「ビートルズについてもっと語ってくれ・・・」いちごの唄 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ビートルズについてもっと語ってくれ・・・
わざわざ東京で一人暮らしをしていたのは何故?人とのコミュニケーションを取るのが苦手な主人公コウタ。職場では上手くやっていたように感じられるものの、はたして自閉症気味のコウタを一人暮らしさせる必要があったのだろうか、両親にも問題ありだったのかなぁ。
そんなコウタの両親を和久井映見と光石研が演じているのだけど、親友のシンジが住んでいた「いちご苑」にからめてジョン・レノンが住んでいたストロベリー・フィールドについて教えてくれたため、いきなりビートルズの話題となるのだ。なんだかこのシーンが一番好きだ。お父さんも相当ビートルズにのめり込んだ世代なのがわかる。しかし、「長くなるぞ」と言ったのにそこまで・・・1分くらいでいいから語ってもらいたかった。
あーちゃんの電話番号を聞きたいんだけど言い出せないもどかしさ。伸二の命日でもあるが、七夕という特別な日だけに、年に一回のデートは寂しすぎる。これを逃すとチャンスはないぞ!とコウタを応援したくなる作品なのです。そして1年後、さらに1年後・・・イライラ、もやもや、コウタの苛立ちの感情がそのまま伝わってくる。
少年時代の記憶。そしてあーちゃんの秘密。色んな思いが交錯するも、伝えきれない中、偶然にも自転車という共通項があった。最後には爽快感こそあるものの、全体的には平坦で盛り上がりがないままの作品。やっぱり童貞奪われエピソードに引いてしまったのが原因かも・・・
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