ソフラ 夢をキッチンカーにのせて

解説

「国連UNHCR難民映画祭2018」(18年9月7日~10月7日)上映作品。

2017年製作/73分/アメリカ・レバノン合作
原題または英題:Soufra

スタッフ・キャスト

監督
製作
トーマス・モーガン
キャスリーン・グリン
トレバー・ホール
製作総指揮
スーザン・サランドン
撮影
ジョニー・カラム
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映画レビュー

4.0夢を阻むもの ≒ 難民としての人生

2018年12月3日
PCから投稿

楽しい

知的

幸せ

夢がある。その夢を叶える能力がある。一緒に苦労をしてくれる仲間もいる。クラウドファンディングで資金調達も叶えた。 だのに、なぜ、夢を実現する道のりはこんなに険しい? 映画・ドキュメンタリーとしては★3つくらい。 でも、難民として生きるという事がどういうことなのか。 そこから、”人”として生きるとはどういうことなのかを考える良いきっかけとなった。 ある程度、衣食住が足りて、健康であればいいのか。 マズローの欲求5段階説が頭をよぎる。 ソフラを主宰するマリアムさんはパレスチナから逃れてきた両親の下、レバノンの難民キャンプで生まれ育った。だから、私達の感覚なら、マリアムさんの出身地はレバノンといってもいいくらいなのに。でも。 映画の解説・筋が作品情報にないので、UNHCR難民映画祭2018のパンフレットから、以下転載。  「レバノンの難民キャンプで生まれ育ったパレスチナ難民のマリアムは、自分の運命に立ち向かうためにケータリングビジネスの起業に挑戦する。その名は「ソフラ」。幾多の困難に直面しながらも、同じような境遇にあるパレスチナ、シリア、イラク難民の女性たちとともに奮闘する日々が続く。人類史上、最大の難民危機でうまれたサクセスストーリーは、絆、希望、勇気、情熱とともに、人々が戦争による心の傷を癒していく姿を描く。」 パンフレットの解説ですでにネタバレしているが、これは稀有なサクセスストーリー。 マリアムさん自身の生活だけならばすでにある程度確立している。でも、力はありながらも職に就けない仲間がいる。そんな仲間のために、事業を拡大しようとしたところから苦難が始まる。 彼女たちの夢を阻むもの=法的な問題。  法人化するにも住所がない。自動車を購入するにも…。  最初に雇った弁護士は仕事しない。それで変えた弁護士が奔走してくれて…。  といっても、阻んでいる法的な問題の解決法は、見せてくれない(法的な制約があるのだろう、きっと)。 そんな行程に一喜一憂しながら、事業を進めていく彼女たちを追う。すでに軌道に乗っているケータリング。新規事業として準備を進めていくキッチンカー。  そんなマリアムさんを中心とする仲間の表情が豊か。  いつのまにか、彼女たちの作る料理の虜になり、あの場に参画したくなる。 彼女たちを見ていると思う。あきらめなければ夢は叶う。 そして、私の夢を阻んでいるものは何だろうと、自分に問いかける。 UNHCR難民映画祭2018で鑑賞した映画。  難民支援てお金だけ出せばいいのかと、難民支援の在り方にも一石を投じ、  異文化共生とはどういうことかも考えさせられる。  これからの世界を作っていくためにも、見たい映画。 ≪余談≫ 2人目の弁護士が、ジュード・ロウ氏似のイケメン。

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とみいじょん

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