すれば、かつての盟友であった会津藩を攻めるための先兵として西軍に利用されることは目に見えている―。後ろへ引くも地獄であり、前へ進むも地獄であるとすれば、前へ進むことが武士としての本懐ということだろう。
「武士道とは、死ぬこととみつけたり」とは、このことか。
その潔さが、痛いほどに胸に迫る一本でした。評論子には。
<映画のことば>
今このご時勢のなか、日本男子たる者がことごとく薩摩・長州の勝利者におもねり、争って新時代の側につき。武士(サムライ)の道を忘れ、行うべきことを行わなかったら、後の世はどうなる。
長岡藩すべての藩士が死んでも、人の世というものは続いていく。
後の世の人間に対し武士(サムライ)とはどういうものかを知らしめるためにも、この戦いは、意義がある。
平坦
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