劇場公開日 2022年6月17日

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「戦いたくなかった武将・河合継之助」峠 最後のサムライ 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5戦いたくなかった武将・河合継之助

2023年4月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

歴史ロマン。
越後長岡藩の家老・河合継之助。
徳川慶喜が大政奉還後の戊辰戦争決着前のこと。
戊辰戦争の一部を成す北越戦争で長岡藩を率いた。
長岡藩はわずか14万石の小藩で、河合が家柄に較べて、
家老まで出世したのは異例らしい。
無名だった河合継之助が有名になったのは、
司馬遼太郎の「峠」が大ベストセラーになったため、
脚光を浴びた。
ただ膨大な作品のダイジェストに近くて、
映画を観ても継之助がどういうふうに死んだのか?
「火を燃やせ」と家来に命じた意味とかが、よく分からなかった。
継之助は戦いで脚に深傷をを負い、破傷風で亡くなっている。
「火」は死んだら、“燃やせ“という意味らしい。

どうも情緒や抒情そして精神論に流されるので、具体的なことが
さっぱり分からない映画だった。

松たか子が楚々として美しい。
松たか子のナレーション。
可愛い声で本当に聞きやすい。
芳根京子もおきゃんでハッキリものを言う現代的で意外だった。

香川京子(91歳)井川比佐志(86歳)
仲代達矢(90歳)
山本學(86歳)
加古隆の音楽は美しくて場面場面を引き立てて、
本当に一流作曲家だ。

辛口で言わせて貰えば、役者はいいけれど、
江戸時代から明治へ移行する戦乱の世。
その時代の人間の生き様や本音、生身の時代は一向に迫って来ない。
同窓会みたいな懐かしの映画フィルム。
昔の友だちみんな集めちゃいました。
・・・みたいな映画。

映像は美しく音楽もマッチして、
品よく心地いい。
だが「最後のサムライ」の死に様としては、訴えるチカラが薄い。

琥珀糖
NOBUさんのコメント
2023年4月23日

おはようございます。
 いつもありがとうございます。
 今作は面白かったのですが、原作と比べるとアッサリした感はありましたね。けれども、私は映画館で観る映画の殆んどは面白く感じるおバカなので、結構沁みました。では。

NOBU