劇場公開日 2019年10月18日

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「心の闇」楽園(2019) コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0心の闇

2019年10月20日
iPhoneアプリから投稿

『怒り』『悪人』『横道世之介』など、映画化の多い吉田修一の短編集『犯罪小説集』から2篇を題材に映画化。
幼なじみが行方不明になり、「自分だけ幸せになっちゃいけない」と暗示にかかっている少女・紡を演じる、杉咲花が素晴らしい。

登場人物が全てトラウマもちの、半分犯罪者。
限界集落で余所者を排除し、疑心暗鬼で常に魔女狩り対象を探すクセのついた闇の住民と化した村人たち。
漫画原作『デビルマン』で、美樹ちゃんの首を突き刺して歩く市民を思い出しました。

そんなこんなで、困ったことに、殺人事件の犯人側に感情移入してしまいました。
津山30人殺しのように、村人を叩っ斬ったときには、「よし、よくやった!」と心の中で喝采しそうに。

あぶない、あぶない。
闇落ちするところだった。

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コージィ日本犬