ナチスの愛したフェルメールのレビュー・感想・評価
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芸術家ってめんどくさい(苦笑い)
天才贋作家で名高いハン・ファン・メーヘレンの半生を描いた作品。
ドイツ占領下。ゲーリングに贋作を売りつけ、戦後に売国奴から英雄となったメーヘレン。
彼の人妻に対する愛憎、自らの才能と評価に対する絶望とプライド、そして芸術家らしい(?)繊細さと傲慢さをしっかりと描いた人間ドラマです。
やや冗長に感じられたのが残念なところ。
過去と現代の切り替えがあるドラマが個人的に苦手な事も、評価を挙げ難くなっている点です。
また、サスペンス好きの私としては、ナチス相手の緊張感が観られると期待していただけに、少々残念に感じてしまいました。
私的評価は普通にしました。
画家の真価とは・・
フェルメールの贋作画家として有名になったハン・ファン・メーヘレンの波乱の半生、何故彼がフェルメールの贋作を描いたのかの経緯に迫るのだが内容は人妻に横恋慕するメロドラマ調。
売れない乍らもそこそこ人気のあった画家のメーヘレンは資産家でフェルメール鑑定の権威アブラハム・ブレディウス教授の妻で女優のヨーランカに横恋慕した為に教授にぼろくそに酷評され画家生命を潰されてしまう、妻は息子を連れて出て行ってしまい奈落の底にという展開。
失意のメーヘレンは友人の画商テオと組んでブレディウスに贋作のフェルメールを掴ませる復讐に出る・・。
冒頭で「事実に限りなく近い物語」とクレジットされましたが調べてみると、ヨーランカのモデル、ヨハンナ テレジア エルレマンスの元夫は美術評論家のキャロル・ボーアでブレディウス教授の妻ではありませんので彼女を巡る確執で人生が拗れていった訳では無さそうです。
それはそれとして映画ですから男女関係のしがらみを入れた方が妙に納得できてしまうから面白い。アートが主題なので脱ぎやすかったのかヌードシーンの露骨さにも驚き。
贋作と言っても複写した訳でなくメーヘレンの創作ですから腕は確かなのでしょう、芸術性ばかりか年代偽装に樹脂で固めたりと科学的にも卓越した研究家でしたね。
絵は同じなのに? 切ない
ストーリーや演出等は特筆する点はなかったが、主演の女優さんがきれいな景色に良く映えていたと思う。特にローマでのシーンは見とれた程だ。1920年代のファッションがそれを良く盛り立てていたと思う。
同じ絵でも本物と贋作の金額差は億単位。ラストシーンで現実に戻された。
贋作画家、メーヘレンの物語
地味で、単調ではある。
邦題には”ナチスの愛した”とあるがナチスはほとんど出てこない。出てくるのは最後の20分ほど。
贋作画家、メーヘレンの物語。
自分のミューズであるというヨーランカへの想いと、絵を酷評した彼女の夫への復讐心。
個性がないと言われた彼の絵。
親ナチでもなく、ナチスへの反抗でもなく、ただただ絵を酷評されてその復讐のために贋作を製作しはじめたというのが、何というか、人間らしくて良い。
売ったら破いてやろうと思っていても、実際にそれが本物として高く評価されているのを目の当たりにしたら出来ないのは分かる気がする。
聞いたことのあるフェルメールの贋作を描く画家
フェルメール好きなら、贋作を描いたメンヘーレンについてもなんとなく知っているはず。
その贋作の画家が、映画化されたストーリー。
ほぼ真実に近いと冒頭でコメントが入るが、
彼は彼なりに絵を愛し、フェルメールやピカソを慕っていたのだろう。
批評家に個性がないと酷評され、
復讐として、贋作を描き高値で売るということを
ナチス ゲーリングに対して行う。
この時代だから、存在しえたことなのか。
方向性を間違えなければ、彼の作品も評価されることもあったと思う。
芸術というのは、いかに批評家に潰されずに自分の個性を育てるかが大事と感じた。
美しい女性は存在自体が男を狂わせてしまう
リゼ・フェリンがとにかく美しい
観終わった後、彼女の美しさだけが残されていて他に何も思い出せないほど
いつまでも凝視し続けたい美しさとはこのこと
時制を編集して行きつ戻りつする物語の展開は、監督の意に反して前半は観づらく主人公の行動に共感を呼ぶことが出来ていない
結果として私達観客は彼の心情に同情もなく突き放して最後まで観てしまうことになった
なので死刑を免れたカタルシスも、罰金の重さへの落胆と罪の意識の沸き上がりもおこらずエンドロールを迎えてしまうのだ
本作を楽しむ為には、西洋絵画に興味を持っていて、大規模な美術展があれば美術館に足を運んでいる程度には一般的な知識をもっていることを観客に期待している作品だ
それならば様々なシーンで唸ったり感嘆したりすることができ特に中盤は意識を集中して観ることもできる
しかしそうでないならば、リゼ・フェリンの美しさを堪能するのみになってしまうだろう
例えばリゼ・フェリンが初めてモデルを務めるシーンはフェルメールの赤い帽子の女を模してある
これは贋作ではないがこれから起こる物語を予兆させるシーンだ
元もとその絵はフェルメールの作風とは少し異なる趣があり本当に彼の作品かと論議もされているものだ
こうした仕掛けが理解できないままになってしまうからだ
音楽が妙に現代的で映像とそぐわない
これはおそらく意図してそれを選択したのだろう
ゲーリングとのパーティシーンのダンスミュージックはそれがハッキリとわかる
つまりフェルメールの300年前の時代とこの物語の舞台である第二次大戦の頃との時間の違い
それは真筆の作品とつい最近描いた贋作との違いを音楽として表現しようとしたものだと思う
しかしそぐわない
意図は分かるが興ざめな音楽だ
映画作品としては正直成功しているとは言い難い
しかし西洋絵画が好きなこと、そしてリゼ・フェリンの美しさに星半個づつオマケしてしまおう
美しい女性は存在自体が男を狂わせてしまう
本作の物語で誰が一番悪いのか?
美術評論家?
とんでもない、彼もまた犠牲者だ
本当に悪いのはリゼ・フェリン演ずる彼の妻だ
彼女の美しすぎる美貌と細い肢体、そして薄いピンク色に輝く白い滑らかな肌
それが罪だ
正にファムファタルだ
Lize Ferynが美しいので星3
ストーリーとしては展開が少々分かりづらい。
というか主人公である贋作者を知っていれば
もっと初見でも楽しめる作品でしょう。
とにかくLize Ferynが美しくて仕方ない。
彼女の今後に期待していますし、作品としては
フェルメールとナチスという有名な人物と歴史が
メインテーマなので取っつきやすいが映画として
2時間を楽しめるかは少々疑問が残ります。
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