「想像力」誰がために憲法はある atararuiさんの映画レビュー(感想・評価)
想像力
新元号が令和となり万葉集からの出典と聞かされても最初に感じた個人的な印象は未だにぬぐえない どうしてもダブル ミーニング的なものを感じてしまう それを思うと言葉のもつ字面や響きはとても大切なものだと思わされる 令和の中で暮らしていると平成の時とは違いどこか緊張を覚える 何も変わってないはずなんだけどな···
憲法改正に注目が集まっている最中 一体どれ程の人達が危機感を持ち得ているのだろうと思わされる選挙率の低さ所詮他人事だと思っているのか諦めなのか取り返しのつかないことになってからは遅い そんなところにこの映画
「誰がために憲法はある」を観た
朗読劇による戦争の惨禍を断片的に捉えたドキュメンタリーと憲法を擬人化した語りで話は進められる 原爆投下による惨状の様子を語る声はどこまでも悲痛だ 人間の皮膚が失われて内蔵がポロリと落ちるなんて···想像してみても追いつかない それでもできる限りの想像をすることはとても大切なことであり この想像力が今の時代は本当に失われてきている気がしている 戦争が始まったら自分以外の誰かが戦ってくれると思ってる 言い方は悪いけど平和ボケしている世代が増えているわけで 何故まず自分が戦いに行くという想像が働かないのか みんなそう自分のこととして捉えなくては他人事ではないんだと そしたら自ずと答は見えてくる とても単純な話が国を交えると とても複雑になってくる 憲法くんが日本人にとって如何に守りの要となっているのか今一度よく考えてもらう意味でもこの映画は大きな役割を持つ
私ももちろん平和ボケしてるんです
偉そうなことは言えないことは重々承知の上で
終戦の日 日本に還ることもなく一度も会うこともできなかった亡き祖父のことを思う 二度と繰り返してはならない出来事 痛みを胸に切なる祈りが恒久に続きますよう